ロールとは?ロール
ロールとは、複数の権限をまとめて名前を付け、利用者やほかのロールへ一括して与えられるようにした権限管理の単位。利用者ごとにGRANTを積み上げる代わりにロールを1つ与えればよく、権限を変えるときもロール側を直せば所属する全員に及ぶ。SQLではCREATE ROLEで定義し、ロールにロールを与えて階層化できる。
最終更新:2026-10-06
この語が出る過去問を解く →背景
権限を利用者へ直接与える方式は、人数と表の枚数が増えるほど「誰に何を許したか」が追えなくなり、異動や退職のたびに取り消し漏れが残る。表が数百枚あるシステムでは、閲覧者を1人増やすだけで数百回のGRANTが要る。職務という単位に権限を束ねておけば、人の出入りは束の付け外しで済み、監査でも職務単位で説明できる。試験では権限管理の設計と、GRANT/REVOKEの伝播とあわせて問われる。
具体例
PostgreSQLでは CREATE ROLE 参照専用 としたうえで各表に GRANT SELECT ... TO 参照専用 とまとめ、分析担当者には GRANT 参照専用 TO 田中 の1文だけを実行する。Oracle DatabaseのCONNECTやRESOURCEも、あらかじめ用意された同じ仕組みのロールである。
試験での引っ掛け
WITH GRANT OPTION を付けて与えた権限は、受け取った側がさらに第三者へ再付与できる。元をREVOKEすると再付与された分も連鎖して取り消される点まで押さえる。またロールはOSのユーザーやグループとは別物で、DBMSの中だけで通用する権限の束である。
関連用語
出た過去問
問題文で直接問われたものと、解説の中で触れられたものが含まれます。
出典:平成28年度 春期 データベーススペシャリスト試験 午前Ⅱ 問14(IPA)解説で登場
出典:平成28年度 春期 データベーススペシャリスト試験 午前Ⅱ 問16(IPA)解説で登場
出典:平成28年度 春期 データベーススペシャリスト試験 午前Ⅱ 問17(IPA)解説で登場
トランザクションの原子性(atomicity)の説明として、適切なものはどれか。
正解:トランザクションが終了したときの状態は、処理済みか未処理のどちらかしかない。
要点:原子性は全て実行か全く実行しないかのどちらかになる性質
原子性は、トランザクションの処理が全て実行されるか、全く実行されないかのどちらかになる性質である。途中で異常が起きた場合はロールバックして開始前の状態に戻すため、中途半端に一部だけ反映された状態は残らない。
出典:平成29年度 春期 データベーススペシャリスト試験 午前Ⅱ 問6(IPA)
DBMSが取得するログに関する記述として、適切なものはどれか。
正解:ロールフォワードに備えて、データベースの更新されたページに対する更新後情報を取得する。
要点:ロールフォワードは更新後情報、ロールバックは更新前情報
ロールフォワードは、バックアップ取得後の更新をログで再現して復旧する処理なので、更新後の内容を記録したログが必要になる。逆にトランザクションの取消し(ロールバック)では更新前の内容を使って元に戻す。目的によって更新前・更新後のどちらを使うかが決まる。
出典:平成29年度 春期 データベーススペシャリスト試験 午前Ⅱ 問14(IPA)解説で登場
データベース更新における2相コミットに関する記述のうち、適切なものはどれか。
正解:2相コミットを行うためには、同時に更新しようとする分散データベースの全てが更新可能かどうかを判断するためのやり取りが必要である。
要点:2相コミットは全サイトへの可否確認のやり取りが前提
2相コミットでは、第1相で調停役のサイトが関係する全サイトにコミット可能かどうかを問い合わせ、その応答を集めてから第2相でコミットまたはロールバックを指示する。この可否確認のやり取りがあるからこそ、分散した複数のデータベースの更新を一括して確定・取消しできる。
出典・参考
解説は資格暗記が独自に作成しています。過去問の出典は各問題に記載のとおりです。