暗号の危殆化とは?あんごうのきたいか
暗号の危殆化とは、計算機の性能向上や新しい解読手法の発見によって、これまで安全とされてきた暗号アルゴリズムや鍵の長さが、現実的な時間で破れるようになってしまうこと。暗号の安全性は「今の技術では解くのに時間がかかりすぎる」ことに支えられているので、時間の経過とともに必ず低下していく。
最終更新:2026-10-09
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暗号は数学的に絶対解けないのではなく、解くのに現実的でない時間がかかるというだけである。計算機は年々速くなり、解読の研究も進むので、同じ鍵長でも年ごとに安全性は目減りしていく。そのため、いま強い方式を選ぶことに加えて、後からアルゴリズムを差し替えられる作りにしておくことが求められる。日本ではCRYPTREC(電子政府で使う暗号を評価・監視する体制)が推奨リストを更新している。
具体例
鍵長56ビットの共通鍵暗号DESは総当たりで破れるようになり、共通鍵暗号の代表であるAESへの移行が進んだ。ハッシュ値を作る方式のMD5とSHA-1も、違う入力から同じハッシュ値を作り出す手法が実用化されたため、いまはSHA-256などが使われている。
試験での引っ掛け
危殆化は「鍵が漏れること」ではない。漏えいなら鍵を作り直せば済むが、危殆化ではアルゴリズムや鍵長そのものが時代遅れになるので、鍵の再発行では解決せず、より強い方式・長い鍵へ移行するしかない。
関連用語
出た過去問
出典:令和7年度 公開問題 基本情報技術者試験 科目A 問9(IPA)
暗号の危殆化に該当するものはどれか。
正解:あるハッシュ関数においてハッシュ値が同じになるデータの組みを現実的な時間内で発見する方法が見つかった。
要点:危殆化は暗号方式そのものの安全性が下がること
暗号の危殆化とは、計算機の性能向上や解読手法の進歩によって、その暗号アルゴリズム自体の安全性が相対的に低下することをいう。ハッシュ値が衝突するデータの組を現実的な時間で見つけられる方法が発見された状態は、アルゴリズムの安全性が損なわれたことを意味し、危殆化に該当する。鍵の漏えいや証明書の期限切れは個別の運用上の事象であって、アルゴリズムの弱体化ではない。
出典・参考
解説は資格暗記が独自に作成しています。過去問の出典は各問題に記載のとおりです。