UDPとは?ゆーでぃーぴー
UDPは、コネクションを確立せず、順序保証も再送も行わないトランスポート層のプロトコル。ヘッダは送信元・宛先ポート番号、長さ、チェックサムの8バイトだけで、TCPのような往復のやり取りが無いぶん低遅延だが、送信元IPの詐称が容易で、要求より応答が大きいサービスは増幅型DDoSの踏み台にされる。DNS、NTP、SNMPが代表例で、QUICもUDPの上に構築されている。
最終更新:2026-10-06
この語が出る過去問を解く →背景
信頼性を確保するための接続確立と再送は、そのぶん往復と待ちを生む。1往復で終わる問合せや、遅れて届いても意味のない音声・映像では、その代償が用途に合わない。そこで「多重化と最低限の誤り検出だけを提供し、あとはアプリケーションに任せる」という薄い選択肢としてUDPが用意された。ただし接続の確立が無いことは、送信元が本物かを一切確かめないことでもあり、そこが攻撃に使われる。
具体例
NTPのmonlistのように、短い要求へ長い応答を返すサービスをインターネットへ開けたままにすると、送信元を詐称した要求だけで数十倍から数百倍の通信量を第三者へ向けられる。実務では、外部から使わせる必要のないUDPサービスを閉じ、時刻同期は上位のNTPサーバ経由へ集約し、境界機器で送信元アドレス検証と応答レート制限を設定して踏み台化を防ぐ。
試験での引っ掛け
「UDPはステートレスだからファイアウォールで戻りを許可できない」は誤りで、多くの機器は問合せの記録を擬似セッションとして一定時間覚え、対応する応答だけを通す。またハンドシェイクが無いのは到達確認をしないという意味であって、暗号化の有無とは無関係――UDP上でもDTLSやQUICで保護できる。ポートスキャンでは、閉じていても応答が返らない場合があるため、開閉の判定がTCPより難しい点も問われる。
関連用語
出た過去問
問題文で直接問われたものと、解説の中で触れられたものが含まれます。
出典:平成30年度 秋期 情報処理安全確保支援士試験 午前Ⅱ 問7(IPA)
UDPの性質を悪用したDDoS攻撃に該当するものはどれか。
正解:DNSリフレクタ攻撃
要点:UDPの詐称容易性を悪用した反射増幅型DDoS
UDPはコネクションを確立しないため送信元IPアドレスの詐称が容易で、小さな要求に大きな応答が返るサービスと組み合わせると増幅型のDDoSが成立します。DNSリフレクタ攻撃はその代表で、詐称した問合せの応答を標的へ集中させます。
出典:平成30年度 秋期 情報処理安全確保支援士試験 午前Ⅱ 問19(IPA)
クラスDのIPアドレス(224.0.0.0〜239.255.255.255)に関する記述として,適切なものはどれか。
正解:UDPなどを用いるマルチキャスト通信で使用される。
要点:クラスDはマルチキャスト用に予約された範囲
224.0.0.0から239.255.255.255までのクラスDはマルチキャストアドレスとして予約されており、特定のグループに属する複数の受信者へ同じデータを送る通信に使われます。再送制御を伴わないUDPと組み合わせて用いられるのが一般的です。
出典:平成30年度 春期 情報処理安全確保支援士試験 午前Ⅱ 問18(IPA)解説で登場
IPv4において,IPパケットで送られているデータが,ICMPメッセージであることを識別できるヘッダ情報はどれか。
正解:IPヘッダのプロトコル番号
要点:IPヘッダのプロトコル番号がICMPかTCPかを示す
IPv4ヘッダのプロトコル番号フィールドは、そのIPパケットのペイロードがどの上位プロトコルであるかを示す。ICMPは1、TCPは6、UDPは17といった値が割り当てられており、受信側はこの値を見て適切な処理へ振り分ける。ICMPはIPの上に直接載るためポート番号を持たず、識別はこのフィールドに依存する。
出典:令和3年度 秋期 情報処理安全確保支援士試験 午前Ⅱ 問18(IPA)解説で登場
レイヤ3ネットワーク内に論理的なレイヤ2ネットワークをカプセル化によって構築するプロトコルはどれか。
正解:VXLAN
要点:VXLANはIP網上に論理的なL2網をカプセル化で作る
VXLANは、イーサネットフレームをUDPで包んでIPネットワーク上を運ぶことで、レイヤ3で分断された拠点やサーバ間に論理的なレイヤ2セグメントを作る技術である。24ビットのVNIによって約1,677万の論理ネットワークを識別でき、VLAN IDが12ビットで4,094までに限られる制約を解消する。データセンタの仮想化基盤やマルチテナント環境で広く使われる。
出典・参考
解説は資格暗記が独自に作成しています。過去問の出典は各問題に記載のとおりです。