JIS Q 20000(サービスマネジメントシステム)とは?じすきゅーにーまんまる
JIS Q 20000(サービスマネジメントシステム)とは、ITサービスマネジメントシステム(SMS)の規格。第1部(20000-1)が認証の基準になる要求事項、第2部(20000-2)が適用の手引である。SMSとサービスの全場面にPDCAの適用を要求し、Plan=SMSの確立・文書化・合意、Do=サービスの設計・移行・提供・改善のためのSMSの導入と運用、Check=SMS及びサービスの監視・測定・レビューと結果の報告、Act=継続的改善のための処置、と段階ごとの活動が定められている。サービスレベル管理・容量能力管理のように、プロセスごとの要求事項も条文で分かれている。
最終更新:2026-10-09
この語が出る過去問を解く →背景
基本情報の科目A(旧・午前)のサービスマネジメント分野は、ITILの用語とJIS Q 20000の条文が混ざって出る。ITIL側は「サービスデスクの形態」のような実務の型を、JIS Q 20000側は「どの活動がどのプロセス・どの段階に属するか」を問う。後者は暗記というより分類の問題で、選択肢に並ぶ4つの活動をPDCAの4段階、あるいは4つのプロセスへ振り分けられれば解ける。条文の趣旨まで踏み込む必要はないが、プロセス名と活動の対応には正確さが要る。
具体例
平成28年度秋期の午前問56は、SMSの計画(Plan)に含まれる活動を問い、正解は「権限、責任及びプロセスにおける役割についての枠組みの作成」だった。同じ設問の他の3つは、あらかじめ定めた間隔でのマネジメントレビューの実施=Check、資金及び予算の割当て及び管理の活動を通じたSMSの導入及び運用=Do、承認された改善についての計画の作成と改善の実施及び報告=Act に対応する。1問の中に4段階が過不足なく並ぶ形なので、この設問そのものが対応表として使える。
試験での引っ掛け
第1に、PDCAの段階の割り当て。「資金及び予算の割当て」は日常語の語感では計画に見えるが、JIS Q 20000ではその予算を使ってSMSを導入・運用することがDoに当たる(平成28年度秋期 午前問56)。語感で振り分けると外す。第2に、プロセスごとの要求事項の取り違え。平成29年度秋期 午前問55はサービスレベル管理の要求事項を問い、正解は「提供するサービスのサービスカタログとSLAを作成し、顧客と合意する」だった。誤答は、サービス継続及び可用性に対するリスクの評価と文書化=サービス継続及び可用性管理、資源を考慮した容量・能力の計画=容量・能力管理、予算に照らした費用の監視と報告=サービスの予算業務および会計業務で、いずれも別プロセスの要求事項である。第3に、定義文の混同。平成29年度春期 午前問55では、可用性(あらかじめ合意された時点又は期間にわたって、要求された機能を実行するサービス又はサービスコンポーネントの能力)の誤答に、有効性(計画した活動が実行され、計画した結果が達成された程度)とサービス継続性(合意したレベルでサービスを継続的に提供するために、深刻な影響を及ぼす可能性のあるリスク及び事象を管理する能力)が置かれた。似た言い回しが並ぶので、定義文が何を主語にしているかで見分ける。
関連用語
出た過去問
出典:平成28年度 秋期 基本情報技術者試験 午前 問56(IPA)
JIS Q 20000-1は,サービスマネジメントシステム(SMS)及びサービスのあらゆる場面でPDCA方法論の適用を要求している。SMSの計画(Plan)に含…
正解:権限,責任及びプロセスにおける役割についての枠組みの作成
要点:計画は枠組みづくり、導入運用はDo、レビューはCheck
PDCAのPlanは、目的と要求事項を満たすために必要な仕組みを設計・確立する段階である。権限や責任、プロセスにおける役割の枠組みを定めることは、この計画段階に含まれる。資金や予算を使った導入・運用はDo、マネジメントレビューはCheck、改善の実施はActに対応する。
出典・参考
解説は資格暗記が独自に作成しています。過去問の出典は各問題に記載のとおりです。