楕円曲線暗号とは?だえんきょくせんあんごう
楕円曲線暗号とは、楕円曲線上の点の演算に基づく離散対数問題の困難さを安全性の根拠とする公開鍵暗号。RSAと同じ強度をはるかに短い鍵で得られ、256ビットでRSA3072ビット相当になるため、演算能力とメモリが限られる機器に向く。
最終更新:2026-10-06
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公開鍵暗号は本来、小さなMCUには重すぎる処理だった。RSAで十分な強度を取ろうとすると鍵は数千ビットに達し、鍵と証明書の保管も演算時間も収まらない。同じ強度をより短い鍵で実現する方式が求められた結果、鍵長・署名長・演算時間・消費電力がまとめて縮み、電池駆動の端末でも公開鍵方式による機器認証が現実的になった。
具体例
TLSの鍵交換ECDHEや署名ECDSAで標準的に使われ、代表的な曲線にNIST P-256やEd25519がある。IoT機器の相互接続規格Matterも、機器の正当性を示す証明にECCを用いている。
試験での引っ掛け
公開鍵暗号であって共通鍵暗号ではない。根拠もRSAの素因数分解ではなく離散対数問題。鍵長が短いのは強度が低いからではなく同じ強度を短い鍵で得ているためで、「鍵長が短い=弱い」と読ませる選択肢が定番。
関連用語
出た過去問
出典:令和2年度 10月試験 エンベデッドシステムスペシャリスト試験 午前Ⅱ 問17(IPA)
楕円曲線暗号に関する記述のうち、適切なものはどれか。
正解:公開鍵暗号方式であり、TLSにも利用されている。
要点:楕円曲線暗号は離散対数問題に基づく公開鍵暗号
楕円曲線暗号は、楕円曲線上の離散対数問題の困難性を安全性の根拠とする公開鍵暗号方式である。RSAより短い鍵長で同等の強度が得られるため、計算資源や通信量の制約が厳しい機器に向き、TLSの鍵交換や署名(ECDHE、ECDSA)で広く使われている。素因数分解の困難性に基づくRSAとは根拠となる問題が異なる。
出典:令和6年度 秋期 エンベデッドシステムスペシャリスト試験 午前Ⅱ 問15(IPA)
楕円曲線暗号に関する記述のうち、適切なものはどれか。
正解:公開鍵暗号方式であり、TLSにも利用されている。
要点:楕円曲線暗号は短い鍵長で強度を得る公開鍵方式
楕円曲線暗号(ECC)は、楕円曲線上の離散対数問題の困難性に基づく公開鍵暗号方式である。RSAと比べて同等の安全性をより短い鍵長で実現できるため、計算資源や電力が限られる組込み機器と相性がよい。TLSの鍵交換(ECDHE(楕円曲線を使う使い捨て鍵の交換))や署名(ECDSA)として広く使われている。
出典・参考
高度試験 午前I(高度午前I 相当)のシラバスの3 技術要素 > 1. 情報セキュリティ > (8) 情報セキュリティに関する技術に掲載されている用語です。
解説は資格暗記が独自に作成しています。過去問の出典は各問題に記載のとおりです。