スライディングウィンドウとは?すらいでぃんぐうぃんどう
スライディングウィンドウとは、確認応答を待たずに送り出せるデータ量を「窓」として管理し、応答が届いた分だけ窓の左端を進めて新しい送信枠を得るTCPのフロー制御。窓の大きさは受信側が応答パケットで通知するため、送信側は受信側が捌ける範囲内で、往復遅延を待たずに次のセグメントを流し続けられる。
最終更新:2026-10-06
この語が出る過去問を解く →背景
1セグメントごとに応答を待つ方式では、往復遅延が大きい経路ほど回線が空いたまま待つ時間が支配的になり、帯域を太くしても速度が伸びない。窓という単位でまとめて送れるようにすると、送信側は応答が戻ってくるあいだも回線を埋め続けられる。同時に、窓の上限を受信側に決めさせることで、速い送信側が遅い受信側のバッファを溢れさせる事故も防いでいる。
具体例
衛星回線やリージョン間の長距離転送のように往復遅延が大きい経路では、窓が上限に張り付いて速度が頭打ちになる。RFC 7323のウィンドウスケールオプションで窓を最大1Gバイトまで拡張でき、Linuxカーネルがtcp_window_scalingを既定で有効にしているのはこのためである。
試験での引っ掛け
受信側が広告する受信可能量(rwnd)と、送信側が輻輳制御で持つ輻輳ウィンドウ(cwnd)は別物で、実際に送り出せる量は小さいほうで決まる。スループットが伸びない原因を受信側のバッファだけで説明しようとすると、輻輳側が効いているときに切り分けを外す。
関連用語
出た過去問
出典:平成29年度 秋期 ネットワークスペシャリスト試験 午前Ⅱ 問11(IPA)解説で登場
ネットワークの制御に関する記述のうち、適切なものはどれか。
正解:ウィンドウによるフロー制御では、応答確認があったブロック数だけウィンドウをずらすことによって、複数のデータをまとめて送ることができる。
要点:スライディングウィンドウは応答分だけ窓をずらす
ウィンドウ制御では、受信側から通知されたウィンドウの範囲内であれば、確認応答を待たずに複数のブロックを続けて送信できる。確認応答が届いた分だけウィンドウの左端をずらして送信可能範囲を進めていくため、スライディングウィンドウと呼ばれる。
出典:令和元年度 秋期 ネットワークスペシャリスト試験 午前Ⅱ 問11(IPA)解説で登場
ネットワークの制御に関する記述のうち、適切なものはどれか。
正解:ウィンドウによるフロー制御では、応答確認があったブロック数だけウィンドウをずらすことによって、複数のデータをまとめて送ることができる。
要点:スライディングウィンドウは応答分だけ窓をずらす
ウィンドウ制御では、受信側から通知されたウィンドウの範囲内であれば、確認応答を待たずに複数のブロックを続けて送信できる。確認応答が届いた分だけウィンドウの左端をずらして送信可能範囲を進めていくため、スライディングウィンドウと呼ばれる。往復遅延の影響を抑えてスループットを高められる。
出典・参考
高度試験 午前I(情報処理安全確保支援士 相当)のシラバスの3 技術要素 > 3. 通信プロトコル > (1) プロトコルとインタフェースに掲載されている用語です。
解説は資格暗記が独自に作成しています。過去問の出典は各問題に記載のとおりです。