デジタル証明書とは?でじたるしょうめいしょ
デジタル証明書は、公開鍵とその所有者の識別名を結び付け、認証局(CA:Certification Authority)が自らの秘密鍵で署名した電子データ。X.509形式では、シリアル番号・発行者名・有効期間・主体者名・主体者の公開鍵・拡張領域・CAの署名が収められる。基本情報技術者試験では構造の暗記より、証明書の期限切れ・秘密鍵の漏えい・暗号アルゴリズムの弱体化という3つの別々の事象を切り分けられるかが問われる。
最終更新:2026-10-09
基本情報を最短で暗記・合格する →背景
公開鍵暗号は鍵を公開してよいところが利点だが、渡された鍵が本当に相手のものかは、その鍵を見ても判断できない。そこで、身元を確認した第三者が鍵へ署名を添える形にしたのが証明書である。この仕組みは3つの土台の上に立っている——CAの署名が正しいこと、有効期間内であること、そして署名やハッシュに使う暗号アルゴリズムがまだ破られていないこと。基本情報で証明書が出るときは、このどれが崩れた話なのかを見分けさせる出し方が多い。
具体例
TLSでは、サーバが証明書を提示し、クライアントが署名の連鎖をルート証明書までたどって、有効期間・失効状態・ホスト名の一致を確かめる。この検証が通らなくなったとき、直し方は原因ごとに違う。有効期間が過ぎただけなら更新すれば済む、秘密鍵が漏れたならその証明書を失効させて鍵から作り直す、SHA-1のように署名に使うアルゴリズム自体が弱くなったのなら、業界全体でSHA-256へ移行するほかない。実際に主要なブラウザは、SHA-1で署名されたサーバ証明書の受け入れを既に終了している。
試験での引っ掛け
実際に誤答として選ばれているのが、証明書の期限切れを「暗号の危殆化」と取り違える形である。暗号の危殆化とは、計算機の性能向上や解読手法の進歩によってアルゴリズム自体の安全性が相対的に下がることを指し、ハッシュ値が同じになるデータの組を現実的な時間で発見する方法が見つかった状態がこれに当たる。「あるCAで署名に使っている公開鍵の証明書の有効期限が切れた」のは運用上の期限管理の話であり、「秘密鍵が不正アクセスによって漏えいした」のは個別の事故で、どちらもアルゴリズムが破られたわけではない。3つを「証明書が使えなくなること」でひとくくりにすると外す。
関連用語
出典・参考
公式シラバスの3 技術要素 > 1. 情報セキュリティ > (8) 情報セキュリティに関する技術に掲載されている用語です。
解説は資格暗記が独自に作成しています。過去問の出典は各問題に記載のとおりです。