共通鍵暗号とは?きょうつうかぎあんごう
共通鍵暗号とは、暗号化と復号に同じ鍵を使う方式。公開鍵暗号より2〜3桁速く、AES‑128ならMCU内蔵アクセラレータでマイクロ秒級に収まるため、通信本文や外部フラッシュの暗号化はこちらが担う。難点は鍵の配布と保管で、n人が互いに通信する構成では鍵の総数がn(n−1)÷2個に増える。
最終更新:2026-10-06
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暗号は長らくこの形しかなく、鍵を安全に届けることが運用のすべてだった。量産品では話が厄介で、全個体に同じ鍵を焼けば1台の解析で全数が破れ、個体別に焼けば製造工程と鍵管理の仕組みを抱え込むことになる。この配布の壁が公開鍵暗号と鍵交換を生み、いまは鍵の受渡しは公開鍵、本文は共通鍵という役割分担へ落ち着いている。
具体例
AESはNISTの公募でベルギーの研究者が設計したRijndaelが選ばれたもので、鍵長128・192・256ビットを規定する。Arm Cortex‑M33系やESP32はAES演算器を内蔵し、ソフトウェア実装より一桁速い。10人が総当たりで通信するなら鍵は45個必要になる。
試験での引っ掛け
n(n−1)÷2という鍵数の式と、公開鍵方式なら2n個で済むという比較が頻出。共通鍵は速いが配れない、公開鍵は配れるが遅い、と対で覚える。またAESはブロック暗号なので、利用モード(CBC・CTR・GCM)と初期化ベクタの扱いを外すと、鍵が正しくても平文の構造が漏れる。
関連用語
出た過去問
問題文で直接問われたものと、解説の中で触れられたものが含まれます。
出典:平成29年度 春期 エンベデッドシステムスペシャリスト試験 午前Ⅱ 問18(IPA)
共通鍵暗号方式において、100人の送受信者のそれぞれが、相互に暗号化通信を行うときに必要な共通鍵の総数は幾つか。
正解:4,950
要点:共通鍵の総数はn(n−1)/2、人数の2乗で増える
共通鍵暗号では、通信する2者ごとに固有の鍵を用意する必要があるため、必要な鍵の数は人数から2人を選ぶ組合せの数になる。100人なら100×99÷2で4,950個となる。人数の2乗に比例して増えるので、大規模になるほど鍵の配送と管理が破綻しやすく、公開鍵暗号を併用する動機になる。
出典:平成30年度 春期 エンベデッドシステムスペシャリスト試験 午前Ⅱ 問19(IPA)
暗号方式のうち、共通鍵暗号方式はどれか。
正解:AES
要点:AESが共通鍵暗号、RSAやECCは公開鍵暗号
共通鍵暗号は暗号化と復号に同じ鍵を用いる方式で、処理が高速なため大量データの暗号化に使われる。AESはDESの後継としてNISTが標準化したブロック暗号で、共通鍵暗号の代表例である。残りの3つはいずれも公開鍵と秘密鍵の対を使う公開鍵暗号方式に属する。
出典:平成31年度 春期 エンベデッドシステムスペシャリスト試験 午前Ⅱ 問18(IPA)
共通鍵暗号方式において、100人の送受信者のそれぞれが、相互に暗号化通信を行うときに必要な共通鍵の総数は幾つか。
正解:4,950
要点:共通鍵の必要数はn(n-1)/2で人数の2乗に比例して増える
共通鍵暗号方式では通信する2者ごとに固有の鍵が必要になるため、必要な鍵の数はn人から2人を選ぶ組合せの数n(n-1)/2で求められる。n=100なら100×99÷2=4,950本となる。人数の2乗に比例して増えるこの鍵管理の負担が、公開鍵暗号方式を併用する動機の1つである。
出典:令和2年度 10月試験 エンベデッドシステムスペシャリスト試験 午前Ⅱ 問16(IPA)解説で登場
公開鍵暗号方式を使った暗号通信をn人が相互に行う場合、全部で何個の異なる鍵が必要になるか。ここで、一組の公開鍵と秘密鍵は2個と数える。
正解:2n
要点:公開鍵暗号はn人でも鍵は2n個で済む
公開鍵暗号方式では、各人が自分専用の公開鍵と秘密鍵の対を1組もてばよく、通信相手が増えても自分の鍵を増やす必要はない。n人が相互に通信する場合、1人当たり2個の鍵でn人分なので合計2n個となる。相手ごとに鍵が必要でn(n-1)/2個を要する共通鍵暗号方式と比べ、鍵管理の負担が小さいのが利点である。
出典:令和3年度 秋期 エンベデッドシステムスペシャリスト試験 午前Ⅱ 問16(IPA)
共通鍵暗号方式において、100人の送受信者のそれぞれが、相互に暗号化通信を行うときに必要な共通鍵の総数は幾つか。
正解:4,950
要点:共通鍵の必要数はn(n-1)/2で人数の2乗に比例して増える
共通鍵暗号方式では通信する2者ごとに固有の鍵が必要になるため、必要な鍵の数はn人から2人を選ぶ組合せの数n(n-1)/2で求められる。n=100なら100×99÷2=4,950本となる。人数の2乗に比例して増えるこの鍵管理の負担が、公開鍵暗号方式を併用する動機の1つである。
出典・参考
高度試験 午前I(高度午前I 相当)のシラバスの3 技術要素 > 1. 情報セキュリティ > (8) 情報セキュリティに関する技術に掲載されている用語です。
解説は資格暗記が独自に作成しています。過去問の出典は各問題に記載のとおりです。