JIS Q 27001とは?じすきゅーにななぜろぜろいち
JIS Q 27001とは、情報セキュリティマネジメントシステム(ISMS)=自分たちの情報をどう守るかを組織として決めて回す仕組み、について「何ができていれば認証してよいか」を並べた規格。国際規格ISO/IEC 27001を日本語にしたもので、審査機関はこの一覧を基準に組織の取り組みを審査する。JISのマネジメントシステム規格は分野ごとに番号が決まっており、27001が受け持つのは情報セキュリティである。
最終更新:2026-10-10
この語が出る過去問を解く →背景
ITパスポートの受験者の多くは非IT企業の社会人で、勤め先の掲示や取引先の資料で「ISMS認証取得」の文字を見たことがある、という距離感でこの規格に出会う。試験でも条文を読ませることはない。問われるのは、数字の並んだよく似た規格名の中から、情報セキュリティのものを1つ選べるかである。JIS Q ○○○○という名前は中身が想像しにくく、丸ごと覚えるしかないからこそ、番号と分野の対応がそのまま1問になる。
具体例
平成26年度秋期の問3は「品質に関するマネジメントシステムの規格はどれか」で、選択肢はJIS Q 9001・14001・15001・27001の4つだけだった。正解は9001(品質)で、27001は誤答として置かれている。裏返して「情報セキュリティは」と聞かれれば27001、「環境は」なら14001、「個人情報保護(プライバシーマークの基準)は」なら15001になる。この4つの対応さえ持っていれば、同じ形の設問はどちら側から聞かれても解ける。
試験での引っ掛け
第1に、番号の取り違えが最大の失点源である。9001=品質、14001=環境、15001=個人情報保護、27001=情報セキュリティ。平成26年度秋期問3では、この4つが1問の中に並んだ。第2に、規格と事例集を混同しない。平成24年度春期問42は「ITサービスマネジメントのベストプラクティスを集めたフレームワークはどれか」で、正解はITIL、ISO 27001は誤答である。27001は満たすべき要求事項、ITILはうまくいったやり方を集めた書籍群で、性格が違う。第3に、ISMSは仕組みの名前であって成熟度の物差しではない。平成24年度春期問38では「システム開発組織におけるプロセスの成熟度を5段階のレベルで定義したモデル」の誤答にISMSが置かれ、正解はCMMIだった。
関連用語
出た過去問
問題文で直接問われたものと、解説の中で触れられたものが含まれます。
出典:平成30年度 秋期 ITパスポート試験 問14(IPA)解説で登場
ISO(国際標準化機構)によって規格化されているものはどれか。
正解:情報セキュリティマネジメントシステム
要点:ISMSはISO/IEC 27001として国際規格化されている
ISOは工業製品から管理の仕組みまで幅広い国際規格を定めており、マネジメントシステム規格としては品質、環境、情報セキュリティなどが代表的である。情報セキュリティに関するものはISO/IEC 27001として規格化され、国内ではJIS Q 27001として対応している。他の選択肢は業務上の考え方や製品カテゴリの呼び名であって、同種の国際規格として整備されているわけではない。
出典:平成30年度 秋期 ITパスポート試験 問33(IPA)
情報処理の関連規格のうち、情報セキュリティマネジメントに関して定めたものはどれか。
正解:JIS Q 27001
要点:ISMSの要求事項を定めた規格はJIS Q 27001
情報セキュリティマネジメントシステムの要求事項を定めた国際規格ISO/IEC 27001に対応する日本産業規格が該当する。組織が情報の機密性・完全性・可用性を維持するための管理の仕組みを構築し、PDCAで継続的に改善することを求める規格である。他の選択肢はいずれも通信方式や画像・映像の符号化に関する規格で、マネジメントの規格ではない。
出典:令和7年度 秋期 ITパスポート試験 問2(IPA)解説で登場
従来の情報セキュリティマネジメントシステム規格を基礎に追加で制定されたもので、クラウドサービスに対応した情報セキュリティ管理体制を構築するためのガイドライン規格…
正解:ISO/IEC 27017
要点:ISO/IEC 27017はクラウド向けに拡張されたISMSガイドライン
ISO/IEC 27017は、ISMS規格であるISO/IEC 27001・27002を基礎に、クラウドサービス固有の管理策を追加したガイドライン規格である。クラウド事業者と利用者それぞれの責任範囲や、仮想環境(1台の機械を複数に分けて使う仕組み)の分離、データの返却・削除といったクラウド特有の論点を扱う。関連規格として、クラウド上の個人情報保護を扱うISO/IEC 27018もある。
出典:令和7年度 秋期 ITパスポート試験 問59(IPA)
ISMSにおける内部監査に関する記述のうち、適切なものはどれか。
正解:JIS Q 27001の要求事項及び組織自体が規定した要求事項によって定める監査基準への適合性だけでなく、ISMS活動の組織に対する有効性も判定する。
要点:内部監査は適合性と有効性の両方を計画的に確かめる
ISMSの内部監査では、規格の要求事項と組織が自ら定めた要求事項の双方を監査基準として適合性を確かめるとともに、ISMSが組織にとって有効に機能しているかも判定します。監査プログラムを組む際は、前回の監査結果や対象プロセスの重要性を考慮し、計画的に実施することが求められます。
出典・参考
解説は資格暗記が独自に作成しています。過去問の出典は各問題に記載のとおりです。