ITガバナンスとは?あいてぃーがばなんす
ITガバナンスとは、取締役会などの経営の側が、ステークホルダのニーズに基づいて、組織におけるITの利活用のあるべき姿を示すIT戦略と方針を定め、その実現に向けて評価・指示・監視を行う活動。組織全体のガバナンスを構成する要素の一つで、規格としてはJIS Q 38500がある。IT投資が経営戦略に沿って価値を生んでいるかを継続的に見る点が要になる。
最終更新:2026-10-10
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ITへの支出が経営を左右する規模になっても、判断は情報システム部門や現場に任され、経営会議では「専門的なことは分からない」で通ってしまう時期が長かった。その結果、部門ごとに似たシステムが乱立して費用がふくらんだり、投資の効果を誰も説明できなくなったりする。ITの使い方は経営そのものであって専門部門任せにはできない、という反省から、方向づけと監視を経営の責務として明確にしたのがITガバナンスである。
具体例
新しい基幹システムへの投資案件を、費用対効果とリスクの観点から経営会議が審査して承認し、稼働後も効果が計画どおり出ているかを定期的に報告させて、必要なら方針を修正する。この評価・指示・監視の繰り返しがITガバナンスの実務にあたる。
試験での引っ掛け
主体は経営陣(取締役会)であって、情報システム部門ではない。IT戦略を実行・運用するのがITマネジメント、その方向づけと監視を行うのがITガバナンスという役割分担が問われる。またコーポレートガバナンスと並ぶ別物ではなく、その構成要素である点も押さえる。関連規格はJIS Q 38500で、品質のISO 9001と混同しない。
関連用語
出た過去問
出典:平成23年度 秋期 ITパスポート試験 問50(IPA)
ITガバナンスを説明したものはどれか。
正解:ITを適切に活用する組織能力
要点:ITガバナンスはITの活用を方向付け統制する組織能力
ITガバナンスは、経営戦略の実現に向けてITの活用を方向付け、統制し、評価していく組織としての能力・仕組みを指す。誰がITに関する意思決定を行い、どう責任を持つかを定めて、投資やリスクを経営の視点で管理する点に本質がある。省庁や利用者満足度、特定のシステムを指す言葉ではない。
出典:平成24年度 秋期 ITパスポート試験 問34(IPA)
ITガバナンスを説明したものはどれか。
正解:個々のIT投資の正当性の評価をするのではなく、経営戦略とIT戦略との整合性や投資効果、組織の在り方などの評価のフレームワークを適用する。
要点:ITガバナンスは経営戦略とIT戦略の整合を評価・統制する仕組み
ITガバナンスは、経営戦略に沿ってIT投資や情報システムの利活用が適切に行われるよう、組織として統制・方向付け・評価を行う仕組みである。個別案件の可否を判断するだけでなく、戦略との整合性や投資効果、体制のあり方までを評価する枠組みを備える点が特徴である。
出典:平成26年度 秋期 ITパスポート試験 問34(IPA)
企業におけるガバナンスには、ITガバナンスとコーポレートガバナンスなどがある。ITガバナンスの位置付けとして適切な説明はどれか。
正解:ITガバナンスはコーポレートガバナンスにとって、不可欠な要素の一つである。
要点:ITガバナンスは企業統治を支える構成要素の一つ
コーポレートガバナンスは、企業が健全かつ効率的に経営されるよう統治する仕組み全体を指す。ITガバナンスは、そのうちITの活用と管理が経営目標に沿って適切に行われるよう方向付け・統制する部分であり、企業統治を支える構成要素の一つと位置付けられる。
出典:平成27年度 秋期 ITパスポート試験 問39(IPA)
企業におけるIT統制に関する次の記述中のaに入れる最も適切な字句はどれか。 企業は,経営戦略に沿って組織体の[ a ]に向けて,効果的なIT戦略を立案し,その戦…
正解:ITガバナンスの実現
要点:IT統制はITガバナンス実現のための仕組み
ITガバナンスは、経営戦略に沿ってIT戦略を立案し、情報システムのライフサイクル全体を統制して企業価値の向上につなげる、経営者の責任における取組みである。IT統制はそのガバナンスを実現するための仕組みとして整備・運用される。監査や標準の制定はその手段の一部にとどまる。
出典・参考
公式シラバスの1 企業と法務 > 8. 標準化関連 > (3) 標準化団体と規格に掲載されている用語です。
解説は資格暗記が独自に作成しています。過去問の出典は各問題に記載のとおりです。