関係データベースとは?かんけいでーたべーす
関係データベースとは、データを行と列からなる表の集まりとして持ち、表どうしを共通する列の値で結びつけるデータベース。欲しいデータは、行を絞り込む選択、列を取り出す射影、表をつなぐ結合といった演算の組み合わせで取り出し、実際の操作はSQLで記述する。現在の業務システムで最も広く使われている方式である。
最終更新:2026-10-09
この語が出る過去問を解く →背景
以前の階層型(データを親子の木の形でつなぐ方式)や網型(データを網の目のようにつなぐ方式)では、データのたどり方をプログラム側が知っている必要があり、格納の仕方を変えると使っている全プログラムを直すことになった。関係を「列の値が一致すること」だけで表せば、経路を知らなくても問い合わせが書ける。データとプログラムを切り離すこの独立性が、関係モデルが主流になった理由である。
具体例
MySQLやPostgreSQL、Oracle Databaseが代表的な製品で、スマートフォンのアプリ内部でもSQLiteが使われている。「社員表(社員番号, 氏名, 部署コード)」と「部署表(部署コード, 部署名)」を部署コードで結合すれば、社員ごとの部署名が得られる。
試験での引っ掛け
表の行に順序は無く、「上から何行目」で特定することはできない。行を特定するのは主キーの値である。列の並び順にも意味は無い。表と表をつなぐのは物理的な位置情報ではなく列の値である点も、階層型との違いとして問われる。
関連用語
出た過去問
問題文で直接問われたものと、解説の中で触れられたものが含まれます。
出典:平成28年度 春期 基本情報技術者試験 午前 問26(IPA)
関係モデルとその実装である関係データベースの対応に関する記述のうち,適切なものはどれか。
正解:関係は,表に対応付けられる。
要点:関係=表、タプル=行、属性=列。順序と重複は実装だけの性質
関係モデルの用語は関係データベースの実装に対応付けられ、関係が表、タプルが行、属性が列、定義域が列のとり得る値の集合にあたる。ただし数学的な関係は集合なので順序や重複の概念がないのに対し、実装の表では列に左右の並びがあり、行も同じ内容が重複して格納され得る。この理論と実装のずれを問う設問である。
出典:平成29年度 春期 基本情報技術者試験 午前 問25(IPA)
属性aの値が決まれば属性bの値が一意に定まることを,a→bで表す。例えば,社員番号が決まれば社員名が一意に定まるということの表現は,社員番号→社員名である。この…
正解:テーブル1(a,b,c,d,e)/テーブル2(b,f,g,h)/テーブル3(e,i,j)
要点:関数従属の起点属性を主キーにして表を分割する
関数従属の起点になっている属性が、それぞれの表の主キーになります。aからb,c,d,eが決まるのでaを主キーとする表にb,c,d,eを、bからf,g,hが決まるのでbを主キーとする表にf,g,hを、eからi,jが決まるのでeを主キーとする表にi,jを置きます。b・eは元の表では外部キーとして残るため、テーブル1にb,eが含まれる組合せが適切です。
出典:平成29年度 春期 基本情報技術者試験 午前 問48(IPA)解説で登場
オブジェクト指向の基本概念の組合せとして,適切なものはどれか。
要点:オブジェクト指向の柱は抽象化・カプセル化・継承・クラス
オブジェクト指向は、共通の性質を抜き出す抽象化、データと操作を1つにまとめて内部を隠すカプセル化、既存のクラスの性質を引き継ぐ継承、そしてオブジェクトの雛形であるクラスを基本概念とします。正規化は関係データベースの、構造化は手続き型設計の考え方であり、オブジェクト指向の基本概念には含まれません。
出典:令和6年度 公開問題 基本情報技術者試験 科目A 問15(IPA)
ビッグデータ分析の前段階として、非構造化データを構造化データに加工する処理を記述している事例はどれか。
正解:ソーシャルメディアの口コミを機械学習によって単語ごとに分解し、要約を作り、分析可能なデータに加工し、関係データベースに保管する。
要点:文章など非定型データを分析可能な表形式に直すのが構造化
非構造化データとは、文章や画像のように決まった項目構造をもたないデータを指す。ソーシャルメディアの口コミという文章を機械学習で単語に分解し、分析可能な形に整えて関係データベースへ格納する処理は、まさに非構造化データを構造化データへ加工する例である。他は既に構造化されたデータへの加工や匿名化の話にとどまる。
出典・参考
公式シラバスの1 基礎理論 > 3. 情報に関する理論 > (4) 述語論理に掲載されている用語です。
解説は資格暗記が独自に作成しています。過去問の出典は各問題に記載のとおりです。