秘密保持契約・個別合意とは?ひみつほじけいやく・こべつごうい
秘密保持契約・個別合意とは、業務上知り得た情報を第三者へ開示しない義務を定める契約。就業規則で一般的な義務を課したうえで、職務ごとに秘密の範囲と期間を特定した個別合意を重ねる形が実務で採られる。範囲が具体的なほど、争いになったときに義務の存在を示しやすい。
最終更新:2026-10-06
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「業務上知り得た一切の情報」とだけ書いた条項は、対象が広すぎて従業者が何を守るのか分からず、義務の輪郭を後から示せない。職務単位で対象と期間を絞る個別合意は、この曖昧さを埋めるために重ねられる。監査人は締結の有無だけでなく、退職者や委託先まで漏れなく締結されているかを名簿と突合して確かめる。
具体例
研究開発職に対し、対象技術と期間を特定した誓約書を入社時と退職時の二段階で締結する。委託先については契約書の秘密保持条項に加え、再委託の可否と再委託先への義務の承継を定めた条項があるかを確かめる。
試験での引っ掛け
競業避止義務との混同に注意する。秘密保持は情報の開示を禁じるもの、競業避止は同業への就職や起業そのものを制限するもので、後者は職業選択の自由との関係から範囲・期間・代償の妥当性が争われやすい。
関連用語
出た過去問
出典:平成28年度 春期 システム監査技術者試験 午前Ⅱ 問14(IPA)
常時10名以上の従業員を有するソフトウェア開発会社が,社内の情報セキュリティ管理を強化するために,機密情報を扱う担当従業員の扱いを見直すこととした。労働法に照ら…
正解:就業規則に業務上知り得た秘密の漏えい禁止の一般的な規定があるが,担当従業員の職務に即して秘密の内容を特定する個別合意を行う。
要点:就業規則を前提に職務ごとの秘密範囲を具体化する個別合意は有効
就業規則は労働条件を定める規範であり、労働者に不利益な変更を一方的に行うことは原則として認められない。また個別合意で就業規則を下回る条件を定めることはできないが、就業規則の一般規定を前提に、職務内容に応じて秘密の範囲を具体化する合意を結ぶことは有効である。したがって、既存の漏えい禁止規定を踏まえて対象秘密を特定する個別合意が適切となる。
出典・参考
解説は資格暗記が独自に作成しています。過去問の出典は各問題に記載のとおりです。