MTTRとは?えむてぃーてぃーあーる
MTTRとは、故障の発生から復旧完了までに要する平均時間(平均修復時間)で、直しの速さ=保守性を表す指標。総修復時間÷故障回数で求め、小さいほどよい。稼働率=MTBF÷(MTBF+MTTR)の分母に入り、予備機や手順書のような「早く戻す」投資はMTTRだけを縮めてMTBFには影響しない。
最終更新:2026-10-06
この語が出る過去問を解く →背景
可用性を上げる手立ては、壊れにくくするか、壊れても早く戻すかの2つしかない。前者は部品品質や冗長化に金がかかり上限があるのに対し、後者は監視・手順・部品在庫という運用側の工夫で縮められる。両者を別の指標に分けたからこそ、限られた予算をどちらに割くかを数字で議論できる。応用情報では目標復旧時間RTOから必要な保守体制を逆算させる形で問われる。
具体例
監視の自動通報、切替手順書の整備、保守部品の現地在庫、予備機のコールドスタンバイは、いずれもMTTRを縮める施策にあたる。JIS Z 8115(ディペンダビリティ用語)とJIS Q 20000のサービス可用性管理では、MTBFと並ぶ可用性の測定項目として定義されている。
試験での引っ掛け
MTBFとの取り違えが定番。MTBFは壊れるまでの間隔で信頼性、MTTRは直すのにかかる時間で保守性を表す。稼働率の分母にMTTRを足し忘れないこと。またMTTRをいくら短くしてもMTBFは変わらず、故障の起きにくさそのものは改善しない点も併せて問われる。
関連用語
出た過去問
出典:平成28年度 秋期 応用情報技術者試験 午前 問14(IPA)
あるシステムにおいて、MTBFとMTTRがともに1.5倍になったとき、アベイラビリティ(稼働率)は何倍になるか。
正解:変わらない
要点:稼働率はMTBFとMTTRの比、同率変化では不変
稼働率は MTBF÷(MTBF+MTTR) で表されます。MTBFとMTTRをともに1.5倍にすると、分子も分母も一律に1.5倍になるため、比の値である稼働率は変化しません。稼働率を上げるにはMTBFを延ばすかMTTRを短くするか、どちらか一方の比率を変える必要があります。
出典:平成29年度 秋期 応用情報技術者試験 午前 問13(IPA)
MTBFを長くするよりも、MTTRを短くするのに役立つものはどれか。
正解:エラーログ取得機能
要点:MTTRは修復の速さ、MTBFは故障しにくさを表す
MTTRは平均修復時間であり、これを短くするには障害発生後の原因究明と復旧を速める施策が必要である。エラーログを取得しておけば、障害の内容や発生箇所を素早く特定でき、修復にかかる時間を短縮できる。
出典:平成29年度 春期 応用情報技術者試験 午前 問15(IPA)
図に示す二つの装置から構成される並列システムの稼働率は幾らか。ここで,どちらか一つの装置が稼働していればシステムとして稼働しているとみなし,装置A,Bとも,MT…
正解:0.99
要点:並列システムの稼働率は1から両方停止する確率を引いて求める
1台の稼働率はMTBF÷(MTBF+MTTR)=450÷(450+50)=0.9である。並列システムはどちらか一方が動いていればよいので、稼働率は1−(1−0.9)²=1−0.01=0.99となる。
出典:平成30年度 秋期 応用情報技術者試験 午前 問15(IPA)
システムの信頼性指標に関する記述のうち,適切なものはどれか。
正解:MTBFとMTTRは,稼働率が0.5のときに等しくなる。
要点:稼働率=MTBF/(MTBF+MTTR)。0.5なら両者は等しい。
稼働率はMTBF÷(MTBF+MTTR)で表されるので、これが0.5になるのはMTBFとMTTRが等しいときである。MTBFは故障と故障の間隔の平均(平均故障間隔)、MTTRは故障してから復旧するまでの平均(平均修復時間)であり、両者の意味を取り違えないことが重要である。
出典:令和2年度 10月試験 応用情報技術者試験 午前 問14(IPA)
MTBFを長くするよりも、MTTRを短くするのに役立つものはどれか。
正解:エラーログ取得機能
要点:MTTR短縮には原因特定を早めるログ取得が効く
MTTRは故障してから復旧するまでの平均時間なので、短くするには原因究明と復旧を早める仕組みが役立つ。エラーログが残っていれば障害箇所の特定が速くなり、修理時間を短縮できる。他の選択肢は故障そのものを起きにくくする(MTBFを延ばす)働きである。
出典・参考
公式シラバスの4 開発技術 > 1. 開発プロセス・手法 > (1) ソフトウェア開発手法に掲載されている用語です。
解説は資格暗記が独自に作成しています。過去問の出典は各問題に記載のとおりです。