インシデント管理・サービス要求管理とは?いんしでんとかんり・さーびすようきゅうかんり
インシデント管理は、サービスの中断や品質低下が起きたときに、合意した時間内でできるだけ早く通常の状態へ戻すことを目的とするプロセス。サービス要求管理は、パスワード初期化やアカウント発行のように、あらかじめ手順と承認者を定めておける定型の依頼に応えるプロセス。窓口は同じでも、扱う対象が障害か定型依頼かで分かれる。
最終更新:2026-10-06
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障害の連絡と単なる依頼を同じ列に並べて処理すると、優先度の判断基準が混ざって復旧が遅れ、集計しても「問合せが多い」以上のことが分からない。受付の段階で分類を分ければ、障害には解決目標時間とエスカレーション経路を、定型依頼には標準手順と自動化を、それぞれ別の設計として与えられる。応用情報では、この分類の妥当性を問う設問が繰り返し出る。
具体例
「システムにログインできない」という申告は、サービスが使えていないのでインシデントとして記録し、まず回避策で業務を戻してから恒久策を考える。「新入社員ぶんのアカウントを発行してほしい」は障害ではないのでサービス要求として、定めた標準手順と承認フローに乗せる。後者はセルフサービス化・自動化の対象にしやすい。
試験での引っ掛け
問題管理との取り違えが最大の定番。インシデント管理の目的は根本原因の究明ではなく一刻も早い復旧であり、回避策や暫定処置でサービスが戻れば目的は達している。「原因を特定してから復旧する」という手順はインシデント管理としては誤りで、原因を突き止めて再発を防ぐのは問題管理の役割である。
関連用語
出た過去問
問題文で直接問われたものと、解説の中で触れられたものが含まれます。
出典:平成28年度 春期 応用情報技術者試験 午前 問57(IPA)解説で登場
ITサービスマネジメントのプロセスの一つである構成管理を導入することによって得られるメリットはどれか。
正解:構成品目の情報を正確に把握することによって,他のプロセスの確実な実施を支援できる。
要点:構成管理は正確な構成情報で他プロセスの基盤を支える
構成管理は、ハードウェア・ソフトウェア・文書などの構成品目とその関連を正確に記録・維持する活動である。正確な構成情報があることで、変更管理やインシデント管理など他のプロセスが確実に実施できる。
出典:平成29年度 春期 応用情報技術者試験 午前 問57(IPA)解説で登場
ITサービスマネジメントにおける問題管理プロセスの活動はどれか。
正解:根本原因の特定
要点:問題管理は根本原因を特定して再発防止につなげる
問題管理は、インシデントの背後にある根本原因を突き止め、再発を防ぐ恒久的な対策につなげるプロセスである。目の前の障害を早く回復させるインシデント管理とは目的が異なる。
出典:令和元年度 秋期 応用情報技術者試験 午前 問57(IPA)
ITサービスマネジメントの活動のうち、インシデント及びサービス要求管理として行うものはどれか。
正解:利用者からの障害報告を受けて、既知の誤りに該当するかどうかを照合する。
要点:インシデント管理は既知エラーとの照合で早期回復を図る活動
インシデント及びサービス要求管理の目的は、サービスの中断をできるだけ早く回復させることです。利用者からの障害報告を受け付け、既知の誤り(既知エラー)のデータベースと照合して既存の回避策を適用するのは、この活動の典型です。原因の究明そのものは問題管理の役割です。
出典:平成31年度 春期 応用情報技術者試験 午前 問54(IPA)解説で登場
ITサービスマネジメントにおける問題管理プロセスにおいて実施することはどれか。
正解:インシデントの発生後に未知の根本原因を特定し、恒久的な解決策を策定する。
要点:問題管理は根本原因を特定し恒久的な解決策を策定する
問題管理プロセスの目的は、インシデントの背後にある未知の根本原因を突き止め、再発を防ぐ恒久的な解決策を策定することである。目の前のサービスを一刻も早く復旧させるのはインシデント管理の役割であり、両者は目的が異なる。
出典・参考
公式シラバスの6 サービスマネジメント > 2. サービスマネジメントシステムの計画及び運用 > (15) インシデント管理に掲載されている用語です。
解説は資格暗記が独自に作成しています。過去問の出典は各問題に記載のとおりです。