多要素認証とは?たようそにんしょう
略語の意味
MFA=multi-factor authentication
「知っていること」「持っている物」「体の特徴」のうち、種類の違うものを 2 つ以上使って本人かどうか確かめる方法
- multi-factor
- 複数の要素の
- authentication
- 本人確認・認証
多要素認証とは、本人だけが知っていること(知識情報)、本人だけが持っている物(所持情報)、本人の身体的な特徴(生体情報)という3種類の要素のうち、種類の異なるものを2つ以上使って本人確認する方式。1つの要素が破られても残りが壁として働くため、パスワードが流出しただけでは不正ログインされない。
最終更新:2026-10-10
この語が出る過去問を解く →背景
利用者IDとパスワードだけの認証は、使い回しとフィッシング(偽のメールやサイトでパスワードなどを入力させて盗む手口)によって「いつか漏れるもの」になった。漏れた時点で誰でも本人になりすませてしまうのが根本の弱点である。そこで、盗み方の性質がまったく違う要素を重ねて、一度に両方を破ることを難しくする考え方が広がった。ITパスポートでは、銀行や社内システムのログイン強化策として、要素の種類分けとセットで問われる。
具体例
銀行のインターネットバンキングでは、ログインパスワード(知識情報)に加えて、スマートフォンの専用アプリでの承認操作やSMSで届くワンタイムパスワード(所持情報)を求める。Googleアカウントの2段階認証も同じ構成で、加えてスマートフォンの指紋認証(生体情報)で承認する形も選べる。
試験での引っ掛け
手順が2回に分かれていれば多要素、ではない。パスワードと秘密の質問はどちらも知識情報なので、2段階ではあっても多要素認証にはならない。逆に、ICカードをかざして暗証番号を入力する現金自動預払機は、所持情報と知識情報の2要素なので多要素認証にあたる。数えるのは「手順の回数」ではなく「要素の種類」。
関連用語
出た過去問
問題文で直接問われたものと、解説の中で触れられたものが含まれます。
出典:平成27年度 秋期 ITパスポート試験 問59(IPA)解説で登場
バイオメトリクス認証に関する記述として,適切なものはどれか。
正解:認証用のIDやパスワードを記憶したり,鍵やカード類を携帯したりする必要がない。
要点:生体認証は記憶・携帯が不要。FRRとFARは相反する
バイオメトリクス認証は指紋や静脈など身体的特徴を使うため、パスワードを覚えたりカードを持ち歩いたりする必要がない点が利点である。照合の許容範囲を広げると本人拒否率は下がるが他人受入率は上がるという相反関係があり、他の認証方式と組み合わせた多要素認証も一般的に行われている。
出典:平成30年度 春期 ITパスポート試験 問91(IPA)解説で登場
シングルサインオンの特徴として,適切なものはどれか。
正解:利用者は最初に1回だけ認証を受ければ,許可されている複数のサービスを利用できるので,利便性が高い。
要点:シングルサインオンは一度の認証で複数サービスを利用
シングルサインオンは、最初に一度だけ認証を受ければ、以後は許可された複数のシステムやサービスを追加の認証なしに利用できる仕組みである。利用者が覚えるパスワードが減り、ログインの手間も省けるため利便性が高い。一方で認証情報が漏れると影響が広範囲に及ぶため、多要素認証などと組み合わせて守りを固めるのが一般的である。
出典:令和2年度 10月試験 ITパスポート試験 問86(IPA)
二要素認証の説明として、最も適切なものはどれか。
正解:所有物、記憶及び生体情報の3種類のうちの2種類を使用して認証する方式
要点:二要素認証は所有物・記憶・生体から異なる2種類
認証の要素は、所有物(ICカードなど)・記憶(パスワードなど)・生体情報(指紋など)の3種類に大別される。二要素認証はこのうち種類の異なる2つを組み合わせる方式で、片方が破られてももう一方が壁として残るため安全性が高まる。同じ種類を2つ重ねても要素は1つのままである点に注意する。
出典:令和3年度 秋期 ITパスポート試験 問60(IPA)解説で登場
情報システムにおける二段階認証の例として、適切なものはどれか。
正解:利用者IDとパスワードを入力して認証を行った後、秘密の質問への答えを入力することによってログインできる。
要点:二段階認証は本人確認を2回に分けて行う方式
二段階認証は、本人確認の手続きを2回に分けて行う方式である。利用者IDとパスワードで認証した後、さらに秘密の質問への回答を求める例がこれに当たる。なお、異なる種類の要素(知識・所持・生体)を組み合わせる場合は二要素認証と呼ばれ、区別されることがある。
出典・参考
公式シラバスの9 技術要素 > 63. 情報セキュリティ対策・情報セキュリティ実装技術 > (4) 利用者認証に掲載されている用語です。
解説は資格暗記が独自に作成しています。過去問の出典は各問題に記載のとおりです。