透過性とは?とうかせい
透過性とは、分散していることを利用者やアプリケーションに意識させない性質。位置・移動・分割・複製・障害・アクセス方法など、何を隠すかによって種類が分かれ、どこまで隠せているかが分散データベースの完成度を測る観点になる。
最終更新:2026-10-06
この語が出る過去問を解く →背景
拠点ごとにデータを分けたり複製を置いたりすると、性能や可用性は上がるが、アプリケーションが所在や複製の存在を知っている必要が出てくる。そうなると配置を変えるたびにプログラムを直す羽目になり、分散の利点が運用の負担に食われる。透過性は、この負担をDBMS側に引き受けさせるための設計目標として整理された。
具体例
位置に対する透過性はデータの所在サイトを、移動に対する透過性は格納場所が変わったことを、分割に対する透過性は表が複数サイトに割られていることを、複製に対する透過性は複製の存在を隠す。障害透過性は一部のサイトが落ちても利用を続けられること、アクセス透過性は遠隔の資源も手元と同じ操作で扱えることを指す。
試験での引っ掛け
似た種類の区別がそのまま設問になる。「格納サイトを移してもアプリケーションの記述を変えなくてよい」のは移動に対する透過性、「どこにあるかを知らなくてよい」のは位置に対する透過性。また複製に対する透過性は「複製があること」を隠すだけで、複製間の整合が自動で取れることを意味しない。
関連用語
出た過去問
出典:平成28年度 春期 データベーススペシャリスト試験 午前Ⅱ 問18(IPA)
分散データベースシステムの目標の一つである“移動に対する透過性”の説明として、適切なものはどれか。
正解:運用の都合や性能向上の目的で表の格納サイトが変更されても、利用者にこの変更を意識させないで利用可能にする機能のことである。
要点:移動に対する透過性は格納サイトの変更を隠蔽する性質
移動に対する透過性とは、表の格納サイトを別のサイトへ移しても、利用者や応用プログラムが変更を意識せずに同じように利用できる性質を指す。分散データベースの透過性には位置・分割・重複・移動などいくつもの側面があり、それぞれ何を隠蔽するかが異なる。
出典:平成30年度 春期 データベーススペシャリスト試験 午前Ⅱ 問23(IPA)
分散処理システムにおける障害透明性(透過性)の説明として、適切なものはどれか。
正解:利用者が、個々のコンピュータに障害が起きていることを認識することなく、システムを利用できること
要点:障害透明性は障害を利用者に意識させずに使い続けられること
障害透明性は、システムを構成する一部のコンピュータに障害が起きても、利用者がそれを意識せずにサービスを使い続けられる性質である。分散処理システムの透明性には位置・移動・複製・障害などの種類があり、いずれも利用者から内部事情を隠すことを目指している。
出典:令和4年度 秋期 データベーススペシャリスト試験 午前Ⅱ 問23(IPA)
分散処理システムに関する記述のうち、アクセス透過性を説明したものはどれか。
正解:遠隔地にある資源を、遠隔地での処理方式を知らなくても、手元にある資源と同じ操作で利用できる。
要点:アクセス透過性は遠隔資源も同じ操作で扱えること
分散システムの透過性とは、内部の分散した構造を利用者に意識させないことをいう。そのうちアクセス透過性は、資源が遠隔にあっても手元の資源と同じ操作方法で扱えることを指す。よってアが該当する。
出典・参考
高度試験 午前I(高度午前I 相当)のシラバスの3 技術要素 > 5. データベース応用 > (2) 分散データベースに掲載されている用語です。
解説は資格暗記が独自に作成しています。過去問の出典は各問題に記載のとおりです。