カオスエンジニアリングとは?かおすえんじにありんぐ
カオスエンジニアリングとは、本番に近い環境で意図的に障害(インスタンス停止、遅延注入、ネットワーク分断)を起こし、システムが設計どおり耐えるかを実験で確かめる手法。「1台停止しても応答時間は変わらない」という仮説を立て、影響範囲を限定し、中止条件と監視を用意したうえで実行し、机上の冗長設計と実際の挙動のずれを事故が起きる前に見つける。可用性はCIAのAであり、支援士では復旧手順や検知の仕組みが本当に働くかを検証する手段として位置づけられる。
最終更新:2026-10-06
この語が出る過去問を解く →背景
冗長化やフェイルオーバーは設定しただけでは動く保証がなく、本当に落ちたときに初めて「切り替わらなかった」と分かる。クラウドや分散システムでは部品の故障が日常になり、設計書を信じるのではなく実験で確かめる文化が生まれた。セキュリティでも、EDRのアラートが本当に上がるか、侵害時の隔離手順が動くかは、平時に試さなければ分からない。DevOpsの実践の一つとしてシラバスに載っている。
具体例
Netflixは本番環境でサーバを無作為に停止させるChaos Monkeyを公開し、1台落ちても視聴が止まらないことを日常的に確かめている。社内では「1台停止しても応答時間は変わらない」と仮説を立て、営業時間外に1台を落として計測し、コネクションプールの再接続が遅くエラーが出たという設定の不備を直して再実験する。
試験での引っ掛け
無計画に本番を壊す活動ではない。仮説・影響範囲の限定・即時中止(アボート)条件・監視の準備が前提で、これらが無ければただの障害である。まず観測できる状態(オブザーバビリティ)を作ることが先で、実験はその後。また負荷試験やペネトレーションテストとは目的が違い、耐障害性の仮説を検証するのがカオスエンジニアリングである。
関連用語
出た過去問
出典:令和5年度 秋期 情報処理安全確保支援士試験 午前Ⅱ 問22(IPA)
目的別のサービスが多数連携して動作する大規模な分散型のシステムでは、障害時の挙動を予知することが困難である。このようなシステムにおいて、ステージング環境や本番環…
正解:カオスエンジニアリング
要点:カオスエンジニアリングは意図的な障害注入で弱点を洗い出す
カオスエンジニアリングは、実際に稼働している環境であえて障害を注入し、システムがどう振る舞うかを観察して弱点を見つける手法である。インスタンスの停止や遅延の挿入などの実験を仮説付きで計画し、影響範囲を限定しながら実施して、判明した問題を修正する取組を継続する。障害が起きてから対処するのではなく、平時に弱点を掘り起こして耐障害性を高める点に特徴がある。
出典・参考
公式シラバスの4 開発技術 > 1. 開発プロセス・手法 > (1) ソフトウェア開発手法に掲載されている用語です。
解説は資格暗記が独自に作成しています。過去問の出典は各問題に記載のとおりです。