冗長化とは?じょうちょうか
冗長化とは、止まると全体が止まる要素——機器・経路・電源・データ——を二重以上に用意し、一部が故障しても機能を保つ設計。常用機と待機機を分ける待機冗長(ホット/ウォーム/コールドスタンバイ)と、複数を同時に動かして負荷も分け合う構成があり、どちらを採るかは許容できる切替時間で決まる。
最終更新:2026-10-06
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部品の故障率をいくら下げても0にはできないため、「壊れない部品を作る」方向だけでは求められる可用性に届かない。壊れることを前提に、壊れた要素を系から切り離しても動き続ける構造を先に作る、というのがフォールトトレランスの発想である。応用情報では、直列・並列を合成する稼働率の計算と、単一障害点の洗い出しという二つの形で繰り返し出る。
具体例
電源はUPSと二系統受電、ディスクはRAID1やRAID5、経路はVRRPによる仮想IPの引継ぎ、と層ごとに手段が違う。VRRPでは複数のルータが1つの仮想IPアドレスを共有し、優先度の高い機器の停止を検知すると待機機が同じアドレスを名乗って通信を引き継ぐ。
試験での引っ掛け
二重化してあるのに切替を一度も試していない、という運用上の穴が本命。設定同期の失敗、待機側の証明書の期限切れ、ライセンス不足は、実際に切り替えるまで表面化しない。冗長化が高めるのは可用性であって機密性・完全性ではない点、同一ラック・同一電源に並べた二重化は共通原因故障で同時に落ちる点も狙われる。
関連用語
出た過去問
問題文で直接問われたものと、解説の中で触れられたものが含まれます。
出典:平成28年度 秋期 応用情報技術者試験 午前 問13(IPA)
仮想サーバの冗長化設計における可用性評価に関する記述のうち、クラスタソフトウェアを用いた評価として、適切なものはどれか。
正解:OS、アプリケーション及びハードウェアの障害に対応し、障害時に障害が発生していないサーバに自動的に処理を引き継ぐので、切替え時間の短い安定した運用が求められる場合に有効である。
要点:クラスタはOS・アプリ障害も検知し待機系へ自動切替する
クラスタソフトウェアは複数のサーバを1つのまとまりとして扱い、稼働中のサーバに障害が起きると待機系へ処理を自動的に引き継ぎます。OSやアプリケーションの異常も監視対象にできるため、ハードウェア障害しか検知できない方式より対応範囲が広くなります。切替えには短時間の中断が伴うものの、その時間を短く抑えられるのが利点です。
出典:平成28年度 春期 応用情報技術者試験 午前 問34(IPA)
ルータを冗長化するために用いられるプロトコルはどれか。
正解:VRRP
要点:VRRPは複数ルータを仮想的に1台に見せて冗長化する
VRRP(Virtual Router Redundancy Protocol)は、複数の実ルータで1つの仮想ルータを構成し、代表となるルータが停止したら待機側が自動的に引き継ぐプロトコルである。端末側の設定を変えずに経路を維持できる。
出典:平成31年度 春期 応用情報技術者試験 午前 問32(IPA)
インターネット接続において、複数のISPの回線を使用した冗長化構成を表す用語はどれか。
正解:マルチホーミング
要点:マルチホーミングは複数ISP接続で経路を冗長化する構成
マルチホーミングは、複数のISPや複数の回線に同時に接続しておき、経路の冗長化と負荷分散を図る構成である。一方の回線や事業者側で障害が起きても、もう一方の経路でインターネット接続を継続できる。
出典:令和3年度 春期 応用情報技術者試験 午前 問13(IPA)解説で登場
システムの信頼性設計に関する記述のうち、適切なものはどれか。
正解:フォールトアボイダンスとは、システム構成要素の個々の品質を高めて故障が発生しないようにする概念である。
要点:フォールトアボイダンスは故障の発生自体を防ぐ考え方
フォールトアボイダンスは、個々の構成要素の品質や信頼性を高めて故障そのものを起こりにくくする考え方である。これに対しフォールトトレランスは、故障が起きることを前提に冗長化などで機能を維持する考え方であり、両者は対をなす。
出典:令和4年度 秋期 応用情報技術者試験 午前 問13(IPA)解説で登場
システムの信頼性設計に関する記述のうち、適切なものはどれか。
正解:フォールトアボイダンスとは、システム構成要素の個々の品質を高めて故障が発生しないようにする概念である。
要点:フォールトアボイダンスは故障の発生自体を防ぐ考え方
フォールトアボイダンスは、部品や工程の品質を高めて故障そのものを起こさせない、という考え方です。これに対し、故障が起きる前提で影響を抑えるのがフォールトトレランス(冗長化などで機能を維持)やフェールセーフ(安全側に止める)、フェールソフト(機能を縮退して継続)です。
出典・参考
解説は資格暗記が独自に作成しています。過去問の出典は各問題に記載のとおりです。