否認防止とは?ひにんぼうし
否認防止とは、ある行為(データの送信、契約の締結、取引の実行など)を行った本人が、後になって「自分はやっていない」と否認することを防ぐ特性。情報セキュリティの拡張要素の一つである。デジタル署名(電子データに付ける電子的な印鑑)やタイムスタンプ(その時刻にそのデータがあったことを証明する仕組み)、操作ログの記録などを組み合わせて、行為の実行者と実行内容・実行日時を客観的な証拠として残し、後から本人が否定できないようにする。電子商取引や電子契約において、当事者間の信頼関係を担保するために重要な特性である。
最終更新:2026-10-10
この語が出る過去問を解く →背景
ネット上の取引は相手の顔が見えず、後から「そんな注文はしていない」「その契約は知らない」と言われても、紙の署名や対面の記憶のような手がかりが残らない。誰が・いつ・何をしたかを後から客観的に示せなければ、取引の信頼が成り立たない。そこで、行為の証拠を残す考え方が必要になった。
具体例
オンラインでの契約締結時にデジタル署名とタイムスタンプを付与しておくことで、後日契約者が「自分は契約していない」と主張しても、それを覆す証拠を提示できる。
試験での引っ掛け
否認防止はデータの改ざん防止(完全性)そのものではなく、「本人が行為自体を後から否定できないようにする」ことに主眼がある点が問われやすい。
関連用語
出た過去問
問題文で直接問われたものと、解説の中で触れられたものが含まれます。
出典:平成31年度 春期 ITパスポート試験 問100(IPA)解説で登場
電子商取引において、注文した事実やその内容について否認されることを防止するために、取引の相手に実施を依頼することとして、最も適切なものはどれか。
正解:注文データにディジタル署名を付与してもらう。
要点:否認防止にはディジタル署名、暗号化は秘匿のための手段
否認の防止には、その注文が確かに本人によって作られ、内容が改ざんされていないことを後から証明できる仕組みが要る。ディジタル署名は送信者の秘密鍵で作られるため本人しか作成できず、内容が変われば検証に失敗するので、本人性と非改ざん性の両方を示せる。暗号化は内容を秘密にするだけで、誰が作ったかの証明にはならない。
出典:令和2年度 10月試験 ITパスポート試験 問87(IPA)
出典:令和3年度 秋期 ITパスポート試験 問67(IPA)
ISMSにおける情報セキュリティに関する次の記述中の[a]、[b]に入れる字句の適切な組合せはどれか。 情報セキュリティとは、情報の機密性、完全性及び[a]を維…
正解:a: 可用性 b: 信頼性
要点:機密性・完全性・可用性が基本、追加に信頼性など
情報セキュリティの基本3要素は機密性・完全性・可用性であり、aには可用性が入る。JIS規格ではこれに加えて真正性・責任追跡性・否認防止・信頼性の維持を含める場合があるとされ、bは信頼性となる。保守性や保全性は情報セキュリティの特性を表す語ではない。
出典・参考
公式シラバスの9 技術要素 > 62. 情報セキュリティ管理 > (2) 情報セキュリティ管理に掲載されている用語です。
解説は資格暗記が独自に作成しています。過去問の出典は各問題に記載のとおりです。