プロジェクトスコープとは?ぷろじぇくとすこーぷ
プロジェクトスコープとは、プロジェクトとして何をやるかの範囲のうち、成果物を作り上げるために必要な作業の範囲を指す。作る成果物そのものの範囲(プロダクトスコープ)とは区別し、両方を定義したうえで、WBS(Work Breakdown Structure:作業を細かく分けた一覧)という階層図に分解して管理する。含めるものだけでなく、あえて含めないものを書き出しておくことも範囲の定義に含まれる。
最終更新:2026-10-10
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範囲を文書にしないまま進めると、依頼側は「当然入っているはず」、実施側は「聞いていない」となり、作業が少しずつ膨らんで納期も費用も守れなくなる。この食い違いはプロジェクト後半ほど手戻りが大きい。だから着手前に範囲を合意し、以後の変更は正式な手続きを通す形にする。範囲を広げれば時間と費用も増えるため、ITパスポートでは、スコープ・時間・コストの3つの制約が互いに影響し合う関係として問われる。
具体例
社内の勤怠システムを入れ替えるプロジェクトで、「打刻と残業申請の画面までが対象、給与計算システムとの自動連携は次期対象外」と文書で線を引く。PMI(米国プロジェクトマネジメント協会)がまとめた、プロジェクト管理の知識体系であるPMBOKでは、こうして決めた範囲をWBSへ分解し、そこに無い作業は実施しないと定めている。
試験での引っ掛け
範囲があいまいなまま進むと、依頼が少しずつ積み上がるスコープクリープが起きる。追加は必ず工期と費用に跳ね返るので、「範囲だけ広げて納期と予算は据え置く」という選択肢は誤り。またスコープが表すのは作業と成果物の範囲であって、成果物がどれだけの品質を満たすかを決めるものではない。
関連用語
出た過去問
問題文で直接問われたものと、解説の中で触れられたものが含まれます。
出典:平成28年度 秋期 ITパスポート試験 問48(IPA)
プロジェクトの目的を達成するために,プロジェクトで作成する必要のある成果物と,成果物を作成するために必要な作業を細分化した。この活動はプロジェクトマネジメントの…
正解:プロジェクトスコープマネジメント
要点:成果物と作業の細分化はスコープマネジメント
プロジェクトで作る成果物と、それを作るために必要な作業を洗い出して段階的に細分化する作業は、WBSの作成に代表されるスコープマネジメントの活動である。費用、日程、リスクを扱う知識エリアとは目的が異なる。
出典:平成28年度 春期 ITパスポート試験 問47(IPA)
プロジェクトスコープマネジメントに関する記述として、適切なものはどれか。
正解:プロジェクトが生み出す製品やサービスなどの成果物と、それらを完成するために必要な作業を定義し管理する。
要点:スコープ管理は成果物と必要作業の範囲を定義し管理する
プロジェクトスコープマネジメントは、プロジェクトが生み出す成果物の範囲と、それを完成させるために必要な作業の範囲を定義し、過不足なく遂行されるよう管理する領域である。WBSの作成や変更管理もここに含まれる。最長経路の管理はスケジュール、事象の管理はリスク、関係者の調整はステークホルダの各マネジメント領域が担う。
出典:平成29年度 春期 ITパスポート試験 問43(IPA)
プロジェクトのスコープにはプロジェクトの成果物の範囲を表す成果物スコープと,プロジェクトの作業の範囲を表すプロジェクトスコープがある。受注したシステム開発のプロ…
正解:a, c
要点:スコープは成果物と作業の範囲。要員交代はスコープ変更ではない
プロジェクトスコープは、成果物を生み出すために実施する作業の範囲を指す。機能要件が増えれば実装やテストの作業が増え、操作マニュアルを追加すれば文書作成の作業が増えるため、いずれも作業範囲に影響する。担当者の交代は要員の入替えであり、実施すべき作業の範囲そのものは変わらない。
出典:平成29年度 春期 ITパスポート試験 問53(IPA)解説で登場
プロジェクトにおけるスコープとは,プロジェクトの成果物及び成果物を作成するために行わなければならない作業のことである。あるシステム開発プロジェクトにおいて,シス…
正解:a, c
要点:スコープは成果物+作るための作業。稼働後の保守は範囲外
スコープには、成果物(プロダクトスコープ)と、それを作るために必要な作業(プロジェクトスコープ)の両方が含まれる。開発するシステムや設計書は成果物として、メンバ育成計画の作成・実施はプロジェクトを進めるための作業として含まれる。一方、本番稼働後の保守は当該プロジェクトの終了後の活動であり、範囲外となる。
出典・参考
解説は資格暗記が独自に作成しています。過去問の出典は各問題に記載のとおりです。