ペトリネットとは?ぺとりねっと
ペトリネットとは、プレース、トランジション、トークンで系の状態と遷移を表すモデル。入力側のプレースすべてにトークンがそろって初めてトランジションが発火するため、独立に進む並行動作と、条件が合流する同期をそのまま図に写せる。到達可能性、デッドロックの有無、トークン数の有界性を機械的に解析できる。
最終更新:2026-10-06
この語が出る過去問を解く →背景
状態遷移図は系全体が常にただ1つの状態にいると仮定するので、独立に動くタスクが増えると状態数が組合せで爆発して書けなくなる。状態をトークンの分布で表す方式にすると、並行と同期を局所的に描いたまま全体を扱える。資源の取り合いや同期の抜けを、実機を組む前に図の上で検出できることが採用の理由になる。
具体例
2台のロボットが1台の搬送機を共有するラインでは、搬送機の使用権をトークン1個のプレースで表す。これで同時使用が起こらないことと、互いに相手の資源を待って進めなくなる状態の有無を、図の上で確認できる。
試験での引っ掛け
1つの状態しか持てない状態遷移図との違いが問われる。トークンは同時に何個でも存在でき、系の状態はどのプレースに何個あるかという分布で表される。UMLの状態機械図とは記法も解析できる対象も別物である。
関連用語
出た過去問
出典:令和3年度 秋期 エンベデッドシステムスペシャリスト試験 午前Ⅱ 問20(IPA)
並列に生起する事象間の同期を表現することが可能な、ソフトウェアの要求モデルはどれか。
正解:ペトリネットモデル
要点:ペトリネットは並行事象の同期を表現できる要求モデル
ペトリネットは、プレース(状態)とトランジション(事象)を有向アークで結び、トークンの移動で状態変化を表すモデルである。1つのトランジションが複数の入力プレースすべてにトークンがそろって初めて発火する性質をもつため、並行して進む処理の待ち合わせ(同期)や資源の競合を自然に表現できる。有限状態機械では並行性の表現に状態数が爆発しやすい点を補う。
出典:令和6年度 秋期 エンベデッドシステムスペシャリスト試験 午前Ⅱ 問17(IPA)
並列に生起する事象の間の同期を表現することが可能な、ソフトウェアの要求モデルはどれか。
正解:ペトリネットモデル
要点:ペトリネットは並行事象の同期を表せるモデル
ペトリネットは、プレース(状態)とトランジション(事象)を有向辺で結び、トークンの移動で振る舞いを表すモデルである。1つのトランジションが複数の入力プレースすべてにトークンが揃うまで発火しない性質により、並行して進む複数の事象の合流や同期、資源の排他を自然に表現できる。
出典・参考
解説は資格暗記が独自に作成しています。過去問の出典は各問題に記載のとおりです。