DBMSとは?でーたべーすまねじめんとしすてむ
DBMSとは、複数の利用者やアプリケーションが同じデータを安全に共有できるよう、データの定義・操作・同時実行制御・障害回復・機密保護をまとめて引き受けるソフトウェア。アプリケーションはSQLで「何が欲しいか」を書くだけでよく、ロックの獲得やログによる回復、権限の判定はDBMS側が担う。出題では個々の機能名を挙げ、それがDBMSのどの役割に当たるかを判断させる形が多い。
最終更新:2026-10-06
この語が出る過去問を解く →背景
アプリケーションが自前でファイルを読み書きしていた時代は、同じ意味のデータを業務ごとに別のファイルへ持ち、更新のたびに食い違った。排他制御も復旧もアプリごとに実装するため、1本のバグが他業務のデータまで壊すことがあった。データの管理をアプリの外へ括り出し、共通の管理者へ一元化したのがDBMSである。応用情報では「どこまでをDBMSに任せ、どこからをアプリで作るか」という線引きの判断として問われる。
具体例
在庫システムで100人が同時に同じ商品行を更新しても矛盾が起きないのは、DBMSが同時実行制御を行い、更新前後の値をログに残しているためである。Oracle DatabaseやPostgreSQLを使う場合、アプリ側はUPDATE文を発行するだけでよく、ロックの獲得順序やコミット後の耐久性の担保を自前で書く必要がない。
試験での引っ掛け
DBMSはデータを格納するファイルそのものではなく、その格納・取り出しを管理する側のソフトウェアである。SQLはDBMSを操作する言語であって、SQLが使えることがDBMSの定義のすべてではない。3層スキーマでは、利用者ごとの見え方が外部スキーマ、物理的な格納方法が内部スキーマ、全体の論理設計が概念スキーマで、階層の対応も取り違えやすい。
関連用語
出た過去問
問題文で直接問われたものと、解説の中で触れられたものが含まれます。
出典:令和4年度 春期 応用情報技術者試験 午前 問57(IPA)解説で登場
基幹業務システムの構築及び運用において、データ管理者(DA)とデータベース管理者(DBA)を別々に任命した場合のDAの役割として、適切なものはどれか。
正解:システム開発の設計工程では、主に論理データベース設計を行い、データ項目を管理して標準化する。
要点:DAは論理設計と標準化、DBAは物理運用を担当する
データ管理者(DA)は、全社的な視点でデータそのものを管理する役割で、論理データベース設計やデータ項目名・意味・形式の標準化を担う。これに対しデータベース管理者(DBA)は、実際のDBMSの運用、性能改善、容量管理、障害時の復旧といった物理的・運用面を受け持つ。論理と物理で役割が分かれている点が要点である。
出典:平成28年度 秋期 応用情報技術者試験 午前 問30(IPA)
DBMSをシステム障害発生後に再立上げするとき、ロールフォワードすべきトランザクションとロールバックすべきトランザクションの組合せとして、適切なものはどれか。こ…
正解:ロールフォワード: T2, T5/ロールバック: T6
要点:コミット済みは再現、未完了の更新だけを取り消す
再立上げ時は、チェックポイント以降にコミットが完了したトランザクションを更新後ログでロールフォワードし、障害発生時点で未完了だったものをロールバックします。コミット済みで更新を伴うのはチェックポイント後に完了したT2とT5です。未完了のうちT3は参照だけで更新がないため打消しは不要で、更新を伴うT6だけがロールバックの対象になります。チェックポイント前に完了したT1は既にディスクへ反映済みなので、対象外です。
出典:平成29年度 秋期 応用情報技術者試験 午前 問26(IPA)
ストアドプロシージャの利点はどれか。
正解:アプリケーションプログラムからネットワークを介してDBMSにアクセスする場合、両者間の通信量を減少させる。
要点:ストアドプロシージャの主な利点はネットワーク通信量の削減
ストアドプロシージャは一連のSQL処理をあらかじめDBMS側に登録しておき、クライアントからは呼出しと引数の送信だけで実行させる仕組みである。複数のSQL文を1回の呼出しにまとめられるので、アプリケーションとDBMSの間でやり取りされるネットワーク上の通信量と往復回数を削減できる。
出典:平成30年度 春期 応用情報技術者試験 午前 問29(IPA)
関係データベース管理システム(RDBMS)のデータディクショナリに格納されるものはどれか。
正解:スキーマの定義情報
要点:データディクショナリはスキーマ定義などのメタデータを保持
データディクショナリ(データ辞書)は、表・列・ビュー・インデックス・利用者権限といったスキーマの定義情報を格納するシステム表の集まりである。実データそのものではなく、データの構造や属性を記述したメタデータを管理する点が本質である。
出典:令和元年度 秋期 応用情報技術者試験 午前 問26(IPA)解説で登場
データベースの概念設計に用いられ、対象世界を、実体と実体間の関連という二つの概念で表現するデータモデルはどれか。
正解:E-Rモデル
要点:E-Rモデルは実体と関連で対象世界を描く概念設計のモデル
E-Rモデル(実体関連モデル)は、対象世界を実体(エンティティ)と実体間の関連(リレーションシップ)という2つの概念で表現するモデルで、特定のDBMSに依存しない概念設計の段階で用いられます。階層・ネットワーク・関係モデルは、実装方式に対応する論理データモデルです。
出典・参考
公式シラバスの2 コンピュータシステム > 2. ミドルウェア > (1) ミドルウェアの役割と機能に掲載されている用語です。
解説は資格暗記が独自に作成しています。過去問の出典は各問題に記載のとおりです。