MTBF(平均故障間隔)とは?えむてぃーびーえふ
MTBF(平均故障間隔)とは、故障から次の故障までの平均稼働時間で、壊れにくさ=信頼性を表す指標。全稼働時間÷故障回数で求め、大きいほどよい。平均修復時間MTTRと組にして稼働率=MTBF÷(MTBF+MTTR)を計算する。装置を直列に並べると全体のMTBFは各構成要素より短くなる点が計算問題の要。
最終更新:2026-10-06
この語が出る過去問を解く →背景
壊れにくさを印象で語ると、調達でも運用でも比較ができない。故障の間隔と修理の時間を別々の平均値に分けたことで、可用性を「壊れにくくする(MTBFを伸ばす)」と「早く直す(MTTRを縮める)」という2種類の投資判断に分解できるようになった。冗長化に金をかけるか保守契約を厚くするかという議論はこの分解の上に乗る。応用情報では直列・並列構成の稼働率計算として毎回のように出る。
具体例
1年(8,760時間)のうち稼働が8,700時間で故障が3回なら、MTBFは8,700÷3=2,900時間。修理に合計60時間かかっていればMTTRは20時間で、稼働率は2,900÷(2,900+20)≒0.993となる。用語の定義はJIS Z 8115(ディペンダビリティ用語)が出どころ。
試験での引っ掛け
MTBFは信頼性(壊れにくさ)、MTTRは保守性(直しの速さ)で、稼働率の分母にMTTRを足し忘れない。直列接続した系全体のMTBFは各構成要素より短くなり、MTBFがR・MTTRがSの装置2台を直列にすると全体はおよそMTBF=R/2、MTTR=S(SがRに比べ十分小さい場合)になる。
関連用語
出た過去問
問題文で直接問われたものと、解説の中で触れられたものが含まれます。
出典:令和4年度 春期 応用情報技術者試験 午前 問56(IPA)解説で登場
ITIL 2011 editionでは、可用性管理における重要業績評価指標(KPI)の例として、“保守性を表す指標値”の短縮を挙げている。保守性を表す指標に該当…
正解:平均サービス回復時間
要点:保守性は復旧時間で測り、信頼性は故障間隔で測る
保守性は、障害が起きたサービスをどれだけ速やかに復旧できるかを示す性質であり、平均サービス回復時間(MTRS)のような復旧に要する時間で測る。これを短縮すれば停止時間が減り可用性が高まる。一方、平均故障間隔や平均サービス・インシデント間隔は、故障の起きにくさすなわち信頼性を表す指標である。
出典:平成28年度 秋期 応用情報技術者試験 午前 問14(IPA)
あるシステムにおいて、MTBFとMTTRがともに1.5倍になったとき、アベイラビリティ(稼働率)は何倍になるか。
正解:変わらない
要点:稼働率はMTBFとMTTRの比、同率変化では不変
稼働率は MTBF÷(MTBF+MTTR) で表されます。MTBFとMTTRをともに1.5倍にすると、分子も分母も一律に1.5倍になるため、比の値である稼働率は変化しません。稼働率を上げるにはMTBFを延ばすかMTTRを短くするか、どちらか一方の比率を変える必要があります。
出典:平成29年度 秋期 応用情報技術者試験 午前 問13(IPA)
MTBFを長くするよりも、MTTRを短くするのに役立つものはどれか。
正解:エラーログ取得機能
要点:MTTRは修復の速さ、MTBFは故障しにくさを表す
MTTRは平均修復時間であり、これを短くするには障害発生後の原因究明と復旧を速める施策が必要である。エラーログを取得しておけば、障害の内容や発生箇所を素早く特定でき、修復にかかる時間を短縮できる。
出典:平成29年度 春期 応用情報技術者試験 午前 問15(IPA)
図に示す二つの装置から構成される並列システムの稼働率は幾らか。ここで,どちらか一つの装置が稼働していればシステムとして稼働しているとみなし,装置A,Bとも,MT…
正解:0.99
要点:並列システムの稼働率は1から両方停止する確率を引いて求める
1台の稼働率はMTBF÷(MTBF+MTTR)=450÷(450+50)=0.9である。並列システムはどちらか一方が動いていればよいので、稼働率は1−(1−0.9)²=1−0.01=0.99となる。
出典:平成30年度 秋期 応用情報技術者試験 午前 問15(IPA)
システムの信頼性指標に関する記述のうち,適切なものはどれか。
正解:MTBFとMTTRは,稼働率が0.5のときに等しくなる。
要点:稼働率=MTBF/(MTBF+MTTR)。0.5なら両者は等しい。
稼働率はMTBF÷(MTBF+MTTR)で表されるので、これが0.5になるのはMTBFとMTTRが等しいときである。MTBFは故障と故障の間隔の平均(平均故障間隔)、MTTRは故障してから復旧するまでの平均(平均修復時間)であり、両者の意味を取り違えないことが重要である。
出典・参考
公式シラバスの6 サービスマネジメント > 2. サービスマネジメントシステムの計画及び運用 > (18) サービス可用性管理に掲載されている用語です。
解説は資格暗記が独自に作成しています。過去問の出典は各問題に記載のとおりです。