ルータとは?るーた
ルータとは、OSI基本参照モデルの第3層(ネットワーク層、TCP/IPではインターネット層)で働き、パケットの宛先IPアドレスを見て、異なるネットワークどうしの間で次にどこへ送るか(経路)を選んで中継する装置。経路を選ぶことをルーティングといい、ルータは宛先と送り先の対応表(経路表)を持つ。家庭や会社では、LANとインターネットの境目に置かれ、NAT(社内のアドレスと外向けのアドレスの付け替え)やDHCPの機能を兼ねることが多い。
最終更新:2026-10-10
この語が出る過去問を解く →背景
ブリッジやスイッチはMACアドレスで同じネットワークの中を中継するだけで、ネットワークをまたいで遠くの相手へ届ける道順は決められない。インターネットのように無数のネットワークがつながった世界でパケットを宛先まで届けるために、IPアドレスで道順を選ぶ装置が必要になった。
具体例
バッファローの家庭用Wi-Fiルータは、家の中のスマホやPC(LAN)と光回線の先のインターネットをつなぐ。スマホから動画サイトへ送るパケットは、まず家のルータに渡り、ルータが宛先IPアドレスを見てプロバイダ側へ送り出す。その先も各地のルータが次々に中継して届ける。
試験での引っ掛け
「ルータはMACアドレスを基にフレームを中継する」は誤りで、それはブリッジやL2スイッチ。ルータが見るのはIPアドレス(fe-2024u-kamokuA-8)。逆に「ブリッジはIPアドレスで中継する」も誤り。第4層以上のプロトコルまで変換するのはゲートウェイ。L3スイッチもIPアドレスで中継するが、ハードウェアで高速に処理する装置として区別して出る。
関連用語
出た過去問
問題文で直接問われたものと、解説の中で触れられたものが含まれます。
出典:平成28年度 秋期 基本情報技術者試験 午前 問31(IPA)
二つのLANセグメントを接続する装置Aの機能をTCP/IPの階層モデルで表すと図のようになる。この装置Aはどれか。
正解:ルータ
要点:ルータはインターネット層、ブリッジやスイッチはリンク層で中継
図の装置はインターネット層まで処理していることが読み取れる。インターネット層すなわちIPアドレスを見て転送先を決める中継装置はルータである。リンク層までしか持たない装置ではネットワークをまたぐ経路選択ができない。
出典:平成28年度 春期 基本情報技術者試験 午前 問33(IPA)解説で登場
プライベートIPアドレスをもつ複数の端末が,一つのグローバルIPアドレスを使ってインターネット接続を利用する仕組みを実現するものはどれか。
正解:NAPT
要点:NAPTはポート番号も変換し1つのグローバルIPを共用する
NAPTは、IPアドレスの変換に加えてポート番号も同時に書き換えることで、内部の複数端末を1つのグローバルIPアドレスに対応付ける。戻りの通信はポート番号の対応表をたどって元の端末へ振り分けられる。IPマスカレードとも呼ばれ、家庭用ルータの標準機能になっている。
出典:平成29年度 秋期 基本情報技術者試験 午前 問33(IPA)
IPv4において、インターネット接続用ルータのNAT機能の説明として、適切なものはどれか。
正解:プライベートIPアドレスとグローバルIPアドレスを相互に変換する機能である。
要点:NATはプライベートIPとグローバルIPを相互変換する
NATは、社内で使うプライベートIPアドレスと、インターネット上で通用するグローバルIPアドレスを相互に変換する機能である。限られたグローバルアドレスを多くの端末で共用でき、外部から内部アドレスが直接見えなくなる副次的効果もある。ポート番号も併せて変換して1つのグローバルアドレスを多数の端末で共用する方式はNAPT(IPマスカレード)と呼ばれる。
出典:平成29年度 春期 基本情報技術者試験 午前 問31(IPA)解説で登場
OSI基本参照モデルのトランスポート層以上が異なるLANシステム相互間でプロトコル変換を行う機器はどれか。
正解:ゲートウェイ
要点:リピータ→ブリッジ→ルータ→ゲートウェイの順に上位層を扱う
OSI基本参照モデルでは、中継機器がどの層まで解釈するかで役割が分かれます。ゲートウェイはトランスポート層より上位の内容まで解釈し、異なるプロトコル体系の間で変換を行う機器です。物理層はリピータ、データリンク層はブリッジ、ネットワーク層はルータが担当します。
出典:平成29年度 春期 基本情報技術者試験 午前 問33(IPA)
ルータがパケットの経路決定に用いる情報として,最も適切なものはどれか。
正解:宛先IPアドレス
要点:ルータは宛先IPアドレスで転送先を決める
ルータはネットワーク層で動作し、受け取ったパケットのIPヘッダにある宛先IPアドレスをルーティングテーブルと照合して次の転送先を決めます。MACアドレスは同一リンク内の相手を指すだけで、ホップごとに書き換わるため経路決定には使いません。発信元アドレスは応答の宛先として使われますが、経路選択の主たる材料ではありません。
出典・参考
解説は資格暗記が独自に作成しています。過去問の出典は各問題に記載のとおりです。