ITへの対応とは?あいてぃーへのたいおう
ITへの対応とは、組織目標を達成するために、業務に関わる内外のITに対して適切に対応することを求める内部統制の基本的要素で、IT環境への対応と、ITの利用及び統制からなる。米国COSOの5要素には無く、日本の「財務報告に係る内部統制の評価及び監査の基準」が6つ目として加えた要素である。
最終更新:2026-10-06
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日本の基準が策定された2000年代後半には、業務処理はすでに情報システムへ深く依存していた。ITを他の要素の中に溶かし込むと、プログラムの誤りが全件に及ぶ、権限が設定値で決まる、処理が外部委託先へ渡るといったIT特有のリスクが正面から扱われないおそれがあった。そこで独立した要素として立て、経営者に対応を求める形をとった。
具体例
金融庁の実施基準は、IT環境として社会や市場のIT利用状況、取引先のIT利用度合いを把握したうえで、自組織のIT利用と統制を整備するよう求める。監査人は、IT戦略とIT統制の整備状況、外部委託先の管理状況をこの観点から確かめる。
試験での引っ掛け
COSOの5要素との差分として問われる定番の要素。IT全般統制と同義ではなく、ITへの対応は内部統制の基本的要素、IT全般統制はIT統制の階層区分である。またITを利用していない組織に必ず求められるものではない、という位置づけまで押さえる。
関連用語
出た過去問
問題文で直接問われたものと、解説の中で触れられたものが含まれます。
出典:平成29年度 春期 システム監査技術者試験 午前Ⅱ 問10(IPA)
金融庁“財務報告に係る内部統制の評価及び監査に関する実施基準(平成23年)”において,“全社的な内部統制”としての“ITへの対応”に該当する評価項目はどれか。
正解:経営者は,ITに関する適切な戦略,計画などを定めているか。
要点:全社的なITへの対応は経営者のIT戦略・計画の適切性を問う
全社的な内部統制は、組織全体に影響を及ぼす統制環境やリスク評価、ITへの対応などを対象とし、経営者レベルの方針・体制が評価項目になる。したがってITへの対応では、経営者がIT戦略や計画を適切に定めているかが問われる。個別システムの試験の十分性や障害対応、委託契約の締結といった項目は、業務プロセスに係る内部統制やIT全般統制の領域である。
出典:平成31年度 春期 システム監査技術者試験 午前Ⅱ 問8(IPA)解説で登場
出典:令和4年度 秋期 システム監査技術者試験 午前Ⅱ 問9(IPA)解説で登場
金融庁“財務報告に係る内部統制の評価及び監査の基準(令和元年)”における、内部統制の基本的要素である“統制活動”はどれか。
正解:経営者の命令及び指示が適切に実行されることを確保するために定める方針及び手続である。
要点:統制活動は経営者の指示を確実に実行させるための方針と手続
内部統制の基本的要素は、統制環境、リスクの評価と対応、統制活動、情報と伝達、モニタリング、ITへの対応の六つである。このうち統制活動は、経営者の命令や指示が組織の中で確実に実行されるように定める方針と手続を指し、承認、職務分離、照合、記録の保全といった具体的な仕組みが該当する。
出典:令和6年度 秋期 システム監査技術者試験 午前Ⅱ 問6(IPA)解説で登場
金融庁“財務報告に係る内部統制の評価及び監査の基準(令和5年)”における、内部統制の基本的要素である“統制活動”はどれか。
正解:経営者の命令及び指示が適切に実行されることを確保するために定める方針及び手続である。
要点:統制活動は経営者の指示を確実に実行させるための方針と手続
内部統制の基本的要素は、統制環境、リスクの評価と対応、統制活動、情報と伝達、モニタリング、ITへの対応の六つである。統制活動は、経営者の命令や指示が組織の隅々まで確実に実行されるよう定める方針と手続を指し、権限と職責の付与、職務の分掌、承認、照合などが具体例となる。
出典・参考
高度試験 午前I(高度午前I 相当)のシラバスの6 サービスマネジメント > 2. 内部統制 > (1) 内部統制に掲載されている用語です。
解説は資格暗記が独自に作成しています。過去問の出典は各問題に記載のとおりです。