監査役とは?かんさやく
監査役とは、会社法に基づいて株式会社に置かれ、取締役の職務執行を監査する機関。業務執行そのものには加わらず、独立した立場から内部統制の整備・運用の状況を調べ、必要に応じて取締役へ助言・勧告し、監査報告にまとめる。会計監査人や内部監査部門とも連携する。
最終更新:2026-10-10
この語が出る過去問を解く →背景
出資した株主と実際に経営する取締役が分かれている以上、株主は日々の経営を自分の目で見張れない。取締役どうしの相互監視だけでは身内の論理に流れる恐れがあるため、法律で執行から独立した見張り役を置くことにしたのが監査役である。ITパスポートでは、企業統治(コーポレートガバナンス)と内部統制の担い手を区別させる形で問われる。
具体例
取締役会が決議した内部統制の基本方針が実際に運用されているかを確かめ、稟議の承認が定めた金額区分どおりに行われているかを抜き取りで調べて監査報告書に記す。会計帳簿が適正かについては会計監査人(監査法人)の監査結果も踏まえる。
試験での引っ掛け
監査役は業務執行を行わない。内部統制を整備する責任は経営者(取締役)の側にあり、監査役はそれが働いているかを見る側だという向きが問われる。社長の指揮下で業務を点検する内部監査部門とは、独立性の拠り所が会社法か社内規程かで異なる点も区別する。
関連用語
出た過去問
問題文で直接問われたものと、解説の中で触れられたものが含まれます。
出典:平成21年度 春期 ITパスポート試験 問13(IPA)解説で登場
株式会社の最高意思決定機関はどれか。
正解:株主総会
要点:株式会社の最高意思決定機関は株主総会。取締役会はその下
株式会社では、出資者である株主が集まる株主総会が最高意思決定機関であり、定款変更や取締役の選任・解任、決算の承認など会社の根幹に関わる事項を決議する。取締役会は株主総会で選ばれた取締役による業務執行の意思決定機関、代表取締役はその執行者、監査役会は監査を担う機関であり、いずれも株主総会の下に位置付けられる。
出典:平成22年度 春期 ITパスポート試験 問45(IPA)解説で登場
基本方針に基づいて内部統制を整備及び運用する役割と最終責任を有する者はだれか。
正解:経営者
要点:内部統制を整備・運用する最終責任は経営者にある
内部統制は組織の運営そのものに関わる仕組みであり、基本方針を定めて整備・運用し、その有効性に最終的な責任を負うのは経営者である。監査役や内部監査人は、その仕組みが有効に機能しているかを監視・評価する立場にあり、整備の責任主体ではない。株主は経営者を選任・監督する立場である。
出典:平成23年度 秋期 ITパスポート試験 問16(IPA)
監査役を選任する者又は機関として,適切なものはどれか。
正解:株主総会
要点:監査役は株主総会が選任し、取締役からの独立性を保つ
会社法では、監査役は株主総会の決議によって選任される。監査役は取締役の職務執行を監査する立場にあるため、監査される側である取締役会や社長が選任すると独立性が保てない。会計監査人も同じく株主総会で選任される立場であり、監査役を選ぶ権限はない。
出典:平成24年度 春期 ITパスポート試験 問14(IPA)解説で登場
経営者又は取締役会による企業の経営を、株主などの利害関係者が監督・監視する仕組みはどれか。
正解:コーポレートガバナンス
要点:コーポレートガバナンスは利害関係者が経営を監視する仕組み
コーポレートガバナンス(企業統治)は、経営者や取締役会による経営を、株主をはじめとする利害関係者が監督・監視し、健全で透明な経営を確保する仕組みである。社外取締役の設置や監査役制度、情報開示などがその具体的な手段になる。法令遵守そのものを指すコンプライアンスとは区別される。
出典:平成25年度 春期 ITパスポート試験 問26(IPA)
株主総会の決議を必要とする事項だけを、全て挙げたものはどれか。 a 監査役を選任する。 b 企業合併を決定する。 c 事業戦略を執行する。 d 取締役を選任する…
正解:a, b, d
要点:役員選任と合併は株主総会の決議事項、執行は業務側
株主総会は会社の最高意思決定機関で、役員(取締役・監査役)の選任や解任、合併などの組織再編といった会社の基礎に関わる重要事項を決議する。一方、決定された戦略を実際に実行するのは取締役や執行部門の業務であり、総会の決議事項ではない。
出典・参考
解説は資格暗記が独自に作成しています。過去問の出典は各問題に記載のとおりです。