PKIとは?ピーケーアイ
略語の意味
PKI=Public Key Infrastructure
公開鍵(暗号に使う鍵のうち、誰に見せてもよい方)が本当にその人のものだと、信頼できる第三者(認証局)が証明書で保証する仕組み(公開鍵基盤)
- Public
- 公開の
- Key
- 鍵
- Infrastructure
- 土台・基盤
PKIとは、公開鍵が確かにその名義人のものであると第三者が保証するための、制度と技術を含む仕組み全体。信頼できる認証局(CA)が本人確認をしたうえでデジタル証明書を発行して公開鍵と持ち主を結びつけ、失効した証明書は失効リスト(CRL)で知らせる。これにより、面識のない相手とも安全に暗号通信やデジタル署名を行える。
最終更新:2026-10-10
この語が出る過去問を解く →背景
公開鍵は誰でも配れるため、攻撃者が自分の鍵を相手の鍵だと偽って配れば、通信をそのまま読まれてしまう。鍵そのものには持ち主の情報が書かれていないので、暗号の強さをいくら上げても解決しない。そこで、鍵と持ち主の結びつきを保証する役を第三者に担わせ、その第三者を信頼の基点として全体を組み立てた。ITパスポートでは、暗号技術を実際に使える形にする土台として問われる。
具体例
ブラウザのアドレス欄に鍵マークが表示されるHTTPS通信では、Let's EncryptやDigiCertといった認証局が発行したサーバ証明書を、ブラウザやOSにあらかじめ組み込まれたルート証明書までさかのぼって検証している。この確認に通って初めて、暗号化した通信が始まる。
試験での引っ掛け
PKIは暗号のアルゴリズムそのものではなく、鍵と持ち主の結びつきを保証する信頼の仕組みを指す。加えて、サーバ証明書が必ず保証するのは「その公開鍵が、そのドメイン名(URLの「example.co.jp」にあたる部分)を管理している者のものである」ことまでである。Let's Encryptが発行するような証明書は、ドメイン名を管理しているかだけを確かめ、運営する会社が実在するかまでは審査しない(組織の実在まで審査する種類の証明書もある)。まして、そのサイトが安全だとか善良だという保証ではない。攻撃者も自分で取ったドメイン名で偽サイトの証明書を取得できるため、鍵マークだけを根拠に信用してはいけない。
関連用語
出た過去問
出典:平成21年度 秋期 ITパスポート試験 問85(IPA)
公開鍵基盤(PKI)において認証局(CA)が果たす役割はどれか。
正解:公開鍵が被認証者のものであることを示す証明書を発行する。
要点:認証局は公開鍵と持ち主の対応を証明書で保証する
認証局は、公開鍵とその持ち主の対応関係を第三者の立場で保証する機関である。申請者の身元を確認したうえで、公開鍵と所有者情報を結び付けたディジタル証明書に自らの署名を付けて発行する。これにより、受け取った公開鍵が本当に相手のものかを確かめられる。
出典:平成23年度 秋期 ITパスポート試験 問60(IPA)
受信した電子メールにPKI(公開鍵基盤)を利用したディジタル署名が付与されている場合に判断できることだけを全て挙げたものはどれか。 a 電子メールの添付ファイル…
正解:c, d
要点:ディジタル署名が示すのは本人性と改ざんの有無だけ
ディジタル署名は、送信者の秘密鍵で作られ、受信者が公開鍵で検証する仕組みである。これにより、送信者が確かに本人であること(なりすましでないこと)と、内容が途中で改ざんされていないことを確認できる。一方、署名は本文を暗号化するものではないため盗聴を防ぐ効果はなく、添付ファイルの安全性を保証するものでもない。したがってcとdが正しい。
出典:平成26年度 秋期 ITパスポート試験 問55(IPA)
PKI(公開鍵基盤)における電子証明書に関する記述のうち、適切なものはどれか。
正解:電子メールの送信者が公開鍵の所有者であることを、電子証明書を発行した認証局が保証することによって、なりすましを検出可能とする。
要点:電子証明書は公開鍵の持ち主を認証局が保証する
電子証明書は、ある公開鍵が確かにその名義人のものであることを、信頼できる第三者である認証局が電子署名によって保証する仕組みである。受信者は証明書を検証することで相手が名乗るとおりの人物かを確かめられるため、なりすましの検出につながる。
出典:平成27年度 秋期 ITパスポート試験 問83(IPA)
PKIにおいて,電子証明書が正当性を証明しているものはどれか。
正解:公開鍵
要点:電子証明書は公開鍵の持ち主を認証局が保証する
PKIでは認証局(CA)が、その公開鍵が確かに本人のものであることを保証するために電子証明書を発行する。証明書には所有者情報と公開鍵が含まれ、認証局の署名が付く。秘密鍵は本人だけが持つもので、証明書に含めて配布することはない。
出典:平成28年度 秋期 ITパスポート試験 問55(IPA)
PKIにおいて,ディジタル署名をした電子メールに関する記述として,適切なものだけを全て挙げたものはどれか。 a 送信者が本人であるかを受信者が確認できる。 b …
正解:a, c
要点:署名は本人確認と改ざん検知、秘匿には暗号化が別途必要
ディジタル署名は、送信者の秘密鍵で作った署名を受信者が公開鍵で検証する仕組みで、送信者が本人であること(真正性)と、内容が改ざんされていないこと(完全性)を確認できる。ただし本文そのものは平文のままなので、盗み見を防ぐには別に暗号化が必要である。したがってaとcが該当する。
出典・参考
解説は資格暗記が独自に作成しています。過去問の出典は各問題に記載のとおりです。