IPv4とは?
IPv4は、インターネットで使われてきたIP(インターネットプロトコル)の第4版で、通信相手の場所を32ビットのIPアドレスで表す。32ビットを8ビットずつ4つに区切り、それぞれを0〜255の10進数にして「192.168.1.10」のようにドットでつないで書く。表せるアドレスの数は2の32乗=約43億個しかない。基本情報技術者試験では、このアドレスを「ネットワークの部分」と「その中の機器の部分」に分ける計算がよく問われる。分け目を示すのがサブネットマスク(ネットワーク部分の長さを示す値)で、2進数にしたときの先頭から続く1の個数がネットワーク部分の長さになる。255.255.255.240 なら、255は2進数で11111111(1が8個)、240は11110000(128+64+32+16=240。1が4個)なので、1の個数は8×3+4=28。先頭28ビットがネットワーク部分、残り32−28=4ビットが機器の部分になり、1つのまとまり(サブネット)は2の4乗=16個のアドレスを持つ。このうち先頭(ネットワークそのものを表す)と末尾(全員宛て)を除いた14個を機器に割り当てられる。足りないアドレスを補うために、組織の中だけで使うプライベートIPアドレスと、それを外向けのアドレスに付け替えるNATが使われている。
最終更新:2026-10-09
この語が出る過去問を解く →背景
IPv4が設計された1980年代初めは、つながるコンピュータは研究機関などに限られ、約43億個で十分と考えられていた。ところがパソコン、さらにスマートフォンが普及し、2011年にはアドレスの配布元であるIANAの在庫が尽き、同じ年の4月にはアジア太平洋地域の配布機関(APNIC)でも通常の割り振りが終わった。この不足への対策として、128ビットのアドレスを持つIPv6が作られた。
具体例
家のWi-Fiルータにつないだスマホの設定画面を見ると、IPアドレスが「192.168.0.5」のようになっていることが多い。これはプライベートIPアドレスで、家の中でしか通用しない。スマホでネット通販のサイトを開くと、ルータがNATで送信元をプロバイダから割り当てられたグローバルIPアドレスに付け替えて送り出す。同じ「192.168.0.5」が隣の家でも使われていても問題が起きないのはこのためである。
試験での引っ掛け
IPv4は32ビット、IPv6は128ビットである。64ビットという選択肢は誤り。また、サブネットの計算では、機器に割り当てられる数は「アドレスの数−2」になる(255.255.255.240 なら16個ではなく14台)。2台が同じサブネットに入るかは、両方のアドレスとサブネットマスクのAND(論理積)をとり、結果のネットワーク部分が一致するかで確かめる(基本情報技術者試験 2016年秋 午前 問33)。
関連用語
出た過去問
出典:平成28年度 秋期 基本情報技術者試験 午前 問33(IPA)
2台のPCにIPv4アドレスを割り振りたい。サブネットマスクが255.255.255.240のとき,両PCのIPv4アドレスが同一サブネットに所属する組合せはど…
正解:192.168.1.17と192.168.1.29
要点:マスク240はホスト部4ビット。16ごとの区切りで判定する
サブネットマスク255.255.255.240は下位4ビットがホスト部なので、16個ずつの区切りになる。第4オクテットで見ると0〜15、16〜31、32〜47、48〜63という範囲に分かれ、同じ範囲に入る2つのアドレスだけが同一サブネットとなる。17と29はどちらも16〜31の範囲に収まる。
出典:平成29年度 秋期 基本情報技術者試験 午前 問33(IPA)
IPv4において、インターネット接続用ルータのNAT機能の説明として、適切なものはどれか。
正解:プライベートIPアドレスとグローバルIPアドレスを相互に変換する機能である。
要点:NATはプライベートIPとグローバルIPを相互変換する
NATは、社内で使うプライベートIPアドレスと、インターネット上で通用するグローバルIPアドレスを相互に変換する機能である。限られたグローバルアドレスを多くの端末で共用でき、外部から内部アドレスが直接見えなくなる副次的効果もある。ポート番号も併せて変換して1つのグローバルアドレスを多数の端末で共用する方式はNAPT(IPマスカレード)と呼ばれる。
出典:平成29年度 春期 基本情報技術者試験 午前 問34(IPA)
IPv4アドレス128.0.0.0を含むアドレスクラスはどれか。
正解:クラスB
要点:第1オクテット128〜191はクラスB(先頭ビット10)
IPv4のクラス分けは先頭のビットパターンで決まり、0で始まればクラスA、10ならクラスB、110ならクラスCです。128を8ビットで表すと10000000で、先頭2ビットが10になります。したがって128.0.0.0はクラスBの範囲(128〜191で始まるアドレス)に入ります。
出典:平成31年度 春期 基本情報技術者試験 午前 問32(IPA)
192.168.0.0/23(サブネットマスク255.255.254.0)のIPv4ネットワークにおいて、ホストとして使用できるアドレスの個数の上限はどれか。
正解:510
要点:ホスト数=2^(32−プレフィックス長)−2
プレフィックス長が23なので、ホスト部に使えるのは32−23=9ビットである。9ビットで表せる組合せは2の9乗=512通りだが、すべて0のネットワークアドレスとすべて1のブロードキャストアドレスは端末に割り当てられない。したがって使えるホストアドレスは512−2=510個となる。
出典:令和5年度 公開問題 基本情報技術者試験 科目A 問8(IPA)
IPv4ネットワークにおいて,ネットワークの疎通確認に使われるものはどれか。
正解:ping
要点:pingはICMPで相手への到達性を確認するコマンド
pingはICMPのエコー要求と応答を使って相手ホストまで到達できるかを確かめるコマンドで、ネットワークの疎通確認に用いられる。応答時間も表示されるため、遅延の目安を知ることもできる。他の選択肢はIPアドレス配布や管理情報の枠組みであり、疎通確認の道具ではない。
出典・参考
解説は資格暗記が独自に作成しています。過去問の出典は各問題に記載のとおりです。