HTTPとは?えいちてぃーてぃーぴー
HTTP(HyperText Transfer Protocol)は、Web ブラウザと Web サーバが HTML や画像などをやり取りするための通信の決まり(プロトコル)。ブラウザが「このページを下さい」という要求(リクエスト)を送り、サーバが結果(レスポンス)を返す 1 往復が基本になる。要求には GET(取得)・POST(データの送信)などの種類を付け、応答には 200(成功)・404(見つからない)・500(サーバ内部のエラー)などの番号(ステータスコード)が付く。TCP/IP の階層ではアプリケーション層のプロトコルで、サーバ側の待受けのポート番号(通信相手のプログラムを指定する番号)は通常 80 番。1 回ごとの要求を独立に扱い、前の要求を覚えていない(ステートレス)ので、ログイン状態などを続けるには Cookie やセッション ID を使う。
最終更新:2026-10-10
この語が出る過去問を解く →背景
1989 年に CERN で始まった World Wide Web の構想では、HTML で書いた文書を、ネットワーク上のどのコンピュータからでも同じ手順で取り出せる必要があった。そのための共通の手順として HTTP が作られた。最初は文書を 1 つ取り出す簡単な手順だったが、画像や動画を多く含むページが増えたことに合わせて改良が重ねられ、2015 年に HTTP/2、2022 年に HTTP/3 が標準化された。
具体例
大学の実習で研究室の PC に練習用の Web サーバを立て、ブラウザに「http://」で始まるそのサーバのアドレスを入れると、ブラウザは「GET /」の要求を送り、サーバは「200 OK」と HTML を返す(一般に公開されている多くの Web サイトは、通信を暗号化する HTTPS を使い、待受けのポート番号は通常 443 番になる)。消えたページの URL を開くと「404 Not Found」が表示されるのは、サーバがこの番号を返したため。この通信で、PC 側の送信元ポート番号には PC がその場で選んだ番号(例:50001)が使われ、サーバからの応答は宛先ポートを 50001、送信元ポートを 80 として返ってくる。
試験での引っ掛け
HTTP はアプリケーション層のプロトコルで、トランスポート層(TCP や UDP の層)のプロトコルではない。HTTP/1.1 と HTTP/2 は TCP の上で動くが、HTTP/3 は UDP の上で動く QUIC という方式を使うので、「HTTP は必ず TCP を使う」は誤り。サーバの応答の宛先ポートは 80 ではなく、要求を出した PC 側の番号になる。また HTTP は通信を暗号化しないので、盗み見を防ぐには HTTPS を使う。
関連用語
出た過去問
問題文で直接問われたものと、解説の中で触れられたものが含まれます。
出典:平成31年度 春期 基本情報技術者試験 午前 問80(IPA)解説で登場
インターネットで利用される技術の標準化を図り、技術仕様をRFCとして策定している組織はどれか。
正解:IETF
要点:インターネット技術の仕様RFCを策定するのはIETF
IETFはインターネットで用いられる技術の標準化を担う組織で、その成果はRFCという文書番号で公開される。TCP/IPやHTTPなど、インターネットの基盤となる仕様の多くがこの形で定められている。IEEEはLANなどの規格、ANSIは米国の標準化機関、NISTは米国の標準技術研究所であり、RFCの発行主体ではない。
出典:平成28年度 秋期 基本情報技術者試験 午前 問42(IPA)解説で登場
WAFの説明はどれか。
正解:Webサイトに対するアクセス内容を監視し,攻撃とみなされるパターンを検知したときに当該アクセスを遮断する。
要点:WAFはHTTPの内容を検査してWeb攻撃を遮断する
WAF(Web Application Firewall)は、Webアプリケーションへの通信内容を検査し、SQLインジェクションやクロスサイトスクリプティングなど攻撃と判断されるパターンを含むアクセスを遮断する仕組みである。通常のファイアウォールがポート単位で制御するのに対し、HTTPの中身まで見る点が特徴である。
出典:平成28年度 秋期 基本情報技術者試験 午前 問45(IPA)解説で登場
PCへの侵入に成功したマルウェアがインターネット上の指令サーバと通信を行う場合に,宛先ポートとしてTCPポート番号80が多く使用される理由はどれか。
正解:Webサイトの閲覧に使用されることから,通信がファイアウォールで許可されている可能性が高い。
要点:80番は業務上許可されがちで、外部へ抜ける通り道になる
TCPの80番はHTTPすなわち通常のWeb閲覧に使われるポートであり、業務上必要なため多くの組織でファイアウォールの外向き通信が許可されている。マルウェアがこのポートを使えば、追加の設定変更なしに外部の指令サーバへ到達でき、通常の閲覧に紛れ込ませることもできる。閉じられていないポートを選ぶという発想である。
出典:平成28年度 春期 基本情報技術者試験 午前 問35(IPA)
PCとWebサーバがHTTPで通信している。PCからWebサーバ宛てのパケットでは,送信元ポート番号はPC側で割り当てた50001,宛先ポート番号は80であった…
正解:送信元(Webサーバ)のポート番号80,宛先(PC)のポート番号50001
要点:戻りパケットは送信元と宛先のポートが入れ替わるだけ
TCPの通信では、戻りのパケットは送信元と宛先を入れ替えた形になる。行きが「送信元50001・宛先80」だったのだから、戻りは「送信元80・宛先50001」となる。サーバ側が応答のたびに新しいポートを割り当てるわけではない点が要点である。
出典:平成28年度 春期 基本情報技術者試験 午前 問43(IPA)解説で登場
クライアントとWebサーバの間において,クライアントからWebサーバに送信されたデータを検査して,SQLインジェクションなどの攻撃を遮断するためのものはどれか。
正解:WAF
要点:WAFはHTTPの中身を検査してWeb攻撃を遮断する
WAF(Web Application Firewall)は、HTTPの通信内容そのものを検査し、攻撃に典型的なパターンを含むリクエストを遮断する。パケットヘッダしか見ない従来型ファイアウォールでは防げない、SQLインジェクションやクロスサイトスクリプティングへの対策として位置付けられる。アプリケーション改修が難しい場合の緩和策としても使われる。
出典・参考
解説は資格暗記が独自に作成しています。過去問の出典は各問題に記載のとおりです。