モンテカルロ・シミュレーションとは?もんてかるろ・しみゅれーしょん
モンテカルロ・シミュレーションとは、不確実な入力(各作業の所要期間やコストなど)に確率分布を与え、乱数による試行を多数回繰り返して結果の分布を得る手法。単一の答えではなく「工期がN日以内に収まる確率」のような累積確率(Sカーブ)を導けるところに価値がある。
最終更新:2026-10-06
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見積りを1つの数字で示すと、その裏にある楽観と悲観の幅が受け手に伝わらない。しかも作業が直列に連なる工程では個々の遅れが打ち消し合わずに積み上がるため、各作業の期待値を単純に足した工期は実際より短く出やすい。乱数で全体を何万回も動かせば、この積み上がり方まで含んだ分布が得られる。応用情報ではリスクの定量的分析として、三点見積りやPERTと並べて問われる。
具体例
最も簡素な例は円周率の推定で、正方形へ一様乱数で点を打ち、四分円に入った割合の4倍が円周率に近づく。プロジェクトではMicrosoft Projectや数値計算ライブラリで各作業に三角分布を与え、1万回試行して完了日のヒストグラムと80%信頼水準の日付を出す。
試験での引っ掛け
出力が単一の値ではなく確率分布であることが本質で、「期待値を1つ求める手法」とする選択肢は誤り。三点見積り(PERT)が楽観・最可能・悲観から1つの期待値を計算するのに対し、こちらは分布全体を扱う。入力の分布が実態とずれていれば、試行回数をいくら増やしても精度は上がらない。
関連用語
出た過去問
問題文で直接問われたものと、解説の中で触れられたものが含まれます。
出典:令和3年度 秋期 応用情報技術者試験 午前 問53(IPA)解説で登場
PMBOKガイド第6版によれば、リスクの定量的分析で実施することはどれか。
正解:プロジェクトの個別の特定した個別リスクと、プロジェクト目標全体における他の不確実性要因が複合した影響を数量的に分析する。
要点:定量的分析はリスクの複合影響を数値で評価する
リスクの定量的分析では、特定した個別リスクや他の不確実性要因がプロジェクト目標(コスト・スケジュールなど)へ与える影響を、数値として合成して評価する。モンテカルロシミュレーションや感度分析、期待金額価値分析などが代表的な技法である。発生確率と影響度で優先順位を付けるだけの定性的分析とは区別する。
出典:令和2年度 10月試験 応用情報技術者試験 午前 問6(IPA)
円周率πの値を近似的に求める方法のうち、モンテカルロ法を応用したものはどれか。
正解:正方形の中に一様乱数を用いて多数の点をとったとき、その点の個数と正方形に内接する円の中にある点の個数の比が、点の個数を多くすると両者の面積比である4:πに近づくことを用いて求める。
要点:モンテカルロ法は乱数試行の比率から値を近似する
モンテカルロ法は乱数を使った試行を大量に行い、その結果の比率から解を近似する手法である。正方形内に一様乱数で点を打つと、内接円に入る点の割合が面積比(円π/4:正方形1)に近づくことを利用してπを求められる。乱数を使う点が本手法の要件である。
出典・参考
解説は資格暗記が独自に作成しています。過去問の出典は各問題に記載のとおりです。