オブジェクト指向とは?おぶじぇくとしこう
オブジェクト指向とは、データと、そのデータを操作する手続(メソッド)をひとまとめにした「オブジェクト」を部品として、その組合せでプログラムやシステムを作る考え方。設計図にあたるクラスから実物のインスタンスを作る。柱は3つ:中身を隠して決まった操作だけ外に見せるカプセル化、上位クラスの性質を引き継ぐ継承、同じ呼出しでも対象ごとに違う動きをするポリモーフィズム(多相性)。設計の図はUML(オブジェクト指向の設計を図で表す共通の書き方)で描く。
最終更新:2026-10-10
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手続を上から順に書く方法では、規模が大きくなるとどこを直すとどこが壊れるか分からなくなる。データと操作をまとめて中身を隠せば、部品を独立させて再利用しやすくなる。科目Bの擬似言語でもクラスやメソッドが出る。
具体例
スマホの決済アプリで「支払い方法」という上位クラスを作り、PayPay・クレジットカード・Suicaをその継承クラスにすると、画面側は「支払う」という同じメソッドを呼ぶだけで、実際の処理はそれぞれのクラスが別々に行う。これがポリモーフィズム。
試験での引っ掛け
「データとメソッドを一つにまとめ、実装の詳細を見えなくする」のはカプセル化で、継承ではない。UMLはオブジェクト指向の「書き方の標準」で、開発手法そのものではない。業務全体を4体系で整理するEA(エンタープライズアーキテクチャ)の説明文とも取り違えない。
関連用語
出た過去問
問題文で直接問われたものと、解説の中で触れられたものが含まれます。
出典:平成28年度 春期 基本情報技術者試験 午前 問64(IPA)解説で登場
出典:平成28年度 秋期 基本情報技術者試験 午前 問47(IPA)
オブジェクト指向におけるカプセル化を説明したものはどれか。
正解:データとそれを操作する手続を一つのオブジェクトにして,データと手続の詳細をオブジェクトの外部から隠蔽すること
要点:カプセル化はデータと操作をまとめ内部実装を隠す
カプセル化は、データとそれを操作する手続を一つのオブジェクトにまとめ、内部の実装を外部から見えないようにする仕組みである。外部は公開された操作を通じてのみアクセスできるため、内部構造を変えても利用側に影響が及びにくい。抽象化や継承、汎化とは別の概念である。
出典:平成29年度 秋期 基本情報技術者試験 午前 問7(IPA)
オブジェクト指向プログラミングにおける、多相性を実現するためのオーバーライドの説明はどれか。
正解:スーパークラスで定義されたメソッドをサブクラスで再定義すること
要点:オーバーライドはスーパークラスのメソッドをサブクラスで再定義
オーバーライドは、スーパークラスで定義済みのメソッドを、同じ名前・同じ引数のままサブクラス側で定義し直すことをいう。これにより同じメソッド呼出しでも実際のオブジェクトの型に応じて振る舞いが変わり、多相性(ポリモーフィズム)が実現される。引数違いで同名メソッドを並べるオーバーロードとの区別が頻出である。
出典:平成29年度 秋期 基本情報技術者試験 午前 問47(IPA)
オブジェクト指向分析を用いてモデリングしたとき、クラスとオブジェクトの関係になる組みはどれか。
正解:公園、代々木公園
要点:クラスは分類、オブジェクトはその具体的な実体(インスタンス)
クラスは共通の性質を持つものの分類(型)であり、オブジェクト(インスタンス)はその分類に属する具体的な個体である。公園という分類に対して代々木公園はその一つの実体なので、クラスとオブジェクトの関係になる。全体と部分の関係や、同じ階層の並列な概念とは区別する必要がある。
出典:平成29年度 春期 基本情報技術者試験 午前 問48(IPA)
オブジェクト指向の基本概念の組合せとして,適切なものはどれか。
正解:抽象化,カプセル化,継承,クラス
要点:オブジェクト指向の柱は抽象化・カプセル化・継承・クラス
オブジェクト指向は、共通の性質を抜き出す抽象化、データと操作を1つにまとめて内部を隠すカプセル化、既存のクラスの性質を引き継ぐ継承、そしてオブジェクトの雛形であるクラスを基本概念とします。正規化は関係データベースの、構造化は手続き型設計の考え方であり、オブジェクト指向の基本概念には含まれません。
出典・参考
解説は資格暗記が独自に作成しています。過去問の出典は各問題に記載のとおりです。