共通鍵暗号方式とは?きょうつうかぎあんごうほうしき
共通鍵暗号方式とは、暗号化と復号に同じ鍵を使う方式で、対称鍵暗号ともいう。代表例はAES。演算が軽く大量のデータを速く処理できる反面、その鍵を相手へどう安全に渡すかという鍵配送問題を抱える。通信相手ごとに別の鍵が要るため、参加者が増えると必要な鍵の本数が一気に膨らむ。
最終更新:2026-10-09
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暗号自体は古くからあったが、通信網が世界へ広がって「一度も会ったことのない相手」と暗号通信する必要が出ると、事前に鍵を渡せないという壁にぶつかった。この壁を越えるために公開鍵暗号が考案され、実務では鍵の受け渡しだけを公開鍵暗号で行い、本文は速い共通鍵暗号で送るハイブリッド暗号が使われる。FEはこの役割分担を問う。
具体例
n人が互いに通信するなら鍵は n(n−1)/2 本必要で、10人なら45本、100人なら4,950本まで増える。AESは鍵長を128・192・256ビットから選べ、ブロック長は128ビット固定。無線LANのWPA2・WPA3や、保存ファイルの暗号化にもAESが採用されている。
試験での引っ掛け
鍵の本数の式を公開鍵暗号(1人が公開鍵と秘密鍵を1組持つので2n個)と取り違える誤りが定番。また「共通鍵は安全性が低い」わけではなく、AESそのものは現在も破られていない。弱点はアルゴリズムではなく鍵の配送と管理の側にある、という切り分けを言えるようにしておく。
関連用語
出た過去問
問題文で直接問われたものと、解説の中で触れられたものが含まれます。
出典:平成29年度 春期 基本情報技術者試験 午前 問38(IPA)
共通鍵暗号の鍵を見つけ出そうとする,ブルートフォース攻撃に該当するものはどれか。
正解:一組みの平文と暗号文が与えられたとき,全ての鍵候補を一つずつ試して鍵を見つけ出す。
要点:ブルートフォースは鍵候補の総当たり、対策は鍵長を長くする
ブルートフォース攻撃は総当たり攻撃とも呼ばれ、あり得る鍵をすべて順に試して正しい鍵を探す方法です。暗号方式の数学的な弱点を使わず、鍵空間の大きさだけが防御力になります。したがって鍵長を十分に長くすることが基本的な対策です。
出典:平成29年度 春期 基本情報技術者試験 午前 問40(IPA)解説で登場
公開鍵暗号方式の暗号アルゴリズムはどれか。
正解:RSA
要点:RSAは公開鍵暗号、AESは共通鍵、SHA-256はハッシュ
RSAは大きな整数の素因数分解が困難であることを安全性の根拠とする公開鍵暗号方式で、暗号化と復号に別々の鍵を使います。共通鍵暗号は暗号化と復号に同じ鍵を使う方式、ハッシュ関数は元に戻せない要約値を作る関数であり、いずれも公開鍵暗号ではありません。
出典:平成30年度 秋期 基本情報技術者試験 午前 問38(IPA)
共通鍵暗号方式の特徴はどれか。
正解:同じ程度の暗号強度をもつ鍵長を選んだ場合,公開鍵暗号方式と比較して,暗号化や復号に必要な時間が短い。
要点:共通鍵暗号は公開鍵暗号より処理が高速だが鍵配送が課題
共通鍵暗号は換字や転置を組み合わせた比較的単純な演算で構成されるのに対し、公開鍵暗号は大きな整数のべき乗剰余など重い計算を伴う。そのため同等の強度で比べると、共通鍵方式のほうが暗号化・復号を高速に処理できる。
出典・参考
公式シラバスの3 技術要素 > 1. 情報セキュリティ > (8) 情報セキュリティに関する技術に掲載されている用語です。
解説は資格暗記が独自に作成しています。過去問の出典は各問題に記載のとおりです。