システム化構想とは?しすてむかこうそう
システム化構想とは、情報化を何のためにやるのかを、経営課題の側から先に決めておく工程。どの業務を対象にし、どれだけの効果を狙い、おおよそどの規模と時期で進め、実現方式にどんな選択肢があるかを粗い粒度で示して、投資として着手する価値があるかどうかを経営層が判断できる材料にする。
最終更新:2026-10-06
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個別のシステムの検討から入ると、部門ごとの要望を足し合わせただけの投資になり、経営計画とのつながりを後から説明できなくなる。先に構想として全体像と狙いを固めておけば、以降の計画や要件定義で判断が割れたときに立ち返る基準ができる。ITストラテジスト試験のシラバスでも第Ⅲ領域が「個別システム化構想・計画の策定」に充てられ、経営戦略・情報戦略との整合を検証する工程が独立して置かれている。論述では、この構想を何を根拠に決めたかが評価の軸になる。
具体例
中期経営計画に掲げた海外売上比率の引上げに対し、拠点ごとにばらばらな受注・在庫の仕組みが足かせだと整理し、「受注から出荷までを共通の基盤に載せる」という構想を1枚にまとめる。効果は納期遵守率と在庫回転の目標値で示し、規模は3年・数億円と幅を持たせ、パッケージ導入か自社開発かは候補の併記にとどめて役員会に諮る。
試験での引っ掛け
実現方式・体制・費用を具体化する「システム化計画」と取り違えやすい。構想は経営課題からシステムの姿を描くところまでで、方式の選定や工程・費用の詰めはその次の段階。順序を入れ替えて説明した選択肢が誤りになる。
関連用語
出た過去問
出典:平成29年度 秋期 ITストラテジスト試験 午前Ⅱ 問1(IPA)
共通フレーム2013によれば,システム化構想の立案プロセスで実施するタスクはどれか。
正解:市場,競争相手,取引先,法規制,社会情勢などの事業環境,業務環境を分析し,事業目標,業務目標との関係を明確にする。
要点:システム化構想の立案では事業環境を分析し目標との関係を明確にする
共通フレーム2013のシステム化構想の立案プロセスは、企画プロセスの入口に当たり、経営上のニーズから新たなシステムの構想を描く段階である。ここでは市場・競合・取引先・法規制・社会情勢といった事業環境や業務環境を分析し、事業目標・業務目標との関係を明確にしたうえで、対象業務の全体像とシステム化の方針を定める。
出典:令和3年度 春期 ITストラテジスト試験 午前Ⅱ 問5(IPA)
システム化構想の段階で、ビジネスモデルを整理したり、分析したりするときに有効なフレームワークの一つであるビジネスモデルキャンバスの説明として、適切なものはどれか…
正解:企業がどのように、価値を創造し、顧客に届け、収益を生み出しているかを、顧客セグメント、価値提案、チャネル、顧客との関係、収益の流れ、リソース、主要活動、パートナ、コスト構造の九つのブロックを用いて図示し、分析する。
要点:ビジネスモデルキャンバスは事業構造を9ブロックで俯瞰する図
ビジネスモデルキャンバスは、事業がどのように価値を生み、顧客に届け、収益を得ているかを1枚の図に整理するフレームワークである。顧客セグメント、価値提案、チャネル、顧客との関係、収益の流れ、リソース、主要活動、パートナ、コスト構造という9つのブロックで構成され、要素間の整合を俯瞰しながら事業構造を検討できる。
出典・参考
公式シラバスの6 個別システム化構想・計画の策定 > 6-10 実現可能性の検討に掲載されている用語です。
解説は資格暗記が独自に作成しています。過去問の出典は各問題に記載のとおりです。