無線LANの暗号化(WPA2・WPA3)とは?むせんらんのあんごうか
略語の意味
WPA2・WPA3=Wi-Fi Protected Access 2 / Wi-Fi Protected Access version 3
無線LAN(Wi-Fi)の通信を暗号にして、近くの人に盗み見られないようにする決まり。WPA3 は WPA2 の次の世代
- Wi-Fi
- ワイファイ(無線LANの呼び名)
- Protected
- 守られた
- Access
- 接続・利用
- version
- 版
無線LANの暗号化(WPA2・WPA3)とは、無線LAN(Wi-Fi)の通信を第三者に読み取られないように暗号化する仕組みで、現在はWPA2とWPA3という2つの規格が使われています。電波は壁を越えて届き、近くにいる人なら誰でも受信できてしまうため、有線のLANケーブルと違って「つながる範囲=盗み見される範囲」になります。WPA2は長く使われてきた標準で、WPA3はその後継として、推測されやすいパスワードを何度も試して破ろうとする攻撃に強くなるよう改良されました。会社で無線LANを使うときは、社員一人ひとりのIDとパスワードで認証する方式(エンタープライズモード)にしておくと、退職者の接続だけを止められます。
最終更新:2026-10-10
この語が出る過去問を解く →背景
有線のLANケーブルなら、通信を盗み見るには社内に入ってケーブルにつなぐ必要がありました。無線に変わった瞬間、この「建物に入れる人だけ」という前提が消え、駐車場や隣のフロアからでも電波は届いてしまいます。暗号化は、その消えてしまった壁の代わりに「受信できても中身は読めない」状態を作るために生まれた仕組みです。試験でこの分野が繰り返し問われるのは、社内のWi-Fi設定が情報システム部門任せでも、ゲストWi-Fiにつなぐ・自宅の機器を使うといった判断は社員一人ひとりが日常的に行っているからです。
具体例
iPhoneでWi-Fiにつなぐと、ネットワーク名の下に「安全性の低いセキュリティ」と表示されることがあります。これはアップルが公表している仕様で、そのアクセスポイントが古い暗号方式のままだとiOSが注意を出すものです。表示が出たら情報システム部門に連絡し、機器の設定をWPA2以上へ変えてもらうのが正しい対応になります。
試験での引っ掛け
「SSID(ネットワーク名)を画面に表示させないようにした」「接続できる機器の番号(MACアドレス)を登録した機器だけに限った」を暗号化の代わりだと答えさせるのが定番の引っ掛けです。どちらもつなぎにくくするだけで、飛んでいる電波の中身は守れません。もう一つ、WEPという古い方式は短時間で破られるため現在は使ってはいけない、という点も繰り返し問われます。暗号化はテクノロジ系の頻出分野なので、「見えなくする」と「読めなくする」を混同しないでください。
関連用語
出た過去問
出典:平成24年度 秋期 ITパスポート試験 問62(IPA)
無線LANの通信は電波で行われるため、適切なセキュリティ対策が欠かせない。無線LANのセキュリティ対策のうち、無線LANアクセスポイントで行うセキュリティ対策で…
正解:パーソナルファイアウォールを導入する。
要点:パーソナルファイアウォールは端末側の対策。APはフィルタ・暗号化・ステルス化
パーソナルファイアウォールは、PCなど端末側に導入して不要な通信を遮断するソフトウェアであり、アクセスポイントで設定する対策ではない。アクセスポイント側で行う対策としては、接続を許す機器を限定するMACアドレスフィルタリング、通信内容の暗号化、ネットワーク名を隠すステルス化などがある。
出典:平成25年度 秋期 ITパスポート試験 問81(IPA)
無線LANのセキュリティにおいて、アクセスポイントが接続要求を受け取ったときに、端末固有の情報を基にアクセス制御を行う仕組みはどれか。
正解:MACアドレスフィルタリング
要点:MACアドレスフィルタリングは端末固有の番号で接続を選別する
MACアドレスフィルタリングは、ネットワーク機器ごとに割り当てられた固有の識別番号(MACアドレス)をアクセスポイントに登録しておき、登録済みの端末からの接続だけを許可する仕組みである。ESSIDはネットワークの識別名、WEPやWPAは通信の暗号化と認証の方式であり、端末固有の情報で接続可否を判断する仕組みとは役割が異なる。
出典:平成26年度 秋期 ITパスポート試験 問76(IPA)
無線LANの暗号化方式はどれか。
正解:WPA2
要点:無線LANの暗号化方式はWPA2
WPA2は無線LANで用いられる暗号化・認証の規格で、強度の高い暗号アルゴリズムを採用し、初期の規格の弱点を改善したものである。無線は電波が届く範囲で傍受され得るため、こうした暗号化の設定が不可欠になる。
出典:平成27年度 秋期 ITパスポート試験 問56(IPA)
無線LANのセキュリティを向上させるための対策はどれか。
正解:ESSIDをステルス化する。
要点:ESSIDステルス化は存在を隠す。WEPへの変更は改悪
ESSIDのステルス化は、アクセスポイントがネットワーク名を電波で知らせないようにする設定で、第三者に存在を気付かれにくくする効果がある。根本的な防御ではないが、セキュリティを高める対策のひとつとされる。WEPは解読方法が知られており、WPA2から変更するのはむしろ危険である。
出典:平成27年度 春期 ITパスポート試験 問74(IPA)
無線LANにおいて、端末とアクセスポイント間で伝送されているデータの盗聴を防止するために利用されるものはどれか。
正解:WPA2
要点:無線の盗聴対策は暗号化。WPA2などを使う
WPA2は無線区間の通信を暗号化する規格で、電波を傍受されても内容を読み取られないようにする。盗聴の防止に直接効くのは暗号化である。ESSIDの隠蔽やANY接続の拒否、MACアドレスによる接続制限は、接続してくる相手を絞る対策であって、流れている電波そのものを保護するものではない。
出典・参考
解説は資格暗記が独自に作成しています。過去問の出典は各問題に記載のとおりです。