待ち時間とは?まちじかん
待ち時間とは、待ち行列で、要求が到着してからサービスを受け始めるまでに列で待たされる時間。実際にサービスを受けている時間は含まない。窓口が1つで、到着の間隔も処理時間もばらつく行列のモデル(M/M/1モデル)では、窓口がふさがっている時間の割合(利用率)をρ、1件あたりの平均の処理時間(平均サービス時間)をTsとすると、平均待ち時間はρ÷(1−ρ)×Tsで求められ、利用率が1に近いほど急激に長くなる。
最終更新:2026-10-09
この語が出る過去問を解く →背景
処理装置や回線は、要求がいつ来るかを選べない。到着が重なれば、能力に余裕があっても順番待ちが生じる。設計する側が知りたいのは「平均でどれだけ待たされるか」だが、これは装置を速くするだけでは決まらず、混み具合に強く左右される。利用率が1に近づくほど待ちが急に伸びるという性質を数式で扱うために、待ち行列理論の中心となる量として置かれた。
具体例
1件あたり平均0.2秒で処理するサーバに、利用率60%で要求が届く場合、平均待ち時間は0.6÷0.4×0.2=0.3秒になる。同じサーバで利用率が80%に上がると0.8÷0.2×0.2=0.8秒となり、混雑の度合いが1.33倍でも待ち時間は2倍以上に伸びる。
試験での引っ掛け
待ち時間とサービス時間の取り違えに注意。両方を足したものが応答時間(システム内滞在時間)であり、設問が待ち時間を聞いているのか応答時間を聞いているのかで答えが変わる。磁気ディスクの回転待ち時間は別概念で、こちらは待ち行列とは関係しない。
関連用語
出た過去問
出典:平成28年度 春期 基本情報技術者試験 午前 問13(IPA)解説で登場
システムが単位時間内にジョブを処理する能力の評価尺度はどれか。
正解:スループット
要点:スループットは単位時間の仕事量、応答時間は待ち時間の指標
システムの性能指標には、単位時間あたりにどれだけの仕事量をこなせるかを見るものと、1件の処理がどれだけ速く返るかを見るものがある。前者を表すのがスループットで、一定時間に処理できるジョブ数などで測る。後者にあたる応答時間やターンアラウンドタイムは、利用者から見た待ち時間の指標であって処理能力の量を表すものではない。
出典:令和元年度 秋期 基本情報技術者試験 午前 問31(IPA)解説で登場
CSMA/CD方式のLANに接続されたノードの送信動作として、適切なものはどれか。
正解:各ノードは伝送媒体が使用中かどうかを調べ、使用中でなければ送信を行う。衝突を検出したらランダムな時間の経過後に再度送信を行う。
要点:CSMA/CDは空いていれば送信、衝突時はランダム待機で再送
CSMA/CDは、送信前に伝送路の状態を検知(キャリアセンス)し、空いていれば送信を始める方式である。複数ノードが同時に送信すると衝突が起こるため、衝突を検出したら送信を中止し、ランダムな待ち時間を置いてから再送する。この「空いていれば送る、ぶつかったら待って再送」という点が、送信権を明示的に配る方式との決定的な違いである。かつてのイーサネット(半二重)で採用されていた。
出典:令和8年度 公開問題 基本情報技術者試験 科目A 問8(IPA)解説で登場
無線LANでは,複数の端末から送信された同じ周波数の電波が衝突した場合,電波が干渉するのでそれらを受信すると信号を復調できないことがある。この問題を回避するため…
正解:CSMA/CA
要点:無線LANはCSMA/CAで送信前に空きを確認し衝突回避
CSMA/CAは無線LANのアクセス制御方式で、送信前に他局が電波を出していないかを確認し、空いていてもランダムな待ち時間を置いてから送ることで衝突そのものを避ける。無線では有線のような衝突検出が難しいため、回避の考え方をとる点が特徴になる。SSIDやテザリングは衝突対策ではない。
出典・参考
公式シラバスの1 基礎理論 > 2. 応用数学 > (6) 待ち行列理論に掲載されている用語です。
解説は資格暗記が独自に作成しています。過去問の出典は各問題に記載のとおりです。