クリティカルパスとは?くりてぃかるぱす
クリティカルパスとは、アローダイアグラム上で、開始から終了までのすべての経路のうち所要日数の合計が最も長い経路。この経路上の作業には余裕(フロート)が1日も無く、1日遅れればプロジェクト全体の完了がそのまま1日遅れる。逆にいえば、全体の工期を縮めたいときに手を打つべき対象はこの経路上の作業に限られる。
最終更新:2026-10-09
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作業の一部は並行して進められるため、全作業日数を単純に足しても全体の期間にはならない。どの遅れが全体に響き、どの遅れが吸収されるのかを勘で判断していては、要員も費用も効きどころの分からない場所に投じることになる。1950年代にデュポン社が設備保全の工期短縮のためにCPM(Critical Path Method)として体系化したのがこの考え方で、遅れが全体に直結する経路を先に特定してから管理する。基本情報では日数計算の形で毎回のように出る。
具体例
作業A(3日)→C(4日)→E(2日)の経路が9日、A→B(2日)→D(3日)→E(2日)の経路が10日なら、後者がクリティカルパスで全体は10日かかる。工期を9日にしたければ、クリティカルパス上のA・B・D・Eのどれかを1日縮める必要があり、Cに要員を追加しても全体は縮まない。両方の経路に入っているAかEを縮めれば、2本とも1日短くなる(9日と8日)。
試験での引っ掛け
クリティカルパス以外の経路にはフロート(余裕日数)があり、その範囲内の遅れは全体に影響しない。またクリティカルパスは1本とは限らず、同じ日数の経路が複数あることもある。短縮を進めると別の経路が最長になり、クリティカルパスが移る点も問われる。
関連用語
出た過去問
問題文で直接問われたものと、解説の中で触れられたものが含まれます。
出典:平成28年度 春期 基本情報技術者試験 午前 問53(IPA)
プロジェクト全体のスケジュールを短縮する技法の一つである“クラッシング”では,メンバの時間外勤務を増やしたり,業務内容に精通したメンバを新たに増員したりする。“…
正解:クリティカルパス上のスケジュールアクティビティ
要点:クラッシングはクリティカルパス上の作業に資源を投じる
全体の所要期間を決めているのはクリティカルパスであり、そこに乗らない作業をいくら早めても全体は縮まらない。したがってクラッシングで残業や増員という追加資源を投じるなら、まずクリティカルパス上のアクティビティに充てるべきである。短縮の結果、別の経路がクリティカルパスに変わる点にも注意したい。
出典:平成29年度 秋期 基本情報技術者試験 午前 問53(IPA)
図に示すプロジェクト活動のクリティカルパスはどれか。
正解:A→C→G→J→L
要点:クリティカルパスは所要日数合計が最長の経路。余裕がゼロ
クリティカルパスは、開始から終了までの経路のうち所要日数の合計が最も長いもので、この経路が遅れると全体の完了が遅れる。各経路を合計するとA→C→G→J→Lが2+3+4+2+3=14日で最長になる。他の経路はいずれもこれより短く、余裕(フロート)を持つ。
出典:平成29年度 春期 基本情報技術者試験 午前 問51(IPA)解説で登場
図のアローダイアグラムで表されるプロジェクトは,完了までに最短で何日を要するか。
正解:120
要点:最短完了日数=最長経路。ダミー作業は0日だが先行制約を伝える
最短の完了日数は、開始から終了までの経路のうち所要日数が最大の経路(クリティカルパス)で決まる。ノード1は30日(A)。ノード2は30+5=35日。ノード3はC経由の30+30=60日と、ノード2からのダミー経由の35日の大きいほうで60日。ノード4はD経由の30+20=50日と、ノード3からのダミー経由の60日の大きいほうで60日。合流ノード5は、E経由35+40=75日、F経由60+25=85日、G経由60+30=90日の最大で90日。最後にH(30日)を加えて120日となる。最長経路はA→C→(ダミー)→G→Hである。
出典:令和元年度 秋期 基本情報技術者試験 午前 問52(IPA)
あるプロジェクトの日程計画をアローダイアグラムで示す。クリティカルパスはどれか。
正解:B, E, F
要点:クリティカルパスは開始から終了までの最長所要日数の経路
クリティカルパスは、開始から終了までの経路のうち所要日数が最大となるものである。合流点までは、AとCを通る経路が1+3で4、Bを通る経路が5となり、Bの側が遅い。合流点から先はEを通ってFへ至る経路が4+5で9日を要し、Dを通ってGへ至る経路より長い。したがって全体はB、E、Fの経路で5+4+5=14日となり、これがクリティカルパスである。
出典:平成31年度 春期 基本情報技術者試験 午前 問53(IPA)解説で登場
アローダイアグラムの日程計画をもつプロジェクトの、開始から終了までの最少所要日数は何日か。
正解:12
要点:最少所要日数は全経路のうち最長となる日数
経路ごとに所要日数を合計して最長のものを求める。A・B・E・H・Jをたどる経路は2+2+2+2+4=12日、A・C・F・I・Jをたどる経路は2+1+3+1+4=11日、A・D・Gをたどる経路は2+4+3=9日となる。最長は12日なので、これが最少所要日数(クリティカルパスの長さ)である。
出典・参考
公式シラバスの9 企業と法務 > 2. 業務分析・データ利活用 > (1) OR・IEに掲載されている用語です。
解説は資格暗記が独自に作成しています。過去問の出典は各問題に記載のとおりです。