スループットとは?するーぷっと
スループットとは、単位時間あたりに処理できる仕事量。1秒あたりのトランザクション数(TPS)や毎秒の転送ビット数などで表す。システム全体の値は、直列につながった構成要素のうち最も処理の遅い箇所、すなわちボトルネックで頭打ちになるため、性能改善はそこを突き止めてから手を打つ。
最終更新:2026-10-09
この語が出る過去問を解く →背景
利用者が増えたときに何件さばけるかは、CPUの速さや回線の太さといった部品ごとの数値を並べても読み取れない。処理は複数の資源を順に通っていくので、途中に1か所でも細い箇所があれば、他をいくら強化しても全体は伸びないからである。そこで完成したシステムを1本の流れとみて、出口から出てくる量で性能を測る指標が要る。
具体例
料金所と同じで、6車線あってもゲートが2つなら通過台数はゲートで決まる。通販サイトが1分間に9,000件の注文をさばけるならスループットは150TPSだが、CPU使用率が40%までしか上がらないのに件数が伸びないなら、詰まっているのはCPUではなくディスクI/Oや回線の側になる。
試験での引っ掛け
応答時間との混同が最頻出。同時に処理する多重度を上げるとスループットは伸びる一方、待ち行列が長くなって1件あたりの応答時間は逆に悪化することがある。2つは必ずしも同じ方向へ動かないので、問題文の「速い」がどちらを指しているかを毎回確かめる。
関連用語
出た過去問
問題文で直接問われたものと、解説の中で触れられたものが含まれます。
出典:平成28年度 秋期 基本情報技術者試験 午前 問14(IPA)
ロードバランサを使用した負荷分散クラスタ構成と比較した場合の,ホットスタンバイ形式によるHA(High Availability)クラスタ構成の特徴はどれか。
正解:待機系サーバとして同一仕様のサーバが必要になるが,障害発生時には待機系サーバに処理を引き継ぐので,障害が発生してもスループットを維持することができる。
要点:ホットスタンバイは待機系を確保し障害時も性能を維持
ホットスタンバイは同一構成の待機系を常時起動しておき、現用系の障害時に処理を引き継ぐ方式である。待機系は平常時に処理を分担しないため設備は余分に要るが、切替え後も1台分の性能をそのまま使えるので、障害時の性能低下が起きにくい。負荷分散クラスタは平常時に全台を使える反面、1台落ちると残りの負荷が上がる。
出典:平成28年度 春期 基本情報技術者試験 午前 問13(IPA)
システムが単位時間内にジョブを処理する能力の評価尺度はどれか。
正解:スループット
要点:スループットは単位時間の仕事量、応答時間は待ち時間の指標
システムの性能指標には、単位時間あたりにどれだけの仕事量をこなせるかを見るものと、1件の処理がどれだけ速く返るかを見るものがある。前者を表すのがスループットで、一定時間に処理できるジョブ数などで測る。後者にあたる応答時間やターンアラウンドタイムは、利用者から見た待ち時間の指標であって処理能力の量を表すものではない。
出典:平成30年度 秋期 基本情報技術者試験 午前 問29(IPA)
ロックの粒度に関する説明のうち,適切なものはどれか。
正解:データを更新するときに,粒度を大きくすると,他のトランザクションの待ちが多くなり,全体のスループットが低下する。
要点:ロック粒度を大きくすると競合が増え同時実行性が下がる
ロックの粒度とは一度にロックする範囲の大きさを指す。粒度を大きく(表単位など)すると、1件しか更新しない場合でも広い範囲が押さえられ、他のトランザクションが待たされる時間が増える。その結果、同時実行性が下がり単位時間当たりの処理件数が落ちる。
出典:令和8年度 公開問題 基本情報技術者試験 科目A 問5(IPA)解説で登場
仮想記憶方式のコンピュータシステムにおいて,処理の多重度を増やしたところ,ページイン,ページアウトが多発して,システムの応答速度が急激に遅くなった。このような現…
正解:スラッシング
要点:スラッシングは多重度過多でページング多発し性能低下
スラッシングは、多重度を上げすぎて各プロセスに割り当てられる実記憶が不足し、ページイン・ページアウトが頻発してCPUが本来の処理よりページ置換えに費やされる状態をいう。結果としてスループット(単位時間当たりの処理量)が急激に低下する。多重度を下げるか実記憶を増設することで解消する。
出典・参考
公式シラバスの2 コンピュータシステム > 2. システムの評価指標 > (1) システムの性能特性と評価に掲載されている用語です。
解説は資格暗記が独自に作成しています。過去問の出典は各問題に記載のとおりです。