ディジタルフォレンジックスとは?でぃじたるふぉれんじっくす
ディジタルフォレンジックスとは、不正アクセスや情報漏えいなどのインシデントについて、原因究明や法的な証拠とするために、機器やネットワークに残された記録を収集・保全・分析する取組み。改変を防ぐ形で原本を保全し、その複製の上で解析するという手順の厳格さが要点になる。
最終更新:2026-10-06
この語が出る過去問を解く →背景
事故対応の現場では、まず動かしたい・早く復旧したいという力が働く。しかし調査対象の機器をそのまま操作すると、起動しただけでも記録が上書きされ、後から何が起きたかを示せなくなる。復旧を急ぐ要請と証拠を残す必要との対立を調停するのがこの手順であり、平時に「まず保全、次に復旧」の順序を決めておかなければ実行できない。
具体例
証拠保全では、ハッシュ値を取りながらディスクを丸ごと複製し、複製側で解析する。国内ではデジタル・フォレンジック研究会が「証拠保全ガイドライン」を公開しており、必要時に依頼できる専門事業者を事前に決めておく形が一般的である。
試験での引っ掛け
対象機器をそのまま操作したり再起動したりすると証拠が変化・消失するため、まず原本を保全してから複製上で分析する。またログは残していれば足りるのではなく、時刻の同期・改ざん防止・十分な保存期間がそろって初めて証拠として使える点が問われる。
関連用語
出た過去問
出典:平成28年度 春期 情報セキュリティマネジメント試験 午前 問16(IPA)
ディジタルフォレンジックスでハッシュ値を利用する目的として、適切なものはどれか。
正解:証拠となり得るデータについて、原本と複製の同一性を証明する。
要点:ハッシュ値の一致で証拠の原本と複製の同一性を証明する
ディジタルフォレンジックスでは、原本のディスクをそのまま解析すると内容が変わってしまうため、複製を作って調べる。このとき原本と複製それぞれのハッシュ値を取って一致を示すことで、複製が原本と同一であり、以後改変されていないことを客観的に証明できる。
出典:平成29年度 春期 情報セキュリティマネジメント試験 午前 問15(IPA)
ディジタルフォレンジックスの説明として、適切なものはどれか。
正解:不正アクセスなどコンピュータに関する犯罪に対してデータの法的な証拠性を確保できるように、原因究明に必要なデータの保全、収集、分析をすること
要点:フォレンジックスは証拠性を保った保全・収集・分析
ディジタルフォレンジックスは、不正アクセスなどのインシデントについて、法的な証拠として通用する形でデータを保全・収集・分析する取組みである。証拠が改変されていないことを示すため、複製時のハッシュ値取得や、取扱いの経緯を記録する管理(証拠保全の連鎖)が重視される。
出典:令和4年度 公開問題 情報セキュリティマネジメント試験 科目A・B 問10(IPA)
デジタルフォレンジックスでハッシュ値を利用する目的として、適切なものはどれか。
正解:証拠となり得るデータについて、原本と複製の同一性を証明する。
要点:ハッシュ値の一致で証拠の同一性・完全性を示す
デジタルフォレンジックスでは証拠を解析する際、原本を壊さないよう複製を取って作業する。このとき原本と複製それぞれのハッシュ値が一致することを示せば、複製が原本と同一であり改変されていないことを客観的に証明できる。ハッシュは一方向性と衝突困難性をもつため、証拠の完全性を担保する手段として使われる。
出典:令和5年度 公開問題 情報セキュリティマネジメント試験 科目A・B 問3(IPA)
デジタルフォレンジックスの説明はどれか。
正解:情報セキュリティインシデント発生時に,法的な証拠となるデータを収集し,保管し,調査分析すること
要点:デジタルフォレンジックスは法的証拠となるデータの保全と分析
デジタルフォレンジックスは、インシデントが起きたときに機器やログから法的な証拠となるデータを保全し、改変されていないことを示せる形で保管して分析する活動です。原本を直接操作せず複製を作って解析する、取扱いの経緯を記録するといった手順が重視されます。原因究明だけでなく、訴訟や報告に耐える証拠づくりが目的です。
出典・参考
公式シラバスの1 技術要素 > 4 情報セキュリティ対策 > 技術的セキュリティ対策に掲載されている用語です。
解説は資格暗記が独自に作成しています。過去問の出典は各問題に記載のとおりです。