MACアドレスとは?まっくあどれす
MACアドレス(Media Access Control address)は、LANにつなぐ機器の通信部品(ネットワークインタフェース)ごとに付けられた48ビットの識別番号で、同じLANの中で「どの機器宛てか」を指定するのに使う。8ビットずつ16進数(0〜9とA〜Fで1桁が4ビットを表す書き方)2桁で区切り、「00:1A:2B:3C:4D:5E」のように書く。前半24ビットは製造者を表す番号(OUI)で、IEEE(電気電子技術者協会)が割り当てる。後半24ビットは製造者が機器ごとに振る番号である。OSI基本参照モデルではデータリンク層(第2層)で使う番号で、ネットワーク層(第3層)で使うIPアドレスとは役割が違う。IPアドレスは最終的な宛先までの住所、MACアドレスは同じLAN内で次に渡す相手の名札にあたる。IPアドレスから相手のMACアドレスを調べるのがARP(Address Resolution Protocol)である。
最終更新:2026-10-10
この語が出る過去問を解く →背景
1本のケーブルや1つの無線の電波を複数の機器で共有すると、流れてくるデータが自分宛てかどうかを各機器が見分ける必要がある。そのために、世界中で重ならない番号を製造時に機器へ付けておく方式がとられた。製造者ごとの番号と製品ごとの番号を組み合わせることで、各社が勝手に振っても重ならない。
具体例
学内Wi-Fiで、事前に端末のMACアドレスを登録した機器だけを接続させている場合、iPhoneの「プライベートWi-Fiアドレス」がオンだと、iPhoneはネットワークごとに別のMACアドレスを名乗るため、登録した番号と一致せず接続できないことがある。この機能は iOS 14 で入ったもので、店や駅のWi-Fiで同じMACアドレスから行動を追跡されるのを防ぐ目的がある。
試験での引っ掛け
中継装置が何を見て転送するかが問われる。ブリッジやスイッチングハブ(L2スイッチ)はMACアドレスを見て転送し、ルータはIPアドレスを見て転送する。「ルータはMACアドレスを基に中継する」「ブリッジはIPアドレスを基に中継する」はどちらも誤り。また、MACアドレスからIPアドレスではなく、IPアドレスからMACアドレスを求めるのがARPである。
関連用語
出た過去問
問題文で直接問われたものと、解説の中で触れられたものが含まれます。
出典:平成28年度 春期 基本情報技術者試験 午前 問32(IPA)解説で登場
複数のLANを接続するために用いる装置で,OSI基本参照モデルのデータリンク層のプロトコル情報に基づいてデータを中継する装置はどれか。
正解:ブリッジ
要点:ブリッジは第2層のMACアドレスで中継を判断する
OSI基本参照モデルの第2層(データリンク層)のアドレス、すなわちMACアドレスを見て中継するかどうかを判断する装置がブリッジである。同じセグメント内で完結する通信を他方へ流さないため、無駄なトラフィックを抑えられる。現在のスイッチングハブは、この機能を多ポート化したものと考えるとよい。
出典:平成29年度 秋期 基本情報技術者試験 午前 問32(IPA)
ネットワーク機器の一つであるスイッチングハブ(レイヤ2スイッチ)の特徴として、適切なものはどれか。
正解:受信したパケットを、宛先MACアドレスが存在するLANポートだけに転送する。
要点:L2スイッチはMACアドレスを学習し宛先ポートにだけ転送する
レイヤ2スイッチは受信フレームの送信元MACアドレスとポートの対応をMACアドレステーブルに学習し、宛先MACアドレスが登録済みならそのポートにだけフレームを送り出す。これにより無関係なポートへ余計なトラフィックが流れず、衝突も減って効率が上がる。全ポートへ中継するのは旧来のリピータハブの動作である。
出典:平成29年度 春期 基本情報技術者試験 午前 問33(IPA)解説で登場
ルータがパケットの経路決定に用いる情報として,最も適切なものはどれか。
正解:宛先IPアドレス
要点:ルータは宛先IPアドレスで転送先を決める
ルータはネットワーク層で動作し、受け取ったパケットのIPヘッダにある宛先IPアドレスをルーティングテーブルと照合して次の転送先を決めます。MACアドレスは同一リンク内の相手を指すだけで、ホップごとに書き換わるため経路決定には使いません。発信元アドレスは応答の宛先として使われますが、経路選択の主たる材料ではありません。
出典:平成30年度 春期 基本情報技術者試験 午前 問33(IPA)
LANに接続されているプリンタのMACアドレスを、同一LAN上のPCから調べるときに使用するコマンドはどれか。ここで、PCはこのプリンタを直前に使用しており、プ…
正解:arp
要点:arpはIPアドレスとMACアドレスの対応を表示する
arpコマンドは、IPアドレスとMACアドレスの対応を保持するARPキャッシュの内容を表示する。直前に通信した相手であればキャッシュに残っているため、IPアドレスからそのプリンタのMACアドレスを調べられる。
出典:令和元年度 秋期 基本情報技術者試験 午前 問32(IPA)解説で登場
メディアコンバータ、リピータハブ、レイヤ2スイッチ、レイヤ3スイッチのうち、レイヤ3スイッチだけがもつ機能はどれか。
正解:ネットワーク層において、宛先アドレスに従って適切なLANポートにパケットを中継する機能
要点:レイヤ3スイッチだけがネットワーク層のアドレスで転送する
レイヤ3スイッチはOSI基本参照モデルのネットワーク層で動作し、IPアドレスを見てパケットを転送する(ルーティング機能をもつ)点が特徴である。レイヤ2スイッチはMACアドレスというデータリンク層の情報しか見ない。リピータハブとメディアコンバータは物理層の装置で、信号の増幅・中継や伝送媒体の変換を行うにとどまる。
出典・参考
解説は資格暗記が独自に作成しています。過去問の出典は各問題に記載のとおりです。