多重度とは?たじゅうど
多重度とは、クラス図やE-R図で、関連し合う二つのクラス(実体)の一方から見て相手が何個対応し得るかを表す表記。「1」「0..1」「1..*」「*」のように下限..上限の形で書く。E-R図では1対1・1対多・多対多というカーディナリティとして同じことを表す。
最終更新:2026-10-09
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業務ルールを日本語で「社員は部門に所属する」と書いても、兼務があり得るのか、部門に社員が0人でもよいのかが読み取れない。図の上で個数の範囲を明示すれば、設計する側とデータベースを作る側で解釈がずれない。とくに多対多はそのまま表にできず、間に別の表を挟む必要があるため、多重度の判断が設計そのものを左右する。
具体例
学内システムで「1人の学生は複数の科目を履修し、1つの科目には複数の学生が登録される」なら両側が 1..* の多対多になり、履修表を間に挟んで表現する。UMLのこの表記は OMG(Object Management Group)が定めた仕様に基づく。
試験での引っ掛け
「*」は0個以上で、1個以上を表すのは「1..*」。ここを取り違えると、必須か任意かの判断が反対になる。多重度は関連線の相手側の端に書くもので、自分側の個数ではない点も混同しやすい。
関連用語
出た過去問
問題文で直接問われたものと、解説の中で触れられたものが含まれます。
出典:平成28年度 秋期 基本情報技術者試験 午前 問16(IPA)
ある時間帯でのジョブの処理状況を計測したところ,次のとおりであった。どのような状況になっているか。 〔ジョブの処理状況〕 (1) 多重度3でジョブを実行する。 …
正解:実行待ちと印刷待ちが増加している。
要点:待ち行列は到着率と処理能力を件/分で比べて判定する
到着量と処理能力を単位時間当たりで比べる。ジョブは5分に1件=0.2件/分で到着するのに対し、実行側は多重度3で1件20分なので3÷20=0.15件/分しか処理できず、実行待ちが増える。印刷側もプリンタ2台で1件15分なので2÷15=約0.133件/分であり、実行を終えて流れてくる0.15件/分をさばけないため印刷待ちも増える。
出典:平成29年度 春期 基本情報技術者試験 午前 問16(IPA)
四つのジョブA〜Dを次の条件で実行し印刷する。全ての印刷が完了するのは,ジョブを起動してから何秒後か。 〔条件〕 (1) ジョブは一斉に起動され,多重度1で実行…
正解:190
要点:多重度1+プリンタ1台なら実行も印刷も直列に積み上がる
多重度1なので実行は優先順位順に直列で進み、Aは0〜50秒、Bは50〜80秒、Cは80〜100秒、Dは100〜140秒に終わります。印刷はプリンタ1台でこれも逐次で、Aの印刷は50〜100秒、Bは100〜140秒、Cは140〜170秒、Dは170〜190秒となります。最後のDの印刷が終わるのが190秒後です。
出典:平成30年度 秋期 基本情報技術者試験 午前 問26(IPA)
UMLを用いて表した図のデータモデルのa,bに入れる多重度はどれか。 〔条件〕 (1)部門には1人以上の社員が所属する。 (2)社員はいずれか一つの部門に所属す…
正解:a: 1..*, b: 1..*
要点:必ず1件以上あるなら多重度の下限は0でなく1
部門から見ると、少なくとも1人は所属するので所属履歴は最低1件生じ、複数人・複数期間なら何件にもなるためaは1以上多数となる。社員から見ても必ずどこかの部門に所属するので履歴は最低1件あり、異動すれば増えるのでbも1以上多数になる。
出典:令和元年度 秋期 基本情報技術者試験 午前 問25(IPA)解説で登場
出典・参考
解説は資格暗記が独自に作成しています。過去問の出典は各問題に記載のとおりです。