サイバー攻撃とは?さいばーこうげき
サイバー攻撃とは、ネットワークを通じて、情報システムや情報そのものを破壊・改ざん・窃取したり、使えなくしたりしようとする行為の総称。悪意のあるソフト(マルウェア)の送り込み、大量のアクセスによるサービス妨害、Webサイトへの不正な入力、IDやパスワードなどの詐取など手口は幅広い。金銭を目的に組織的に行われるようになったため、企業には事前の備えと、起きた後の対応体制の両方が求められる。
最終更新:2026-10-10
この語が出る過去問を解く →背景
システムがネットワークにつながる前は、攻撃するには建物へ入る必要があり、入退室の管理が守りの中心だった。回線でつながったいまは、地理的に遠い相手が身元を隠したまま何度でも試行でき、攻撃の道具や踏み台(攻撃者が身元を隠すために乗っ取って中継に使う他人のコンピュータ)が取引される市場まで成立している。守る側は一つでも穴を残せば入られるのに対し、攻める側は一つ見つければ足りる。この偏りが、多層の防御と、侵入される前提の対応体制を必要にしている。
具体例
情報処理推進機構(IPA)が毎年公表する「情報セキュリティ10大脅威」では、ランサムウェア(データを使えなくして身代金を要求する悪意のあるソフト)による被害や、守りの弱い取引先を経由して本命の企業へ侵入するサプライチェーン攻撃が、組織向けの上位に挙げられている。警察庁や、国内のセキュリティ事故の情報を集めて注意を呼びかける組織であるJPCERT/CC(JPCERTコーディネーションセンター)も観測情報と注意喚起を出しており、企業はこれを見て自社の設定や更新の状況を点検する。
試験での引っ掛け
サイバー攻撃は外部からの攻撃だけを指すと思い込まないこと。情報セキュリティの脅威には、内部の関係者による持ち出しや誤操作も含まれる。また攻撃(仕掛ける行為)、脆弱性(付け入られる弱点)、インシデント(実際に起きたセキュリティ上の事故)は別の考え方で、攻撃を受けたことが直ちに損失を意味するわけでもない。
関連用語
出た過去問
問題文で直接問われたものと、解説の中で触れられたものが含まれます。
出典:平成30年度 春期 ITパスポート試験 問67(IPA)
サイバー攻撃の例ではないものはどれか。
正解:機密情報の取得を目的として,オフィスから廃棄された記録メディアをあさる。
要点:ごみあさりは物理的手口でサイバー攻撃には当たらない
サイバー攻撃は、ネットワークやコンピュータを介して行われる不正行為を指す。廃棄された記録メディアをごみから探して情報を得る行為は、物理的な手口による情報収集であり、ネットワークを介した攻撃ではない。侵入・改ざん、サービス妨害、遠隔操作はいずれもネットワーク経由の典型的な攻撃である。
出典:令和元年度 秋期 ITパスポート試験 問25(IPA)
経営戦略上、ITの利活用が不可欠な企業の経営者を対象として、サイバー攻撃から企業を守る観点で経営者が認識すべき原則や取り組むべき項目を記載したものはどれか。
要点:サイバーセキュリティ経営ガイドラインは経営者向け指針
サイバーセキュリティ経営ガイドラインは、経済産業省とIPAが公表しているもので、経営者が認識すべき原則と、セキュリティ担当役員に指示すべき重要項目を示している。セキュリティを技術部門任せにせず、経営課題として取り組むことを促す内容である。
出典:令和3年度 秋期 ITパスポート試験 問81(IPA)
J-CRATに関する記述として、適切なものはどれか。
正解:相談を受けた組織に対して、標的型サイバー攻撃の被害低減と攻撃の連鎖の遮断を支援する活動を行う。
要点:J-CRATは標的型攻撃の被害低減と連鎖遮断を支援
J-CRAT(サイバーレスキュー隊)はIPAが運営する組織で、標的型サイバー攻撃を受けた、あるいは兆候を相談してきた組織に対し、被害の拡大を抑え、他組織へ攻撃が連鎖することを断ち切るための支援を行う。分析結果を助言する立場であり、被害組織に代わって対応の主体となるわけではない。
出典:令和6年度 秋期 ITパスポート試験 問2(IPA)解説で登場
情報システムに不正に侵入し、サービスを停止させて社会的混乱を生じさせるような行為に対して、国全体で体系的に防御施策を講じるための基本理念を定め、国の責務などを明…
正解:サイバーセキュリティ基本法
要点:サイバーセキュリティ基本法は国の基本理念と責務を定める法律
サイバーセキュリティ基本法は、サイバー攻撃への対応を国家的な課題と位置づけ、基本理念や国・地方公共団体・事業者の責務、施策の基本事項を定めた法律です。2014年に成立し、内閣にサイバーセキュリティ戦略本部を置く根拠にもなっています。個別の行為を処罰する法律ではなく、国全体の体系的な取り組みの土台を定める点が特徴です。
出典:令和6年度 秋期 ITパスポート試験 問87(IPA)
通常の検索エンジンでは検索されず匿名性が高いので、サイバー攻撃や違法商品の取引などにも利用されることがあり、アクセスするには特殊なソフトウェアが必要になることも…
正解:ダークウェブ
要点:ダークウェブは専用ソフトを要する匿名性の高い領域
ダークウェブは、通常の検索エンジンでは見つけられず、専用のソフトウェアを使わなければアクセスできない匿名性の高い領域を指します。発信元をたどりにくいことから、違法な商品の取引や攻撃の準備といった犯罪目的に使われることがあります。
出典・参考
公式シラバスの9 技術要素 > 61. 情報セキュリティ > (1) 情報セキュリティの概念に掲載されている用語です。
解説は資格暗記が独自に作成しています。過去問の出典は各問題に記載のとおりです。