無作為抽出・系統的抽出とは?むさくいちゅうしゅつ・けいとうてきちゅうしゅつ
無作為抽出・系統的抽出とは、試査で確かめる項目を、監査人の判断を介さずに選ぶための手法。乱数を用いて全項目に等しい当選確率を与えるのが無作為抽出、開始位置だけを乱数で決め一定間隔ごとに拾うのが系統的抽出。選び方の適切さが、結果を母集団へ及ぼす根拠になる。
最終更新:2026-10-06
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対象が数万件になれば、全件を確かめる精査は期間内に終わらない。一部だけを見て全体を語るには、選び方に説明のつく根拠が要る。監査人が自分の判断で選んだ結果に偏りがあれば、都合のよい件だけを見たという疑いを否定できない。選択から人の判断を外すことが、結論の正当性を支える仕組みになっている。
具体例
3,000名分のアカウント棚卸し記録から40件を確かめる場面で、乱数関数で行番号を選ぶのが無作為抽出、12番を起点に75件おきに拾うのが系統的抽出にあたる。監査人は用いた乱数の種と手順を調書に残す。再現できない選び方は、証拠としての説明力を失う。
試験での引っ掛け
抽出の間隔と母集団の並びの周期が噛み合うと、系統的抽出は特定の層に集中する。担当者ごとにまとまって並ぶ台帳では、同じ担当者の伝票ばかりが当たり続ける。周期が疑われるなら起点を複数取るか、無作為抽出へ切り替える。件数を満たしたことは無作為性の証明にならない。
関連用語
出た過去問
出典:平成28年度 春期 システム監査技術者試験 午前Ⅱ 問8(IPA)
システム監査で利用する統計的サンプリング法に関する記述のうち,適切なものはどれか。
正解:サンプルの抽出に無作為抽出法を用い,サンプルの評価結果に基づいて母集団に関する結論を出す場合に,確率論の考え方を用いる。
要点:統計的サンプリングは無作為抽出と確率論に基づく母集団推定が要件
統計的サンプリングは、無作為抽出によって母集団の各要素が抽出される確率を既知にし、標本の評価結果から母集団の状態を確率論的に推定する方法である。抽出と評価の両方が確率論に基づくことが要件であり、監査人の経験的判断で標本を選ぶ場合は非統計的サンプリングになる。標本数の多寡は両者を分ける基準にはならない。
出典・参考
解説は資格暗記が独自に作成しています。過去問の出典は各問題に記載のとおりです。