キャッシュフロー計算書とは?きゃっしゅふろーけいさんしょ
キャッシュフロー計算書とは、一定の期間に手元の現金がいくら増えたか減ったかを、営業活動・投資活動・財務活動の3つに区分して示す財務諸表。利益が出ていても支払いに使える現金があるとは限らないため、資金の動きを損益とは別に見るために作られる。上場企業では作成と開示が義務づけられている。営業活動によるキャッシュフローの表示方法には、収入と支出を取引の種類ごとに総額で並べる直接法と、税引前当期純利益から出発して減価償却費や売上債権の増減などを調整する間接法があり、直接法・間接法のどちらでも算出される金額は同じになる。
最終更新:2026-10-10
この語が出る過去問を解く →背景
会計上の利益は、代金を受け取る前でも売上として計上する決まりで計算される。そのため帳簿の上では黒字なのに、支払いに回す現金が尽きて行き詰まる「黒字倒産」が起こり得る。損益計算書だけでは資金繰りの危うさが見えないという反省から、現金の出入りを独立した書類として開示するようになった。会社が続けられるかどうかは、最後は現金があるかで決まる。
具体例
掛け売りで売上を伸ばした会社が、代金の回収は3か月後、仕入れの支払いは翌月という状態にあると、損益計算書は増益なのに営業活動による現金は減っている。この食い違いがこの書類の営業活動の区分に現れ、資金繰りの苦しさが数字で見えるようになる。
試験での引っ掛け
3つの財務諸表の役割を入れ替えた選択肢が定番。一定期間の利益を示すのが損益計算書、ある時点の財産と負債の状態を示すのが貸借対照表、一定期間の現金の増減を示すのがこの書類。利益と現金は一致しないという点が出題の核心になる。
関連用語
出た過去問
問題文で直接問われたものと、解説の中で触れられたものが含まれます。
出典:平成21年度 春期 ITパスポート試験 問16(IPA)解説で登場
損益計算書を説明したものはどれか。
正解:一会計期間における経営成績を表示したもの
要点:損益計算書は一定期間の経営成績、貸借対照表は一時点の財政状態
損益計算書は、一会計期間の収益と費用を対応させて利益がどのように生じたかを示す財務諸表で、その期間の経営成績を表す。一定時点の資産・負債・純資産の状態を示すのは貸借対照表、現金の増減を示すのはキャッシュフロー計算書、純資産の変動を示すのは株主資本等変動計算書である。
出典:平成22年度 秋期 ITパスポート試験 問21(IPA)
財務諸表のうち、"営業活動","投資活動","財務活動"の三つの活動区分に分けて表すものはどれか。
正解:キャッシュフロー計算書
要点:キャッシュフロー計算書は営業・投資・財務の3区分
キャッシュフロー計算書は、一会計期間の現金の増減を営業活動・投資活動・財務活動の三区分に分けて表す財務諸表である。本業で稼いだか、設備投資に使ったか、借入や増資で調達したかを区別できるため、利益は出ていても資金が不足するといった状態を把握できる。
出典:平成23年度 秋期 ITパスポート試験 問23(IPA)
商品の販売による収入は,キャッシュフロー計算書のどの部分に記載されるか。
正解:営業活動によるキャッシュフロー
要点:商品販売による収入は営業活動によるキャッシュフロー
キャッシュフロー計算書は、現金の増減を営業活動・投資活動・財務活動の3区分で表す。営業活動の区分には、商品の販売による収入や仕入・経費の支払など、本業の営業活動に伴う現金の出入りが記載される。設備の取得・売却は投資活動、借入や増資・返済は財務活動の区分に入る。
出典:平成25年度 秋期 ITパスポート試験 問13(IPA)解説で登場
親会社が、子会社を含めた企業集団の一会計期間の収益と費用の状態を示した連結財務諸表はどれか。
正解:連結損益計算書
要点:収益と費用=損益計算書、一時点の財政状態=貸借対照表
一会計期間の収益と費用、およびそこから計算される利益を表すのは損益計算書であり、企業集団を対象にしたものが連結損益計算書である。貸借対照表は一時点の財政状態、キャッシュフロー計算書は資金の増減、株主資本等変動計算書は純資産の変動を示すもので、収益と費用の状態を示すものではない。
出典:平成26年度 秋期 ITパスポート試験 問18(IPA)
経営状態に関する次の情報のうち、上場企業に有価証券報告書での開示が義務付けられている情報だけを全て挙げたものはどれか。 a キャッシュフロー計算書 b 市場シェ…
正解:a, c, d
要点:有価証券報告書で義務付けられるのは財務諸表の開示
有価証券報告書は投資判断に必要な情報を開示する法定書類で、財務諸表(貸借対照表、損益計算書、キャッシュフロー計算書など)の記載が義務付けられている。一方、市場シェアは推計に基づく参考情報であり、法令で開示が義務付けられた項目ではない。
出典・参考
公式シラバスの1 企業と法務 > 3. 会計・財務 > (1) 会計と財務に掲載されている用語です。
解説は資格暗記が独自に作成しています。過去問の出典は各問題に記載のとおりです。