特定商取引法とは?とくていしょうとりひきほう
特定商取引法とは、訪問販売、通信販売、電話勧誘販売など消費者トラブルを生じやすい取引類型を対象に、事業者への規制と消費者保護のルールを定める法律。通信販売では、販売価格、送料、支払方法と時期、引渡し時期、返品・解除の条件などの広告表示義務を課し、訪問販売や電話勧誘販売ではクーリング・オフを定める。
最終更新:2026-10-06
この語が出る過去問を解く →背景
店舗で商品を見て買う取引と違い、訪問や通信による取引では、消費者は不意打ちで勧誘を受けたり、実物を確かめずに申し込んだりする。判断の材料と余裕が売り手と買い手で対等でない場面が構造的に生じるため、契約自由の原則をそのまま当てはめると消費者が一方的に不利になる。この非対称を、表示義務と一定期間の無条件解除で補正するのがこの法律である。監査では、自組織の販売サイトが表示義務を満たしているかが法令遵守の確認対象になる。
具体例
ECサイトの「特定商取引法に基づく表示」ページに、販売価格、送料、支払方法と時期、発送時期、返品の可否と条件、事業者の名称・住所・電話番号・代表者名を掲載する。監査人は、表示内容と、システムが実際に計算する送料や受け付ける返品期間の設定値が一致しているかを確かめる。
試験での引っ掛け
通信販売の広告表示義務を定めるのは特定商取引法である。不当な表示そのものを規制するのは景品表示法、契約の取消しや不当条項の無効を定めるのは消費者契約法で、守備範囲の違いが問われる。通信販売にはクーリング・オフの規定が無く、返品の可否は事業者の表示によるという点も定番である。
関連用語
出た過去問
問題文で直接問われたものと、解説の中で触れられたものが含まれます。
出典:平成29年度 春期 システム監査技術者試験 午前Ⅱ 問15(IPA)
インターネットのショッピングサイトで,商品の広告をする際に,商品の販売価格,代金の支払時期及び支払方法,商品の引渡時期,売買契約の解除に関する事項などの表示を義…
正解:特定商取引法
要点:通信販売の広告表示義務を定めるのは特定商取引法
通信販売はインターネット上の商品広告を含み、特定商取引法の規制対象となる。同法は消費者が取引条件を誤認しないよう、販売価格、代金の支払時期と方法、商品の引渡時期、契約の解除に関する事項などの広告表示を事業者に義務付けている。商標法や不正競争防止法は事業者間の権利や競争秩序に関する法律で、広告表示義務を定めるものではない。
出典:平成31年度 春期 システム監査技術者試験 午前Ⅱ 問14(IPA)
インターネットのショッピングサイトで,商品の広告をする際に,商品の販売価格,代金の支払時期及び支払方法,商品の引渡時期,売買契約の解除に関する事項などの表示を義…
正解:特定商取引法
要点:通信販売の広告表示義務を定めるのは特定商取引法
インターネット上の商品広告は通信販売に当たり、特定商取引法の規制を受ける。同法は消費者が取引条件を誤認しないよう、販売価格、代金の支払時期と方法、引渡時期、契約の解除に関する事項などを広告に表示することを義務付けている。商標法や不正競争防止法は権利保護や競争秩序を扱う法律で、広告表示義務の根拠ではない。
出典:令和4年度 秋期 システム監査技術者試験 午前Ⅱ 問11(IPA)解説で登場
出典:令和4年度 秋期 システム監査技術者試験 午前Ⅱ 問15(IPA)
インターネットのショッピングサイトで、商品の広告をする際に、商品の販売価格、商品の代金の支払時期及び支払方法、商品の引渡時期、売買契約の解除に関する事項などの表…
正解:特定商取引法
要点:通信販売の広告に価格・支払・引渡し・解除の表示を課すのは特定商取引法
インターネット上のショッピングサイトは特定商取引法上の通信販売に当たり、広告に際して販売価格、代金の支払時期と方法、商品の引渡時期、契約の申込みの撤回や解除に関する事項などを表示する義務が課される。購入者が現物を確認できない取引であるため、判断に必要な条件を事前に開示させる趣旨である。
出典・参考
高度試験 午前I(高度午前I 相当)のシラバスの9 企業と法務 > 3. 労働関連・取引関連法規 > (2) 取引関連の法規に掲載されている用語です。
解説は資格暗記が独自に作成しています。過去問の出典は各問題に記載のとおりです。