業務監査とは?ぎょうむかんさ
業務監査は、会計(お金の記録)以外の業務全般について、組織や制度、仕事の進め方が法令や社内規程に沿って正しく、効率よく行われているかを確かめる監査。会社法では、監査役が取締役の仕事ぶり(職務の執行)を確かめることも業務監査と呼ぶ。ITパスポートでは、監査を会計監査・業務監査・システム監査・情報セキュリティ監査に分け、それぞれの目的の説明と名前を結び付けさせる問題が出る。
最終更新:2026-10-10
この語が出る過去問を解く →背景
会社の決算書が正しいかを確かめる会計監査だけでは、販売・購買・人事といった日々の仕事が規程どおりに、無駄なく進んでいるかまでは分からない。不正や非効率は数字に表れる前の業務の中に潜むことが多いため、業務そのものを対象にする監査が会計監査と並んで行われるようになった。
具体例
会社の内部監査部門が営業所に出向き、値引きの承認が社内規程で決められた役職者の決裁を経ているか、経費精算に領収書がそろっているかを書類とヒアリングで確かめ、改善点を報告書にまとめる。これが業務監査の典型である。株式会社の監査役が取締役会に出席して、取締役の決定が法令や定款に反していないかを確かめるのも業務監査にあたる。
試験での引っ掛け
財務諸表(決算書)が正しく作られているかを確かめるのは会計監査、情報システムが安全・有効・効率的に使われているかを確かめるのはシステム監査、情報資産の守り方が適切かを確かめるのは情報セキュリティ監査で、業務監査とは対象が違う。また監査をする人は監査される部門から独立していることが前提で、監査の結果に応じて報酬が増える成功報酬型の契約は客観性を損なうため不適切とされる。
関連用語
出た過去問
問題文で直接問われたものと、解説の中で触れられたものが含まれます。
出典:平成28年度 秋期 ITパスポート試験 問40(IPA)
出典:平成30年度 秋期 ITパスポート試験 問45(IPA)
監査役が行う監査を、会計監査、業務監査、システム監査、情報セキュリティ監査に分けたとき、業務監査に関する説明として、最も適切なものはどれか。
正解:取締役が法律及び定款に従って職務を行っていることを監査する。
要点:監査役の業務監査は取締役の職務が法令・定款に沿うかを見る
監査役は取締役の職務執行を監査する立場にあり、その中身は会計に関する監査と、それ以外の職務全般に関する監査に分かれる。後者が業務監査で、取締役が法令や定款、株主総会の決議に従って適正に職務を行っているかを確かめるものである。会計帳簿の適正性、情報システムの有効性、情報資産の安全管理は、それぞれ別の監査が扱う。
出典:令和5年度 秋期 ITパスポート試験 問52(IPA)解説で登場
会計監査の目的として、最も適切なものはどれか。
正解:日常の各種取引の発生から決算報告書への集計に至るまで、不正や誤りのない処理が行われていることを確認する。
要点:会計監査は会計処理に不正や誤りがないかを確かめる
会計監査は、取引の発生から決算報告書の作成に至る一連の会計処理に、不正や誤りがないかを確かめることを目的とします。ITガバナンスの確認はシステム監査、情報の安全管理の確認は情報セキュリティ監査、業務全般の効率性の確認は業務監査の目的です。
出典:令和8年度 秋期 ITパスポート試験 問47(IPA)
監査を会計監査、業務監査、情報セキュリティ監査、システム監査に分けたとき、システム監査に関する記述として、最も適切なものはどれか。
正解:情報システムに係るリスクに対して、組織において適切に対応していることの検証
要点:システム監査は情報システムのリスク対応を独立の立場で検証する
システム監査は、情報システムにまつわるリスクに対して、組織が適切に統制を整備・運用しているかを独立した立場で点検・評価するものである。会計監査は財務諸表の適正性、業務監査は業務全般の合理性・効率性、情報セキュリティ監査は情報資産の機密性などの確保に焦点を当てる点で区別される。
出典・参考
解説は資格暗記が独自に作成しています。過去問の出典は各問題に記載のとおりです。