RSAとは?アールエスエー
RSAとは、大きな合成数の素因数分解が現実的な時間では解けないことを安全性の根拠にした、公開鍵暗号方式の代表的なアルゴリズム。公開鍵と秘密鍵の対を使い、秘密にしたい通信の暗号化にも、送信者を保証するディジタル署名にも使える。名前は考案した3人の頭文字に由来する。
最終更新:2026-10-09
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共通鍵暗号だけの世界では、まだ会ったこともない相手と暗号通信を始められないという壁があった。「鍵を2つに分け、片方は公開してかまわない」という発想がこの壁を破り、その具体的な実装として広く使われたのがRSAである。おかげで、面識のない相手のWebサイトが本物かどうかを確かめる仕組みが成り立つようになった。
具体例
HTTPSでアクセスしたときにブラウザが確かめるサーバ証明書は、認証局が自分の秘密鍵で署名し、誰でも入手できる認証局の公開鍵で検証できるようになっている。この鍵の対を作るアルゴリズムとしてRSAが長く使われてきた(近年は鍵が短くて済む楕円曲線暗号も併用される)。
試験での引っ掛け
用途によって使う鍵の向きが逆になる。秘密にしたい通信では受信者の公開鍵で暗号化し受信者の秘密鍵で復号するが、ディジタル署名では送信者の秘密鍵で署名し送信者の公開鍵で検証する。「どちらの鍵を誰が持つか」まで組で答えられないと落とす。共通鍵暗号のAESとの取り違えにも注意。
関連用語
出た過去問
出典:平成29年度 秋期 基本情報技術者試験 午前 問38(IPA)
非常に大きな数の素因数分解が困難なことを利用した公開鍵暗号方式はどれか。
正解:RSA
要点:RSAの安全性の根拠は巨大な数の素因数分解の困難さ
RSAは、巨大な2つの素数の積を素因数分解するのが計算量的に困難であることを安全性の根拠とする公開鍵暗号方式である。暗号化と署名の両方に使える。離散対数問題に基づくDHやDSA、共通鍵暗号のAESとは根拠となる数学的問題が異なる。
出典:令和元年度 秋期 基本情報技術者試験 午前 問38(IPA)
メッセージにRSA方式のディジタル署名を付与して2者間で送受信する。そのときのディジタル署名の検証鍵と使用方法はどれか。
正解:送信者の公開鍵であり、受信者がディジタル署名からメッセージダイジェストを算出する際に使用する。
要点:署名の作成は送信者の秘密鍵、検証は送信者の公開鍵
ディジタル署名では、送信者が自分の秘密鍵でメッセージダイジェストを暗号化して署名を作る。受信者はこれと対になる送信者の公開鍵で署名を復号し、元のメッセージダイジェストを取り出す。取り出した値と、受け取ったメッセージから自分で計算したダイジェストが一致すれば、改ざんが無く送信者本人が作成したと確認できる。したがって検証に使う鍵は送信者の公開鍵である。
出典:平成31年度 春期 基本情報技術者試験 午前 問39(IPA)
楕円曲線暗号の特徴はどれか。
正解:RSA暗号と比べて、短い鍵長で同レベルの安全性が実現できる。
要点:楕円曲線暗号は短い鍵長でRSA並みの安全性を得る
楕円曲線暗号は楕円曲線上の離散対数問題の困難さを安全性の根拠とする公開鍵暗号方式である。同じ安全性を得るのに必要な鍵の長さがRSAよりずっと短く済むため、計算量と通信量を抑えられる。処理能力の限られるICカードやIoT機器での利用に向いている。
出典・参考
解説は資格暗記が独自に作成しています。過去問の出典は各問題に記載のとおりです。