EAP-TLSとは?いーえーぴー てぃーえるえす
EAP-TLSとは、サーバとクライアントの双方がデジタル証明書を提示して相互認証するEAPメソッド。TLSのハンドシェイクをそのまま認証に使い、鍵素材から通信の暗号化鍵も導出する。パスワードを一切やり取りしないため、盗聴・辞書攻撃・フィッシングでの詐取が原理的に成立しない代わりに、クライアント証明書の発行・配布・失効を回す認証局の運用が前提になる。
最終更新:2026-10-06
この語が出る過去問を解く →背景
無線LANの認証をID・パスワードで行うと、退職者のアカウントが残っていれば端末を問わず接続でき、パスワードが1つ漏れただけで社外から入られる。端末に紐づく証明書を鍵にすれば、「誰が」に加えて「どの端末か」まで縛れる。強度と引き換えに証明書の運用負荷を引き受ける選択であり、持込み端末をどう扱うかという方針と一体で決まる。方式の選定理由を書かせる設問で狙われる。
具体例
仕様はIETFが RFC 5216 として定めている。企業では、Active Directoryのグループポリシで社用PCへ端末証明書を自動配布し、証明書を持たない私物端末は業務用SSIDに接続できないようにする構成が一般的である。
試験での引っ掛け
クライアント証明書が必須なのはEAP-TLSで、PEAPとEAP-TTLSはサーバ証明書だけでトンネルを作り、その内側でID・パスワードを使う。この要否が方式選定の分岐点になる。また相互認証といっても検証するのは証明書であり、証明書の失効を確認しない設定では、退職端末の証明書がそのまま通ってしまう点も見落としやすい。
関連用語
出た過去問
問題文で直接問われたものと、解説の中で触れられたものが含まれます。
出典:平成30年度 秋期 ネットワークスペシャリスト試験 午前Ⅱ 問17(IPA)
認証にクライアント証明書を用いるプロトコルはどれか。
正解:EAP-TLS
要点:EAP-TLSは証明書による相互認証を行う方式
EAP-TLSは、サーバとクライアントの双方がディジタル証明書を提示して相互認証を行う方式である。パスワードを用いないため盗聴や辞書攻撃に強い反面、利用者ごとにクライアント証明書を発行・配布・管理する必要があり、運用の負担は大きい。
出典:令和3年度 春期 ネットワークスペシャリスト試験 午前Ⅱ 問19(IPA)解説で登場
無線LANで使用される規格IEEE 802.1Xが定めているものはどれか。
正解:アクセスポイントがEAPを使用して、利用者を認証する枠組み
要点:802.1XはEAPを使うポートベース認証の枠組み
IEEE 802.1Xはポートベースのネットワークアクセス制御の規格で、認証が成功するまでそのポートでの通信を許さない仕組みを定める。無線LANではアクセスポイントがオーセンティケータとなり、端末(サプリカント)とRADIUSなどの認証サーバとの間でEAPのやり取りを中継する。認証方式そのものはEAP-TLSやPEAPなど個別に選べる。
出典:令和5年度 春期 ネットワークスペシャリスト試験 午前Ⅱ 問19(IPA)
認証にクライアント証明書を必要とするプロトコルはどれか。
正解:EAP-TLS
要点:クライアント証明書が必須なのはEAP-TLS
EAP-TLSは、サーバとクライアントの双方がデジタル証明書を提示して相互に認証する方式で、クライアント証明書が必須である。パスワードを使わないため盗聴やリスト型攻撃に強い反面、利用者ごとに証明書を発行・配布・失効管理するPKIの運用が必要になる。他のEAP方式はサーバ証明書だけで済むものが多い。
出典:令和5年度 春期 ネットワークスペシャリスト試験 午前Ⅱ 問21(IPA)解説で登場
無線LANで使用される規格IEEE 802.1Xが定めているものはどれか。
正解:アクセスポイントがEAPを使用して、クライアントを認証する枠組み
要点:802.1XはEAPを用いたポートベース認証の枠組み
IEEE 802.1Xはポートベースのネットワークアクセス制御の規格で、認証に成功するまでそのポートを通じた通信を許可しない。無線LANではアクセスポイントがオーセンティケータとして働き、クライアント(サプリカント)とRADIUSなどの認証サーバとの間でEAPのやり取りを中継する。実際の認証方式はEAP-TLSやPEAPなどから選ぶ。
出典・参考
高度試験 午前I(高度午前I 相当)のシラバスの3 技術要素 > 5. セキュリティ実装技術 > (2) 認証・認可技術に掲載されている用語です。
解説は資格暗記が独自に作成しています。過去問の出典は各問題に記載のとおりです。