保守性とは?
保守性とは、JIS X 25010の主特性の1つで、修正のしやすさを表す。副特性はモジュール性、再利用性、解析性、修正性、試験性。長期に使う基幹システムでは総保有コストを左右するため、方式設計の段階で構造として作り込む対象になる。
応用情報技術者試験の過去問では9回出題されています(2016年度〜2025年度)。
ほしゅせい
保守性の意味
JIS X 25010の主特性の1つで、修正のしやすさを表す。副特性はモジュール性、再利用性、解析性、修正性、試験性。長期に使う基幹システムでは総保有コストを左右するため、方式設計の段階で構造として作り込む対象になる。
保守性の具体例
制度改正で税率が変わる箇所を設定ファイルへ外出しし(修正性)、業務ロジックを層で分離して影響範囲を追えるようにし(モジュール性・解析性)、自動テストで回帰確認できる状態を作る(試験性)ことを非機能要件として定義する。
保守性は試験でどう引っ掛けられる?
稼働後の運用体制や要員数の話に流れがちだが、品質特性としての保守性は製品そのものの性質。また試験性は「テストしてあること」ではなく「テストしやすい構造か」を指す。使用性とは対象(利用者か保守者か)が違う。
保守性と関連する用語
保守性が出た過去問
品質の定量的評価の指標のうち、ソフトウェアの保守性の評価指標になるものはどれか。
正解:(修正時間の合計)÷(修正件数)
要点:保守性の指標は1件当たりの平均修正時間
保守性は、障害や変更要求に対してどれだけ短時間で修正できるかで測られる。1件当たりの平均修正時間、すなわち修正時間の合計を修正件数で割った値は、まさに修正のしやすさを表す指標であり、保守性の評価に適する。
出典:平成29年度 秋期 応用情報技術者試験 午前 問54(IPA)ITIL 2011 editionでは、可用性管理における重要業績評価指標(KPI)の例として、“保守性を表す指標値”の短縮を挙げている。保守性を表す指標に該当…
正解:平均サービス回復時間
要点:保守性は復旧時間で測り、信頼性は故障間隔で測る
保守性は、障害が起きたサービスをどれだけ速やかに復旧できるかを示す性質であり、平均サービス回復時間(MTRS)のような復旧に要する時間で測る。これを短縮すれば停止時間が減り可用性が高まる。一方、平均故障間隔や平均サービス・インシデント間隔は、故障の起きにくさすなわち信頼性を表す指標である。
出典:令和4年度 春期 応用情報技術者試験 午前 問56(IPA)非機能要件項目はどれか。
正解:システム基盤に関わる可用性、性能、拡張性、運用性、保守性、移行性、セキュリティ、システム環境などの項目
要点:非機能要件は可用性・性能・セキュリティなど品質面の要件
非機能要件は、システムが「何をするか」ではなく「どのように動くか」を定める要件で、可用性・性能・拡張性・運用性・保守性・移行性・セキュリティ・システム環境などが該当します。これらは主にシステム基盤の設計方針に直結します。業務手順や組織、システム機能の範囲、経営上の目標といった項目は、業務要件や機能要件の側に分類されます。
出典:平成28年度 秋期 応用情報技術者試験 午前 問65(IPA)ソフトウェアの品質特性のうちの保守性に影響するものはどれか。
正解:ソフトウェアにある欠陥の診断又は故障原因の追究,及びソフトウェアの修正箇所を識別しやすいかどうか。
要点:欠陥の診断や修正箇所の特定のしやすさは保守性に含まれる
保守性は、修正のしやすさに関わる品質特性である。欠陥の診断や故障原因の特定、修正すべき箇所の識別がしやすいかどうかは、保守性の副特性である解析性にあたる。
出典:平成28年度 春期 応用情報技術者試験 午前 問46(IPA)ソフトウェア保守で修正依頼を保守のタイプに分けるとき、次のa〜dに該当する保守のタイプの、適切な組合せはどれか。 〔保守のタイプ〕保守を行う時期と修正依頼の分類…
正解:a:予防保守、b:完全化保守、c:是正保守、d:適応保守
要点:予防・完全化・是正・適応の4類型は時期と訂正/改良で決まる
JIS X 0161の保守類型では、障害が顕在化する前に行う訂正が予防保守、同じく顕在化前に行う改良(性能・保守性の向上)が完全化保守、発見された問題を直すのが是正保守、環境の変化に合わせるのが適応保守である。この対応にあてはめるとa:予防保守、b:完全化保守、c:是正保守、d:適応保守となる。
出典:令和2年度 10月 応用情報技術者試験 午前 問48(IPA)
最終更新:2026-08-25/解説は資格暗記が独自に作成しています。 過去問の出典は各問題に記載のとおりです。