ファストトラッキングとは?ふぁすとらっきんぐ
ファストトラッキングとは、本来は順番に行う作業の一部を重ねて並行に進め、スケジュールを短縮する技法。要員の追加や残業をしないので費用は増えないが、先行作業が固まらないうちに後続を始めるため、前提が変わったときの作り直しが起きやすい。費用をかけて期間を縮めるクラッシングと対にして、見分けを問われる。
最終更新:2026-10-09
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納期が動かせず、作る範囲も削れないとき、計画を縮める手立ては「作業を重ねる」か「資源を積み増す」かの二つしかない。前者は手元の人数のままで日程だけを詰められるので真っ先に検討されるが、確定していない情報を前提に後続を始める分だけ危険を先取りしている。どちらを選ぶかは、費用の余裕と手戻りの起こりやすさを見比べて決める。
具体例
設計30日のあとに実装40日で合計70日という計画で、設計が3分の2(20日)進んだところで実装に着手すれば、残り10日ぶんが重なって合計は60日になる。Microsoft Projectのような工程管理ツールでは、この重なりを作業間の関係に前倒しの日数として入力し、短縮後のクリティカルパスを計算させる。
試験での引っ掛け
クラッシングとの取り違えが定番で、費用をかけるかどうかで見分けるのが早い。要員追加や残業で縮めるのがクラッシング、作業を重ねて縮めるのがファストトラッキングである。また、重ねられるのは互いに影響し合う作業なので、短縮できた日数と引き換えに手戻りの危険が増える点まで含めて答える必要がある。
関連用語
出た過去問
出典:平成28年度 秋期 基本情報技術者試験 午前 問52(IPA)解説で登場
プロジェクトのスケジュールを短縮するために,アクティビティに割り当てる資源を増やして,アクティビティの所要期間を短縮する技法はどれか。
正解:クラッシング
要点:クラッシングは費用をかけて資源を投入し期間を縮める
クラッシングは、要員や設備といった資源を追加投入して個々の作業の所要期間を縮め、全体の日程を短縮する技法である。費用の増加という代償を伴う点が特徴となる。作業を並行させて短縮するファストトラッキングとは手段が異なり、こちらは手戻りのリスクが増える。
出典:令和8年度 公開問題 基本情報技術者試験 科目A 問13(IPA)解説で登場
あるシステム開発プロジェクトの進捗が遅延したので,クリティカルパス上の作業への投入工数を増やすことによって遅延の解消を図った。このとき適用した,所要期間を短縮す…
正解:クラッシング
要点:クラッシングは資源追加で作業期間を短縮する手法
クラッシングは、要員や設備などの資源を追加投入してクリティカルパス上の作業期間を短縮する手法である。コストは増えるが期間は縮まるという関係にあるため、費用対効果を見ながら適用する。作業を並行させて短縮するファストトラッキングとは手段が異なる。
出典・参考
公式シラバスの5 プロジェクトマネジメント > 6. プロジェクトの時間 > (3) ツールと技法に掲載されている用語です。
解説は資格暗記が独自に作成しています。過去問の出典は各問題に記載のとおりです。