タプルとは?タプル
タプルとは、関係を構成する1件分のデータで、各属性に対応する値の組。SQLでは表の行に相当する。関係は数学的にはタプルの集合と定義されるため、順序を持たず、同じタプルを重複して含むこともできない。この定義と、重複行を許すSQLの表との差が試験での論点になる。
最終更新:2026-10-06
この語が出る過去問を解く →背景
関係モデルは、データの並び順やファイル上の位置といった物理的な事情を設計から切り離すために、表を「値の組の集合」として定義し直したところに要点がある。集合として扱えるので、和・差・共通といった数学の演算をそのままデータ操作に持ち込め、問合せを手続きではなく式として書ける。試験で関係代数が問われるのは、この集合としての性質を理解しているかを見るためである。
具体例
社員関係における(1001, 山田, D01)という値の組が1つのタプルにあたる。属性が3つなので次数は3、この関係に社員が50人いれば基数は50になる。
試験での引っ掛け
次数と基数を逆に覚えないこと。タプルの個数が基数、属性の個数が次数である。また関係は集合なので同じタプルを重複して持てないが、SQLの表はDISTINCTを付けなければ重複行を許す——設問が「関係モデルとして」を問うのか「SQLの実装として」を問うのかで答えが変わる。
関連用語
出た過去問
問題文で直接問われたものと、解説の中で触れられたものが含まれます。
出典:平成28年度 春期 データベーススペシャリスト試験 午前Ⅱ 問12(IPA)
関係代数における直積に関する記述として、適切なものはどれか。
正解:二つの関係における、それぞれのタプルの全ての組合せの集合である。
要点:直積は条件なしに全タプルを組み合わせる演算
直積は二つの関係のタプルを総当たりで組み合わせる演算で、結果のタプル数は両者のタプル数の積になる。条件による絞り込みは一切行わない点が、条件付きで組み合わせる結合演算との違いである。
出典:平成29年度 春期 データベーススペシャリスト試験 午前Ⅱ 問19(IPA)
関係データベースにおいて、タプル数nの表二つに対する結合操作を、入れ子ループ法によって実行する場合の計算量はどれか。
正解:O(n^2)
要点:入れ子ループ結合は総当たりでO(n^2)
入れ子ループ法は外側の表の各行について内側の表を全件走査して突き合わせる方式である。どちらの表もタプル数がnなら、比較回数はn×nに比例するので計算量はO(n^2)となる。索引が使える場合は内側の走査を減らせるが、単純な入れ子ループでは総当たりになる。
出典:平成31年度 春期 データベーススペシャリスト試験 午前Ⅱ 問16(IPA)
関係データベースにおいて、タプル数nの表二つに対する結合操作を、入れ子ループ法によって実行する場合の計算量はどれか。
正解:O(n²)
要点:入れ子ループ結合は総当たりでO(n^2)
入れ子ループ法は外側の表の各行に対して内側の表を全件走査して突き合わせる。両方の表のタプル数がnであれば比較回数はn×nに比例するので、計算量はO(n^2)になる。索引が使える場合を除き、単純な総当たりになる点が特徴である。
出典・参考
高度試験 午前I(高度午前I 相当)のシラバスの3 技術要素 > 1. データベース方式 > (1) データベースに掲載されている用語です。
解説は資格暗記が独自に作成しています。過去問の出典は各問題に記載のとおりです。